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ホン読みの裏側

10月某日、都内某所にて本作のホン読み(実際に役者さんに演じてもらいながら、演出や撮影プランを考えるプロセス)を行いました。

ボクのパートナーで主人公 アカリ役のこむぎこさんはスタジオ放課後さんとは他作品でも関わっており、昨年も他の役者さんとダブル主演という形で短編映画を撮影・公開していました。ボク個人としては彼女の紹介で今回のホン読みの前にオンラインミーティングとロケハンでコミュニケーションを取っていたのですが、もう1人の主人公 ミナセ役の山西 未紗さんはこの日が初対面。
以前に別の作品で接点があったことから、スタジオ放課後さんからのオファーという形で今作に参加していただく運びとなりました。

なのでボク自身は未紗さんとはここまで直接お話しする機会がなく、どれくらいの熱量で接するべきかを考えながら臨んだのですが、演技が始まった途端に声色と話し方がイメージしていたミナセそのものだったため、あらゆる懸念が払拭されました。
ボクからすれば日々の生活を共にしているこむぎこさんの方があらゆる面でイメージの擦り合わせをしやすいため、ホン読みの段階ではどちらかといえば彼女が未紗さんをリードするような立ち回りになるかも・・・という想定を少なからずしていたからです。
本番とは異なるシチュエーションの中でも些細な身振り手振りまでしっかりとミナセの人柄が感じられる役作りをしてくださっていたのでとても嬉しかったですし、心から頼もしいと思いました。役者さんって凄い!!

余談ではありますが、なんとこの日はこむぎこさんと未紗さんが同じバッグを使っていたり、稽古の際に持っていたボールペンも同じものの色違いだったりと、まさかの役の外でも大親友みたいな共通点があったことには驚きました。モノ創りの現場ではこういった奇跡みたいな偶然もちらほらあるのが一種の醍醐味かなーと個人的には思っています(笑)。

この日はまず2人が全編を通して演じている様子を固定のカメラ2台で撮影をし、それをベースに意見を交換するという手法を取りました。撮影を担当していただく神谷さんには実際にどんなカット割りをするか、映像表現としてどう観せるかを考えていただき、ボクのポジションとしては細かい言い回しの変更や演出の相談などをさせていただくといった流れです。
完成形をイメージしながら、台本という文字ベースの媒体から生身の人間が演じるにあたっての違和感を取り除いたり、視聴する側がどうすれば世界観に没入しやすいテンポになるかを話し合いました。

加えて稽古の合間で、役者さんたちの衣装やヘアメイクについてもディスカッション。アカリもミナセもモデルとなったキャラクターはいますが当然演じる人も世界観や設定も違うので、そこをチューニングしていく感じです。
この点については他作品でもメイクを担当してきた汗 だく子さんがいることも凄く助けになり、役者さんとしてもスムーズにビジュアルをイメージ出来たのではないかと思います。
尺の短い作品かつ、ほぼワンシチュエーションなためこういった画的な部分でも観ている人の視線を惹きつける工夫というのはボクにはほとんど出来ないので、本当に感謝感謝。

本番まで残すところ約1ヶ月、自分が思い描いた物語が映像になるんだという実感が少しずつ湧いてきました。

スタジオ放課後の作品はこちらから↓
youtube.com/@sutajiohokago?si=s8GBRLRd3RwaE6fg