見出し画像

撮影場所について①

本作は初めから映像化する前提で書いているのですが、何処だったらイメージに近い画作りが出来るかという点ではプロットの段階ではまったく固まっていませんでした。

いよいよ撮影場所を探さなければいけないタイミングで、ボクがかつて足繁く通っていた川崎の【カフェ デニム】さんが移転前に使っていた物件を昨年からレンタルスペースとして運用し始めたことを思い出し、すぐに下見をさせていただくことに。
以前とややスタイルは異なるものの、週に2日はカフェとして営業していることもあって実際にお邪魔すると一般的なレンタルスペースよりも遥かに空間としてのリアリティが感じられました。
しかも移転に伴いかつて使っていたインテリアは新店舗に移っていたり、内装や入口の扉もかつてとは異なっていたのですが、新しくなった部分にオーナーさんのセンスが素晴らしい形で反映されたことでむしろアンティーク感が増していました。
おかげさまで設定や前日譚(披露する機会があるかはわかりませんが、2人の出会いから現在に至るまでのエピソードも執筆し、キャストとスタッフには共有しています)の通り少なくとも12年以上前から営業しているであろう質感や、中学生でも入りやすそうな雰囲気を演出してくれていたので最高の撮影場所だと思えたんです。
ボクのイメージ通りだと情報共有したところスタジオ放課後さんからもご好評いただき、ロケハン後に即OKが出た際は凄くホッとしました。もし時期がズレていたらこの選択には至らなかったかも知れません。

このカフェのオーナーである峯 恭子さんともボク個人としては深いご縁があります。そもそもこのお店に足を運ぶきっかけになったのは単に近所に住んでいたからなんですが、初めてお邪魔したときはたまたま他のスタッフさんやお客様もいなくて、恭子さんとゆっくり身の上話をしていると偶然にもボクと同い年の息子さんがいることがわかり、すぐに意気投合しました。
当時のボクは起業したばかりで、経営者としても大先輩の恭子さんにはいろんなことを教わり、ありがたいことにスタッフさんだけの飲み会やお店のイベントの際はケータリングのお仕事を何回もいただきました。
また、このお店に通っていくうちに常連さんたちとも顔見知りになり、近所を歩けば週に数回は知っている人に会うレベルになりました。実家を出て6年ほど経った頃でしたが、ボクはそういった人間関係に煩わしさを感じたことは全く無く、むしろこんなに温かいご近所付き合いというものがあるんだと嬉しく思えました。
なので川崎、特に駅近くに行くと今でも故郷のような安心感を覚えますし、恭子さんのことは川崎のお母さんだと思って心から慕っています。
そんな思い出の場所を【カフェ デニム】という実名のまま劇中に登場させていただけることに心から感謝!!

スタジオ放課後の作品はこちらから↓
youtube.com/@sutajiohokago?si=s8GBRLRd3RwaE6fg