aholist の誕生
まずは自己紹介を書こうと思ったのだが、自己紹介はわたしのハンドルネーム「aholist」から始めようと思う。
このハンドルネームを使い始めたのは、恐らく2007年だっただろうか。
「aholist」はウェブラジオへの投稿用に用意したものだった。
一番下の子供のオムツが取れるようになると、少しずつ自由になる時間ができてきた。そんな時、偶然好きだった漫画の作者さんがウェブラジオを始めることを知り、聴き始めたのだ。
その漫画は『カオスだもんね!』、ご存知だろうか。ここでは説明しないでおこう。さらに時代を20年以上遡ることになってしまう。
漫画家の水口幸広氏と編集の桜井俊宏氏がパーソナリティとアシスタントを務めるウェブラジオが始まったのだ。
そうだ、大事なことを最初に書き忘れたが、わたしは「5分の話を30分話す」と言われた男だ。
脱線上等!
さてさて、その番組「爽やかナッシング」はわたしの期待通りの内容で、まあ、なんと言うか「ちょっと下品だけどセーフ」という絶妙なものだった。
そして投稿しようと思って考え出したのが「aholist」だったのだ。
「ちょっと下品だけどセーフ」な番組に合わせて、ちょっとエッチな意味を持たせた自作造語だ。
当時、どんな内容を投稿したかは全くもって定かではない。投稿フォームからメールを送っていて、手元に何も残っていないのだ。ラジオのmp3はとってあるので、全部聴き直せば採用されたものはわかるはず。たしか2回くらい採用された記憶がある。
しかし、「aholist」が世に出たのは「爽やかナッシング」が最初ではなかった、たぶん。
なぜか。「aholist」を使って別番組に投稿していたのだ。
初期の「爽やかナッシング」に「妄想恋愛」というコーナーがあったが、このコーナーのタイトルコールがよかった。タイトルコールだけで「妄想」が始まってしまうような素敵な声だった。
番組開始から半年ほどして、そのタイトルコールを務めた声優、ひびきりんさんがゲストで出演された。
ひびきさんは、同じく声優の長瀬ゆずはさんとともに、新しいウェブラジオのパーソナリティに就任されたのだ。
その番組が「こちらメイキュウ探偵局」。
「爽やかナッシング」は男性が男性目線で好きなことをしゃべる番組だったが、「こちらメイキュウ探偵局」の出演者は女性が多数。
当然、「こちらメイキュウ探偵局」のほうが華やかであった。
そして、この「こちらメイキュウ探偵局」に運命の人がゲスト出演する。
吉川華生さんだ!
吉川華生という人に引っかかりを感じた人は多かったようで、最初のゲスト出演から3回目くらいにはコーナーを持たせようということになり「冥王星ロマンチカ」というコーナーが誕生する。
さらにひと月ほどで「冥王星ロマンチカ」は独立したウェブラジオに昇格し、2008年7月から配信が開始された。
こうやって始まった「冥王星ロマンチカ」に投稿したことで「aholist」は初めて世に出ることになった。
ついでに
当時わたしは3つの番組に投稿していたが最初に採用されたのが「冥王星ロマンチカ」だったと記憶している。
このとき吉川華生さんに「このハンドルネーム、変えてもらっていいですか」と言われたことで、多くのリスナーの記憶に残ったようだ。
その後、相次いで「爽やかナッシング」と「こちらメイキュウ探偵局」でも採用されたのだがハンドルネームいじりは無かった。
「ハンドルネームをディスってもらえて、うらやましい」という反応があったが、当時のわたしは「ディスられてうらやましいって、なにそれ」という感じだった。
しかし、吉川華生さんの真意はそこではなかった。
それが判明する、というか、わたしが認識するには10年ほどの時間を要した。
吉川華生さんが主宰する和風曲芸の「おなかま企画」で投稿が読まれた時のことだ。
メールは壱智村小真さんが読んでくれたのだが、「あほりすと」と読みためらったのだ。そのためらいは「えっ、アホって読んじゃって(呼んじゃって)いいの?」というニュアンスが伝わってくるものだった。
「気を使わせていたんだ」と気付いた瞬間だった。