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ラジオの話

物語における重要なツールとしてラジオを盛り込んだのにはいくつか理由があります。

まず閃いたきっかけは、プロットから脚本を起こす時期にドラマ【波よ聞いてくれ】が放送されていたから。内容としては20代半ばのやさぐれ女がとあるきっかけからローカル局の深夜ラジオのパーソナリティを務めることになり、リスナーやスタッフとの様々な体験を通じて自身の生きる意味を模索していくコメディです。
たまたま観た予告編で小芝 風花さん演じる主人公 鼓田 ミナレのキャラがあまりにも魅力的だったため、その勢いのまま全話完走してしまいました。
この作品は「ラジオだから出来ること」にもきちんとフォーカスしていたため、その要素を取り入れたいと思いました。

また、ラジオというのは普遍的なメディアなのではないかという個人的な考察も大きな理由のひとつです。
あらすじにも記載しましたが、本作の舞台は人類の平均寿命が50歳前後の世界です。ボクたちの暮らすこちらの世界と比較しても極端なテクノロジーの進歩などは無いのですが、短命であるが故に合理的な判断をせざるをえなかった歴史があるので、劇中で描写こそしていないものの自動運転や選挙のネット投票くらいは当たり前といった設定です。
こういった社会情勢を考慮すればラジオというメディアは衰退するのでは?という見方があるのもわかりますし、実際にこちらの世界でも一時期はオワコンなどと言われていた頃もありました。

しかし【radiko】や【Podcast】などの普及も相まって音声のみの娯楽という点がタイパ重視の人でも楽しみやすかったり、常連ハガキ職人をはじめとするリスナーとパーソナリティが織りなす一種のコミュニティに近いノリは令和になった現在でも一定の需要があるのも事実です。
時間帯的にリアルタイムでなかったとしても先述のアプリ等で聴けるようになったことが間口を広げているのも間違いないでしょうし、番組発のイベントが開催されるなど、見方によっては相当な盛り上がりを見せています。
こういった背景も相まって人類が人間臭さみたいなものを失わない限り、無くならないジャンルの一つだとボクは思います。仮に寿命がボクたちの約半分だったとしても、むしろ短命だからこそ廃れない文化なのではないかという認識です。

そもそもボク自身が結構ラジオ好きで毎週聴いている番組もあるので、劇中の番組名やパーソナリティのセリフなんかを考えるのも結構ノリノリでやってます(笑)。
そんな思いもあってか、友人が曜日パーソナリティを務めるネットラジオ番組【ひるたこにかみん!】に出演することが決まりました!
もちろん今作のことにも触れる予定ですし、Youtubeでアーカイブの残りますので、ご都合つく方は是非ともご視聴ください。

たこみんFM
https://youtube.com/@tacomin?si=S0GAZ8m5vJkA9ddH

スタジオ放課後の作品はこちらから↓
youtube.com/@sutajiohokago?si=s8GBRLRd3RwaE6fg