貫光


それはいとも簡単にほどけて
風に飛ばされて消えた
君がなにか言おうとした瞬間に
冷めきった缶コーヒーを落とした瞬間に

すべての初めてはいつも
それぐらい突然に
あなたの言う真実は形を変えて
あっという間に知らない人の
手の平で明かされる

それがもう嘘だとしても

愛してるとか好きだとか
よく言葉にできるね
そんなもの存在しないのと同じなのに
小説家もしくは詩人でもない限り
縁のない表現方法だと僕は常々思ってるよ
感情なんて信用できないや
それならまだ直感てやつの方がマシさ
ツレナイ態度でごめんね
でもこの世界で賢く生きていくためには
抗えないのさ
貫く光のように