忙殺選挙記(綾瀬市長選挙2024)
神奈川県のほぼ中心、駅がない街、綾瀬市。
この度、そんな綾瀬市で市長選があるということで、ボランティアとしてかなり関わったので(ほぼまるまる3ヶ月)、その報告とかを兼ねてnoteを記すこととする。
私自身、あまり選挙に詳しくなかったが、この選挙を通していろいろなことを学んだし、学生の身分で色々な困難もあったが(とにかく電話をかけるのが下手でいろいろな人を怒らせた)、総じて面白い経験をしたと思う。
(なお私のスペックを紹介しておくと、広義の大学生/20代/文系/同人オタク/政党で投票しない/政治で一番気になるのはいつ緊急避妊薬を薬局で買えるようになるのかということ)
選挙ドットコムなどでは知り得ない情報がありすぎたので、これから選挙を手伝うORする人のために、割と瑣末な情報だと思われることも残しておく。支払ったお金も、できる限り書いていくけど、やはり参考にしやすいようにである。もちろん、私の知らない部分でお金がかかっているので、私の知っている範囲内でこれくらいかかったよ〜を乗せていく。
ただし、みなさんの選挙運動に責任は取れません。よろしくお願いします。
追記 書いてたら筆が乗り過ぎて、感想の側面がだいぶ強くなってしまった。最後にも書いたが、一個人の感想であり、特定の誰かをdisったりが目的ではなく(小泉進次郎さんを除く)、こんなふうに思いながらボランティアしていましたっていう記録である。書き溜めていたので、たまに内容の被りがあるが、ご容赦いただきたい。
初の女性候補「佐竹ゆり」
私が応援していたのは佐竹ゆりさん。市議会議員を6期、ベテランの地元議員。友達の母親ということで、応援することに。
ただ、佐竹さんはそれまで全く市長になろうと考えてもいなかったので、色々な準備不足がたくさんあった。
市長になろうと思っていなかったのに、佐竹ゆりさんが出馬を決意したのには理由がある。
現職の古塩さんが、退職をすることになり、その他に出馬した人たちがみんな保守系だったからだ。
保守系とは
一人は笠間昇さん。かつては自民党推薦でトップ当選を2回も果たした人。
そしてもう一人は橘川佳彦さん。今回自民党はこの人を推薦していた。
どうしてこの2人には任せられない、と佐竹さんが思ったのかという話をするために、しなければいけない話が先にある。
綾瀬市を代表する県議会議員である、綱島洋一さんについてだ。爽やかな笑顔のポスターが地元では人気。
しかしこの人、とにかく恫喝をするということで評判が悪い。
ソースが特になくて申し訳ないが、綱島さんの怒鳴りを知っている人はたくさんいるようだ。
グーグルでの評価では、パン屋を貶しているというレビューが見つかった。
わけがわからないけれど、パン屋を潰そうとしているのか……?
もちろん、キャラが良くファンも多い。ただ、すごく怒鳴るらしく、ボイスレコーダー必須の相手だという話。
ソースがこれくらいしかなくて申し訳ないけど、綱島さんを嫌いな人ばかりに囲まれて選挙ボランティアしていたせいか、少なくともパン屋は潰そうとしているように思える。
パン屋を潰したい動機はわからないが、綱島さん、かなりのお金持ち。(蛇足情報)
今はもう少しお金増えてるらしい。すげーて思ったが、地主だった。地図見たら、道路を挟んで土地が二つに分かれてる家があって、それが綱島さんだった。半分くれ。
何はともあれ、今回、この綱島さんが橘川さんに立候補を勧めたようだ。これは、橘川陣営の皆さんが口を揃えて言っていて、裏には綱島がいる!という言葉をめちゃくちゃよく聞いた。田舎、噂がすごい。
支援者によれば、県議の綱島さんが家に来て「俺の(県議)選挙に響くから、橘川を手伝ってくれ」っていうお願いをされたとも聞いて、や、それも違くね? ってなった。それはもう綾瀬市のためじゃなくて、綱島さんのためじゃん……。
そしてそれとは別に、笠間さんが立候補をしたのだった。その後、笠間さんは橘川陣営から「自民の票が割れるから、降りろ」って言われたみたい。
で、話を戻して。
橘川さんが市長になると、綱島さんが市政にコミットしてくるのが目に見えている。それはなんとしても避けたいと考えている人たちがたくさんいた。(これには、私が知らないもっと色々な理由があるだろうと思われる)
そこでもし、かつては自民党でトップ当選だった笠間さんが保守系の票をとるのであれば、保守の票が割れる。
そうすれば、佐竹さんは勝てるチャンスがある。(そもそも、自民は橘川さんを応援するから、たとえ保守が割れたとしても、推薦のない笠間さんが当選するという可能性は低い)
そういうことで、周りが佐竹さんを押し、佐竹さん自身も立候補者の顔ぶれに不安を抱いたので、対抗馬として名乗り出ることになった。ちなみに、現職だった古塩市長も、佐竹さんに出てくれと言っていた。古塩さんは自分が行った福祉政策をちゃんと引き継いでくれる人を求めていたようだった。(がのちに、いろんな人に古塩市長は出ることを勧めたことが発覚。最初は公選ハガキを書いてくれると言っていたのに結局書いてくれないなど、マジで謎だった。古塩市長自体に会ってないから噂でしかわからんけど、人に出馬を勧めたのであればそれなりに働けよ……と普通に思う。無責任すぎて草)
なので、綾瀬の保守の内情を知っている人でそれにうんざりしている人は佐竹さんについたというわけである。佐竹さん自身は立民を離党して無所属で出馬したが、その後も立民や共産党などがこちら側についたのも、そういう事情を知っていて、それに真正面から立ち向かえるのが彼らだったということだ。だが、実は佐竹さんの後援会長は今回、自民党オブ自民党の人だった。自民党の人の中でも、現状に困っている人たちはこちら側についていた(らしい)。
なお佐竹さんが立候補した時に、栗原さんという方も立候補した。この人も保守系の方だが、自民とは関係なく、キャッチーな政策を提案している方だった。私は佐竹さんと知り合いじゃなかったらこの人を推していた気がする。というのも、佐竹さんや橘川さん、笠間さんの政策はかなり似通っていて比べにくかったが、栗原さんのアイデアはとにかく面白くて、つい応援したくなる感じだった。
なお佐竹さん以外のこの3人が保守系ということは、私の主観ではなく、5月30日の神奈川新聞もそう書いている。
とまあ、最有力候補である橘川さんに対し、保守の票が割れれば対抗できるのではないか、と考えた多くの人に推され、佐竹ゆりさんは突然の出馬を決めたのだった。
そもそも、現市長の古塩さんが辞めるだなんて誰も思ってもいなかったので、当たり前だが準備などない。唯一準備をしていたのは、もともと市長選に出ようと考えて市議を辞めていた笠間のぼるさんのみ。
古塩さんがやめる言った4月中旬、どの陣営もドタバタと準備を始めたのだった。
確認団体という謎システム
選挙運動は7日間しか行ってはいけない。
しかし、政治活動自体は選挙期間に関係なく行うことが可能である。
だから、こういった大きめの選挙をする際には、その人が明確に断定されないような団体の政治団体を作り、事前運動(選挙前に選挙運動をすること)と取られないように活動をする。のがセオリーらしい。
そこで、私たち佐竹ゆりの応援団が作った確認団体が「綾瀬市に女性市長を誕生させる会」だ。
(くわしく言うと、「綾瀬市に女性市長を誕生させる会」は政治運動をする「政治団体」であり、それが選挙が始まると「確認団体」に名称が変わる。選挙中にも政治運動ができる政治団体として認められる、という感じ)
この団体は、団体名に綾瀬市に女性市長という言葉が入っているので、事前運動にならずに唯一の女性候補である佐竹さんを「市長にする」ことをアピールできるっていうすごいシステム。
いろいろな方から男女平等の時代に「女性市長を」だなんておかしい、と問い合わせが来たが、別に私たちは本気で「女性」の市長が欲しいと思って活動をしているわけではない。ただ、4人の候補者のうち、唯一の女性が佐竹さんで、「女性市長を」とすれば佐竹さんを応援していることになるから、ちょうど良かった。まさかそんな公職選挙法のシステムを知らない市民は、いきなりジェンダーにうるさい団体が綾瀬市に生まれたのかと勘違いしたことだろう。
なお、佐竹ゆりさんのお家は本当にノーマルな家なので(他の候補者3人は地主で、それなりにマネーがあるみたい。お家の駐車場も広そうだ)、確認団体は超安く済ませようというのがあり……
支援者同士で必死に頭をひねらせて、デザイナー料ゼロでデザイン。ラクスルで最安印刷で、ポスターなどを作った。
確認団体ポスター
ポスターは、A1とA2をそれぞれ300枚ずつ作ったが、なんとA1はほとんど全て市内に貼られた。ポスター印刷、それなりに高くて体感30万くらいかかったので、ボランティアも必死でポスターの掲示を頼み込んだ。
これは今後ポスターを自分で作る人に対するアドバイスだが、とにかくポスターは車から見た時の視認性が大事。
このポスターはどデカい文字で、すごく見やすかった。これの他に、いわゆる二連ポスター(二人の写真が載っていて、二人の名前が書いてあるポスター。これは選挙期間中は剥がさなければいけない。二人がどこかで演説会をする、その告知ですよという意味のポスターであって、だいたい小さい文字で選挙後の日付でありもしない演説会の日程が記されている)の掲示も可能だが、A1のポスターに人が二人乗ってると、情報がガチャガチャしてよく分かりにくい。当選してないから戦略とか語ることはできないけれど、ポスターに関しては素人でも「見やすい方がいい」というのがわかった。
あと、このポスターはシルエットが載っているが、正直今思うとシルエットは不必要だった。確認団体のポスターには、対象の写真や名前を載せることができないが(佐竹ゆりさんの写真や名前はポスターに載せることができない)、シルエットや(似ていない)似顔絵であれば使用可能だ。今回は、だからこそそのセオリーに則ってシルエットを乗せたが、女性候補は一人だけだからシルエットなどわざわざ乗せなくてもよかったし、真ん中が白いので、ポスター破れた?て思われたりすることもあった。
ただ、デザインは超かわいいので満足。
(これは、私が20代だからそう感じるみたいで、ご年配の方からは「デザインに品がない」と言われたりした。ので、地域の特徴とかも考える必要がありそうだ。結局、可愛いし若者に刺さるやろと思ったこのポスターだが、投票率は前回の市長選に比べて10ポイントくらい下がったので、特に若者世代に刺さったわけでもなかった)
(女性市長って誰のこと?って聞かれまくったので、このポスターでは佐竹さんの名前を知らせることができず、得票につながらなかった説もある)
そうそう、蓮舫さんの確認団体のポスターにもシルエットがいたと思う。やはり蓮舫さんの名前は出せないし、写真もダメだから、シルエット。
(マジで蛇足だが、佐竹さんのシルエットポスターとかシルエットビラを作った後に蓮舫さんの選挙戦でポスターなどが東京に現れて、素人の私が作ったものよりちゃんと確認団体らしいポスターにビラだったので「あ!チャレンジでやったやつだー!」てなって私だけ面白かった。正解がわかった。)
ポスターは、ワッポン(ポスターを貼るための強粘着シール)で貼れればそれで良いのだが、時には垂木(たるき)が必要な場合もある。木の枠を作って地面に打ちつけたり、塀に金具でひっかけたりする。
今回はボランティアのお手製で作ったが、これがまたすごく大変だった。
地元のおっちゃんとかにやってもらえるのが一番いい。
垂木を作るのがプロくなってきたスタッフは「タルキスト」と呼ばれてリスペクトされた。
公職選挙法と確認団体
綾瀬市に女性市長を誕生させる会は、いわゆる確認団体だが、このポスターは会の名前を書いているだけのポスターだから公職選挙法に触れないで、ただの政治活動として成立している。
これがもし、選挙の名前(綾瀬市長選挙)や選挙の日付(7月7日)などが記載されていると、違法性だ。
で、先に違法性の話をしなきゃいけないな。
公職選挙法というルールに則って選挙をするのだが、それを裁くのは警察。公職選挙法はかなりアバウトで、読んだだけでは何がダメで何がOKなのかがわからない。
それを問い合わせるために、選挙管理委員会というものが市には存在するけれど、選挙管理委員会は、ルールを作る側ではあるが裁く側ではないから、何がダメかを明確にいうことはできない。OKなことは言ってくれたりする。……が、最終的に、判断は警察なので警察に問い合わせてくださいと言われる。
それで、警察に電話してみても、すぐに話が進むわけではない。
というか、そもそも選挙が稀にしかないので、そういう委員会や警察署内の部も、選挙のたびに設置される。だから、選挙のプロみたいな人が常にいるわけではなく、本職とは別に選挙の際に抜擢された人たちが窓口対応をしてくださっている。(田舎だからか?)
なので、電話で問い合わせても、あんまりよくわからなかったり、時には「確認団体のことで聞きたいんですけど……」と聞くと、「確認団体とは……?」と聞き返されて、確認団体の説明をしなければいけないこともあった。
ただ、選挙初心者はとりあえず何か疑問があったら「地域の選挙管理委員会」に問い合わせてほしい。もちろん、いきなり地域の選挙管理委員会がすぐにアンサーをできるわけではなく、一度県の選管に問い合わせてその後にお返事が来ることもあるけれど、それでもとにかく一度地域の選管へ。
公職選挙法の解釈は、地域によってカラーがあるから、何がOKで何がNGなのかは場所によって違う。
あと、SNS関係は、選管に聞いても大抵ダメだった。本人が確認団体のツイートをリツイートしていいの?とかの質問したけど、まず質問の意図が通じず、「また確認してご連絡します」と言われたのちにご連絡がなかった。悲しい。こっちが悪い気もする。ごめん、選管。
(素人が選挙をしていると、何が揉めて何が揉めない案件なのかがわからない問題がある。これもその一つな気がする)
確認団体カー
ポスターの他には、この車!
選挙前の1ヶ月くらいこの車を回した。車自体は30万くらいで借りて(1日約6,500円くらい)、マイクなどは7万で買った。
この車は「綾瀬市に女性市長を誕生させる会は佐竹ゆりさんを推薦しています」って言いながらガンガン回せた。(法律的にOK)
ただ、人手不足なので、私が適当に書いた原稿を私の声で適当に録音して流していた。
テキストとしては、もちろん投票依頼はNGだが、「綾瀬市に女性市長を誕生させる会は佐竹ゆりさんを推薦しています」はOK。
疲れてたのもあり、「みなさんブロッコリーの値段を知っていますか?」とかも原稿として書いた。綾瀬市民からは、「ブロッコリーの値段ばかり聞いてくるやばい車」だと思われていたことだろう。申し訳ない。もう少し余裕があれば、実際に人間を乗せて車を回せたらよかったんだけど、忙しすぎた。なんせ、事務所は当初、私と友達の2人体制。
車の上に乗ってる看板は、耐水のシールで4枚作って12,000円程度で済んだ。板の値段は知らん。5万くらいするとおもう。
あと車ボディに貼っている魚のシールは、子ども受けを狙って、インテリアシールを貼りまくった。(元共産党のおっちゃんが、子どもが見て喜ぶようにシールを貼るといい!とアドバイスをしに事務所に来てくれてそれに従った。子ども達からは人気だった)格安通販で600円くらい。剥がすのはだいぶ大変だったけど、傷にはならなかった。爪が逝った。
運転は、地元の支援者の人たちがやってくれて、1ヶ月回すことができてよかった!(選挙において一番かかっているのは人件費だと思うが、みなさんがボランティアのおかげで本当に助かっていた。私もボランティアで無給だが、それにしても運転しに来てくれる人にはお金払いたいくらい感謝だった。)
なお、車は20時まで音を出せるんだけど、そもそも車がうるさいのに20時まで回すなんて正気じゃないだろうっていう意見が勝ち、どうにか17時までにしていた。(若者スタッフが多かったから同意が得られた)
正直自分の年代では選挙カーってうるせえものでしかないので、選挙前1ヶ月これを動かすことがそれなりにネガティブキャンペーンになりうると思ってたし。
ビラ部による怒涛のポスティング
そして、私たちの陣営で何よりもすごかったのは、ビラ部だ。
草の根選挙ということで、市民が幅広い世代から集まり、どうしても佐竹さんを勝たせたい、そのために手伝いたいという方がいっぱいいた。
しかし、選挙前にはなかなかできることが少ない。
そこで、行ったのがポスティング作戦だった。
最初は、綾瀬市のポスティング業者が入れてくれる枚数である26,000枚を印刷し、それを配布していた。しかし、実際には綾瀬市には35,000世帯ある。
ビラ部は、ビラ部部長を初め機動力の高い実力派ポスティンガー(ポスティングをする人)がたくさんいた。
なので、最初のビラ以降は、35,000枚印刷して、綾瀬市のありとあらゆるお宅にビラをお届けすることになった。
ビラは、主に私がCanvaというアプリで作った。デザインした経験がないから、本当に戸惑った。けれど、依頼すると高いし時間かかるし、直しのやりとりがだるいので、自作した。
素人の私がいうのもなんだが、素人が自作するのはお勧めできない。プロがやれば一瞬だろ?みたいなことがいっぱいあった。お金があるならプロに任せた方がいい。逆にビラを作るのに特化したボランティアがいればそれがいいと思う。今回私はビラを作りながら車を回したり決起集会の準備したり、候補者スケジュール調整したりしてて余裕がなかった。
なお中身の政策は佐竹さんの許可を得ながら、だいたい適当に作った。リーガルチェック(選挙管理委員会に問い合わせ)を入れつつ、とにかくどうにか早割で印刷できるように頑張った。
このビラ、B4の十字折だと、35,000枚でだいたい20万円くらいかかる。早割でどうにか頑張っても17万くらいまでしか下がらない。ちょっと高いけど、まあ自作同人誌を市内全戸配布するなら安いものか……と意味不明な論理で印刷した。私も含め、市民のみんなで必死に配った。頑張った人は3キロ痩せたらしい。
ビラ部というラインが盛り上がり、とにかく勢いよく配布が進んだ。
そして、何人かはビラ猛者(ビラもさ)となった。
下の写真は、綾瀬市の綾西という地域だが、この青いルートを歩ききり、1500世帯ほどを1日で配布し切った人もいた。ここは普通であれば、何人かで手分けをして配る地域だが、若者パワーで押し切った。
区画整備がきちんとなされているので、配りやすいから任せたけれど、配ったビラ猛者は「地図を見て最適ルートを考える瞬間だけ面白かったけど、その後配るのはただただ怠かった」と言っており、超ウケた。
なお、ポスティングに最適なアプリが「ルートヒストリー」というアプリだ。
結構細かにGPSで後を追ってくれる。ポストに入ったかどうかも、細かにみればわかるので、最高。みんなで使おう。
新聞配達経験者のポスティンガーが教えてくれたアプリ。どうぞご活用ください。難点は、GPSずっと使うので充電の減りが早くなること。
選対(選挙対策本部)の参謀によれば、「ビラは回数を重ねれば効果がある」「捨てるにしてもビラは視界に入るから意味がある」とのことだったので、私もアホみたいにビラを制作した。今思うとイカれてた。いや作ってる時もイカれてたけど。
ポイントは、折った後にもデザインが成立することだ。
どうせ捨てる人がほとんどなので、開かないと意味がわからないビラはNG。
だから、折った状態のデザインを重視して作った。
最初はみんなポストの開け方がわからなかったりして手間取るが、慣れてくれば住宅街では30分〜40分で100枚撒ける。
ど田舎の一軒一軒が遠い場所は、チャリやバイクで配ってもらった。
ありがとう、ポスティンガー、ビラ猛者、そしてビラ部部長。
配った範囲は、グーグルのスプレッドシートでみんなで共同管理していたのだが、結局私たち事務所スタッフしか見ないので、途中からは紙で管理した。事務所に集まって会議ができた回数が少なく、ラインでのやり取りでなかなか通じ合うのが難しかったが、本当にきっちり全戸配布できた。
選挙1週間前
それで、事務所開きやら決起集会やらをしていたのだが、途中でいろんな困難があった。
市議会の悲しい実情
まず第一に佐竹さんが議会でけん責を受けるっていう事件。
動画が結構面白かった。
自民党保守系の方々が、「佐竹さんにけん責を求める!」っていうんだけどけん責は、謝罪と違って求められてすることではなく、人を責めるときに「けん責する」って言う。「けん責を(対格)」で使うことがそもそも変。
だからそもそも「けん責」っていう言葉遣いを、斎藤慶吾さんが間違って使っていて、議会ではそれを正すところから始まるっていう伝説の回だった。
しかも、間違った言葉遣いだけど議題としてあげちゃった以上、議題は変えられないので、その間違った言葉遣いのままみんな進めるっていう……。
地獄の市議会を見た。
責められることをした佐竹さんが悪いんだけど、でもそれ以上に、21年間市議として働いてきた人に対しての礼儀とかないのがびっくりした。自公で過半数取れるから、何を言っても可決される市議会で、これから立候補するっていう人に対していじめをしているようにしか見えない。のちに聞いたけど、どうやらこれは佐竹さんを応援している他の議員に対する恨み返しで行ったらしい。色々な人から止められたのに絶対にやり返すと言って聞かない議員がいたそうだ。すげえな。
一応説明すると、佐竹さんは議会を腹痛で抜けて、休んだ後に体調がどうにか無事に戻ったから、人に連れられてご挨拶に行った。そのご挨拶中に、まだ議会が行われていたから、議員としての責任を果たさずに何をしているんだ!っていう譴責が行われている。それはマジでごもっともすぎる。そりゃ佐竹さんが悪いよ。
ただ、この議会がそもそも長引いてるきっかけが、アホすぎる質問のせいなので、元々佐竹さんの予定がこの保守系自民の人たちにバレていて、嫌がらせで会議を長引かせたのではないか、という推測もある。これを裏付けるのが、このけん責の動画における斎藤議員の狼狽えた回答なのだが、まあこれは別にいいとして。
ていうか、これとは全然別に、結構綾瀬市議会の動画を見てみたけど、ちょっとみんな頭悪いかもしれない。
最新で一番やべーと思ったのが、女性差別撤廃条約選択議定書の批准を求める意見書の提出を求める請願に関してなんだけど、「女性差別がなくなるといいと願いつつ不採択にします」っていう結論が出てて、目から鱗だった。
まじでよくわからんのだが、公明党も女性差別撤廃に向けて動いているっていうのに、それは国単位でやるべきだから、綾瀬市では不採択にしまーすみたいに言ってて、正気か?と思った。これを女性議員が言っちゃうのもしんどすぎた。女性差別撤廃に反対する女性っているんだな……
マジでなんで????
そもそも、自分で文章を書いていないのか、謎の音読になっていて、もうこの人が喋らなくてもよくね?状態だった。てにをはで詰まってるから、本気でこの人が書いてない文章なんだとわかって驚く。
今まで市議会の様子とかみたことなかったから知らなかったけれど、この人たち何の仕事してるんだ?
なんかもうアホすぎて普通に引っ越したい。
佐竹さん関連の事件により、議事録をいくつか動画で見たが、正気で頭悪い感じの話し合いしててびっくりした。失礼だけれど、こんな感じの議会やってる人たち大丈夫か?だし、佐竹さんも含めてこんな職場から2人も立候補して来て平気か?という感じ(本当に失礼)。
思いの外、自分の住んでいる綾瀬市が田舎なのを思い知った。悲しい。
自分で原稿を書けない議員がいる以上、おそらく発言内容を書いてくれている市役所の職員がいる。これは、市で働いている公務員だけで仕事した方が楽なのでは?という議会だった。
このままの状態がこれからも続くのであれば、もう議席を7くらいに減らして、その代わり収入を超UPにしてもうちょい頭のいい人が市議会議員になった方が話が早いと思う。まあ、そうもいかないだろうが。この意見過激すぎて、多様性を重んじる方が大切だというコメントを友達からもらったんだけど、最大会派が牛耳って、むしろ多様性の側である個性的な議員たちがいじめられてる現状がある綾瀬市では(これは佐竹さんに限らず、最大会派が本当に今よくないという話を聞いたし動画見て理解できた)、そんな呑気なこと言ってられないなと思う。
そして、百歩譲って議員はこれでいいかもしれないけれど、市長はこの程度のレベルではあかんやろ。綾瀬の会計は年間で400億くらい。1日1億を動かすと言っても過言ではない仕事に就くのに、こんな低レベルな争いをしてる場合ではないやろ……けん責とか議事にしてる方が時間の無駄というか、もっと議論することあるだろうに何をしとんねん。や、普通に女性差別撤廃条約の方もう一度考え直せよ。アホか?
と、まあ、口が悪くて申し訳ないんだけど、これが前説。
その後に、このことが神奈川新聞の記事になり、さらにそれがポスティングされたのだ。
怪文書事件
こんな感じで、切り抜きをコピーしたものが市内で何ヶ所か(上土棚、小園、寺尾、綾西地区)に配られたと連絡があった。幸いにも事務所には抗議の電話は一本も来ず、「こんなものが配られてるぞ!心配だ!」っていう電話が何本か来た。
私たちとしては、誰がこれをポスティングしているのだろう?という謎があった。けれど、1箇所だけじゃなくて、複数の地域からこれが発見されたので、組織的に行われているっぽいことはわかった。敵対している選対は、橘川陣営だが、まさかこんな狡いことを選対の単位ではしないだろ……と思い私たちはこれを静観。というかそもそも、怪文書なので静観。
一通りこれが撒かれたと思ったら、次はこんな怪文書が撒かれた。
一枚は、先ほどの神奈川新聞の記事を打ち直して、新たに題名と写真をセットにしたビラだ。これは、最初の新聞のコピーが進化したバージョンだといえよう。佐竹さんの名前が、新聞では「佐竹百里」だったけれど「佐竹ゆり」に編集されているので、選挙に対する悪意あるビラだということが受け取れる。最初のコピーは事実だから仕方ないけど、この編集されたビラに関しては、選挙妨害では……?
そしてもう一枚が、佐竹さんの義父に関する記事のコピーだった。こっちは、佐竹さんが6歳の時とかのことだから、まじで佐竹さんには関係がない。そもそも嫁で綾瀬に来た佐竹さんは、その頃は長崎で元気にカステラとか食べてただろ。というか、佐竹さんの義父は自民党員らしいので、もう何の主張なのかがわからん。
ただ黒塗りされている部分に注目してほしい。
この黒塗りの部分は、橘川陣営を手伝っている人の名前が書かれていて、それを出すことができないから黒塗りにしてコピーをしているようだった。(市内では、誰が何をしたのか、知っている人はみんな知っているので即バレ)
つまり、この義父記事をコピーしているのは橘川陣営ということになる。(記事の一部をこちらで赤で消した。その手伝っている人の名前の消しそびれがあったから。あとは著作権の都合上だいたいにモザイクをかけた)というか、まあ譴責に賛同していた人間がみんな橘川陣営である以上、お察しなのだが。
そして、この義父記事と一緒に佐竹さんの記事が配られている(同日に)ということで、このどちらも配っているのは橘川陣営であるということがわかった。(これはポスティンガーたちが配っている時に発覚した)
この時点で、もう何と戦ってるんだ?感が私たちの間では漂ってきた。
市長選挙って、政策で争うべきであって、こんな嫌がらせでどうこうすべきではないだろ……。
特に、私たちの陣営は普通の一般市民ばかりで構成されているから、こういう嫌がらせがあるとは思ってなかったし、怒るというより呆れた。
選対の参謀は「自民党は汚いことをし尽くすよ」と教えてくれたが、いや、いくら自民党員でもこんなのを自分の陣営が撒いてたら嫌だろう。
この辺りで気づいたけれど、自民党員には泥沼の汚い感じの自民党員と、頭が良くて普通にモラルある自民党員がいる。そして、泥沼の汚い感じは、もうなんか悲しいというか、しんどすぎる。
私自身ポスティンガーだからわかるが、候補者にプラスになるビラを撒くのはいいけれど、こんな相手を貶めるビラを嬉々として撒く人いるのか?こういうネガティブキャンペーン、お互いにやり合うから米国では成立するけれど、私たちはそういうことをしたいわけではない。
綾瀬市の自民党があまりにも情けなくて悲しみつつ、私たちはそのまま選挙戦に挑むことになった。
いざ、綾瀬市長選
選挙システムの謎
意味わからん状態のまま、どうにか公選ハガキを準備したり(ただただ大変だった。世帯35,000に対して8,000ものハガキが出せるシステムまじで謎)、看板を設置したり(30万くらいかかった。街宣車のおかげで事務所は目立つから、そもそも看板が必要だったかは疑問がある。デザイナーからの明細が選挙後一か月しても来なくてマジでハラハラしてる)、旗を作ったり(一本あたり1000〜1,500円)した。
選挙まじ金かかる。めっちゃ金かかると思ってたら、かけるところは一千万くらいお金かけるときいて驚いた。どうやら、選挙はお金をかける上限が決まってるけど、かなりその上限が上らしい(これは公職選挙法の「選挙運動費用の制限」に載っていて、計算式に従って上限額が出てくる)。
だが、もっと上限を下げた方がいいんじゃないか? この際、市長選は100万までって決めれば、程よくみんな比べやすくなっていいと思う。例えば、綾瀬市にはタウンニュースと言われる地域紙があるが、それに記事を載せるのでも、財力で差がついてしまっていて、もっと均等に比べやすいシステムを作った方が、わかりやすい選挙になると思う。今回の選挙に限らず、投票に行こうと思った人が参考にする情報ってもう少し統制されたらいいのにと思う。
都知事選とか見てて思ったけど、無党派層の私の世代(20代)からすれば、いろんな人がいろんなメディアで情報発信してるのすごく迷惑で、もう統一したシステムで動画3本、文章は1万字までとかにしてくれたりすると、比べやすくなるのにな。
なおその点、すごくわかりやすいのはこども選挙だった。全員同じ条件を揃えて、子どもに比べさせるというのは、わかりやすいしイーブンで良かった。
蛇足だけど、この候補者動画、めっちゃ撮るの大変だった……。選挙の準備忙しい中で動画を撮らなきゃで、なぜか佐竹さんが原稿なしに動画挑もうとして(動画を撮る世代じゃない人なので、動画は一発でいけるだろうっていう発想があるみたいだが、そんなわけない)、どうにかその場で原稿を書いて動画を撮ってもらった。
なお、こども選挙では佐竹さん当選していた。(とはいえどちらかといえば左寄りの人が中心にこども選挙をやっているという側面は少しはあるかもしれない)
進次郎の投入✖️3
この戦いの中で一番意味がわからなかったのは、小泉進次郎さんが綾瀬市に3回も来たことだった!
もうこうなると、誰と戦っているのか本当にわからない状態だった。
佐竹さんも「小泉進次郎と戦っているのかしら……?」て言っててだいぶ笑った。
新聞によれば、小泉さんが来て「国政と市政は違う!」って言って引き締めに来たらしいが、国政と市政が違うなら来るなよ……でしかなかった。
私も進次郎構文が聞きたかったが、あまりの忙しさに見に行けず。
それで、綾瀬市長選挙は、進次郎が来たあたりから、政策ではなくて党の争いになっていった。
とにかく、自民党は、次の衆院選に向けてとにかくここで白星をあげる必要があるのか、自民党をガンガン推してきた。
そして当初、公明党は自由投票と言われていたが、この頃には公明党もがっつり橘川陣営についていた。期間中には公明党参議の佐々木さやかさんや三浦のぶひろさんも演説に来ていたし、戸別訪問も目撃された。
本来は、公明党は新人には推薦を出さないのに、今回は新人の橘川さんへ回ったのだ。何か大きなパワーが動いたのでは?と言われている。おそらく、綾瀬の単位ではなくて、もっと党の上の方が動いたのではないかと言われているが、綾瀬市民としてはそんなデカい単位で変なやりとりやめてほしい。綾瀬の未来を考えてくれよ……。
こういうわけで、綾瀬市の公明党が5000票、がっつり橘川陣営に行った。す、すごい……。
公明党が橘川陣営についた時点で、もうダメでは……?て雰囲気が漂った。
というのも公明党はいわゆる「組織票」というやつで、綾瀬市では投票率が50パーセントを越えないと、公明党の5000票がキャスティングボードを握っていることになるからだ。
最終決戦、届け出ビラ
市長選挙では、候補者本人のビラ(通称本人ビラ)は16,000枚しか配布ができない。有効投票数は6万ちょいあるので、本人ビラが及ぼせる効果はとても低い。 本人ビラはポスティングNGで、新聞折込にするか手渡ししかできない。そこで、佐竹選対では新聞にほとんどを織り込んで、残りを手渡しで捌けさせた。
一方、選挙が始まると、政治団体だった「綾瀬市に女性市長を誕生させる会」は確認団体に昇格。(昇格?)そして、選挙中に2種類までビラを作ることができる。このビラは事前審査を受けて、発行することができる。
枚数は何枚印刷してもOKだし、証紙も貼る必要がない。ポスティングもOK。
……私たちには究極の部隊がいる。そう、ビラ部。
告示日の6月30日にまず、一種類目のビラを配布した。
それがこれ、届け出ビラ1号だ。
これはA4の2つ折り加工で、35,000枚でだいたい9万円くらいで印刷できた。B4に比べてめっちゃお得だ。まじで、B4高いから、書くこと少ない人はなるべくA4でビラを作った方がいいと思う。
なお、ビラを配る時には、リュックを前にして配るのが早い。左右のバランスが悪いとどうしても疲れてしまう。そこでこの前のウエストバッグが最高だった。どんなバッグがいいか、どんな靴がいいのかで大盛り上がり。
そして、この2つ折りビラ、なんと6月30日の間に、ほぼ全域で配布完了。
市民選対恐るべし。チーム(3人)で5000枚配ってくれた人もいて、とにかくすごかった。
そして、こうなるだろうなと薄々思っていたので、週の後半に配るためのビラも作成した。それが届け出ビラ2号だ。
こちらは、7月1日以降で配布をした届け出ビラ2号である。
そもそもなぜ2種類のビラを作ったかという表の理由は(ビラを作りすぎてて私は終始怒られてた)、自分の家の周りに適当にポスティングしたがるオバちゃんとかオジちゃんがいて、その人たちはどこにポスティングしたのかというヒアリングができないから、「もう好き勝手に撒いてよ」っていうビラが必要だった、という理由だ。
なぜヒアリングが難しいのかというと、自治会のシステムである。綾瀬市は地番の区割りと自治会の区割りが別で、特に自治会の区割りはその自治会に所属している人にしかわからない。だからいきなり「小園の4区を配っておいたわよ」と言われても、いや小園の4区って小園の何丁目?ってなってしまってわからない。地元の人は、何区かということだけで認識しているから住所で何丁目なのか説明できないし、地図を見せてどこから?と聞いても、かなりの時間かかるので、もう調べるのは諦めた。
なお、この届け出ビラは、佐竹ゆりさんのビラではない。ここが重要で、これは確認団体のビラなので、特定の候補者に関係がないということになっている。このルールマジで意味わからないのだが、そういうこと。
地元のおじちゃんとかがビラを配布してくれるのが、かなり良かった。選挙に関わるのって、なかなか難しいというか、ウグイスは数人いれば事足りるし、弁が立たないとマイク握れないけれど、ビラは足が元気なら誰でも配れるし。何人配ってもいい。
なお私が作ったビラ、そしてポスター、あと看板などで総額だいたい80万くらいかかったと思う。もう少し早割を効かせたり、あらかじめ部数をちゃんと読んで購入してればあと5万くらいは抑えられたのではないかと思う。確認団体では、その他に買い物やら車やガソリンやらで130万くらいになるのかな。
そして、その人の地元を配れば、「あ、あの人も応援しているんだ」とわかって良い。
本当は、もうその人が知ってる人にビラを手渡しして話をするのが一番いいけれど、田舎の選挙なので、本人が会いに来なきゃそこまで価値がないみたいだった。(というのも、選挙期間中、橘川陣営が戸別訪問をしているのが観測されており、その効果がしっかりと出ていた)
ちなみに、戸別訪問というのは原則NGだが、一緒について行った人がピンポンを押して、そのお家の人が玄関の外まで出てきてくれれば問題ないらしい。なんだこのルール? 怪しすぎる。
なお、他の陣営の届け出ビラは、橘川陣営だけ確認できた。うちには新聞折込で入っていた。多分地域によってはポスティングされている。
てかこれ、それなりに体力ないとビラ2種類は大変だ。今思っても、よく私作りきったなと思うもん。敵陣営はびびっただろうよ。1週間で2種類もビラがポストに入るんだから。
そういえば、ビラで言えば、橘川陣営の違法ビラに驚かされた。
選挙期間中に投函してOKなのは、すでに述べた確認団体の届け出ビラのみ。だが、橘川陣営は上記のビラをポスティングしていた。選挙期間中の個人演説会のお知らせである。もちろん、捕まらないように、名前などは書かれていないが、このGOのロゴとイラストは、明らかに橘川陣営のもの。
これらのデータは橘川陣営からもらってでないと作成ができないので、これは組織的に行われていると考えられる。なお、この違法イエロービラは、中村自治会館以外の場所の個人演説会でも配られているのを確認した。
これは、ポスティング以外でも手配りでもアウトのはずだ。厳密には、文書図画違反の「図画違反」に当たる。橘川さんだと断定できる絵が載っているから。
こういう違法なことって(綾瀬の選管は緩いからグレーというかもしれないけれど、地域によればこれは一発アウト)、反体制側がすることだと思ってたので、色々びっくりした。少なくとも、自民党はルールを守って選挙をすると思ってたから、これだけルールを無視されると、こっちの陣営もアホらしくなったりした。その、強い側がルールを守らないと、もうどうしようもないというか、自分たちが作っただろうルールを自分たちで守らないのはどうなんだ?というか。
綾瀬の自民党は自分を野党と勘違いしているのかもしれない。
そう言えば、違法ビラといえばもう一つやばいのがあった。
これだ。
私の知り合いの何人かの家にポスティングされたビラ。これは、確認団体のものでもなくて、本人の「討議資料」とある。選挙前に、本人の後援会が作ったものだと思われるのだが、選挙名、選挙日時、そして投票依頼の三点セットが揃っていて、どう見てもアウトだ。
なお、この三点セットが揃って許されるのは、選挙中の本人ビラ(証紙アリの16,000枚、ポスティング不可)のみだ。
あまりにアウトすぎて、なんでこれがポスティングされたんだ?と不思議に思ったほど。一応これに関しては、警察に通報しておいた。
橘川さんの話ばかりになってしまっているが、もちろん他の陣営のビラや広報活動も盛んに(?)行われていた。ただ、違法ビラをポスティングしているのは私たちの知る限りでは橘川陣営のみだった。(そもそも違法ビラをポスティングできる労力が他の陣営にはなかったように思える)
諸々の選挙対策
さて、確認団体の届け出ビラは選挙前に作り終えていて、私がその後管轄していたのは確認団体の宣伝カーだった。ただ、選挙戦では他にもいろんな作業があるのでそっちを先に紹介したい。
まず一つは電話部隊があった。これは、私が選挙前に4台ケータイを契約しておいた。1週間で、22,000円くらい。マジで勘で4台くらいは電話かける人いるんちゃう?って思ったら、水曜日くらいからは本当に4台ずっと動いてた。感謝すぎ。
最初、電話かけ用のマニュアルがあり、その通りにかけてもらった。
その後、電話かけがめちゃくちゃ上手な人が現れたので、その人の話し方を参考に原稿は何度もブラッシュアップされて行った。担当の人が原稿を毎日変えてくれてすごく良かった。
私たちがなぜ電話を頑張ったのかというと、なぜなら敵対陣営によって「進次郎電話」がなされたからだ。綾瀬のほとんどの家に、進次郎から電話がかかってきたらしい。進次郎の声で「橘川よしひこにお願いします」とか言われるらしくて、支援者のみんなも「アタシに進次郎かかってきたよ!」「私のところはまだなの」とか盛り上がった。
マジで、誰の選挙してるんだこれ???
あとは、朝夕の駅立ちをしたり。
これは選挙が始まる前にも行っていた。
綾瀬市には駅がないので、とにかく駅立ちは大変だった。市の周りの4つくらいの駅を各陣営で取り合うことになる。
駅立ちは、一つしか駅がなければある程度影響があるだろうけれど、この綾瀬では効力あったのかは謎だった。
てか、綾瀬の投票率を見ると、たぶん駅で外に出て行く人たちはほとんど投票していない。
私も何度か駅立ち手伝ったけど、小学校の頃の先生に会ったり、知り合いに出会えたのでよかった。ただ、増えた票はマジで少ないだろうなて感じがある。知ってもらうための活動と思えば、悪くはないが、候補者が歳だと体力削られるなとも思った。
今回、佐竹さんは普段から朝ごはん自炊派なので、朝ごはんを食べれないルーティーンはイマイチだったように見えた。そもそも、朝の忙しい時間に駅に立てるのって、朝ごはんを諦めるか、誰かに任せるかじゃないと無理なんだよな。政治家といえば駅立ちっていうのも、もう古いんじゃないか?と思ったりした。
一方夕立ちは良かったな。ビラを受け取ってもらえる数も全然違う。暗くなると人の顔が見えなくなってしまうが、明るいうちはいい。
こちらも一日の仕事が終わった後でビラ配ってるから、程よい疲労感だし、受け取る側も仕事終わりで朝よりは心にゆとりがある。ビラを渡して候補者の紹介などもできるのが夕立だった。
ただ、中盤くらいからビラ部の圧倒的ポスティングによりビラを渡そうにしても「大丈夫、もうそれ持ってる!」て言われること増えて笑った。
あと、マジで全然関係ないけど、選挙の準備の合間に、地元の史跡研究会のイベントに参加した(著者の私と、ポスティンガーの友達で一緒に勝手に参加した。この話はマジで佐竹さんと関係がない)。綾瀬市には澁谷氏というやつがいて、その人たちの歴史の跡地を巡るというイベント。
綾瀬市の早川のあたりは、3000ほど前から人が住んでいたという歴史があるらしくて、地層のお話などが聞けてかなり面白かった。
ただし、イベントの情報が紙でしかないので、次のイベントがいつあるのかは、公民館とかに行かなければわからない……。市民イベントォ……。
こういうイベントが、若い人も参加しやすくなると綾瀬は活気付くと思う。
話を戻して、選挙中の確認団体カーについて。
確認団体カーの運営
確認団体カーと候補者カーがあり、そのどちらもを動かすのが選挙中の主な仕事としてあった。候補者カーの方のスケジュールを組むのは、私はノータッチなのだが、人手が足りなかったか私が乗りたいオーラを出していたからか、一度乗せてもらった時の写真がコレ。
この時は、止まれそうなところがあったら車を止めて降りて「スポット」と呼ばれるゲリラ的な短い街頭演説をするっていうのを繰り返した。
多分こういうのが「弁士」と呼ばれる人間の役割なのだが、私がおしゃべりなので大抜擢。ビラを作る際に佐竹さんの政策を学んでいたので、もはや佐竹さんの分身か?みたいな流暢さでスポットを何度も行った。マイク持って話すなんて、自己満足的なところが多いから、うまかったか下手だったかはよくわからない。
綾瀬市、とても田舎だしこのシーズンはアホほど暑いので、スポット演説をして聞いてくれる人はほとんどいない。が、めげずに家に向かって何度もしゃべった。確認団体カーはできるだけ多くスポットをするのが良い、という選対の参謀に従った。
不思議なもので、候補者に限っていえばスポットをするよりも、人に会えば会うほど票が増える。というより、首長を選ぶときに、どうしてもその人の政策を全て知ることは難しいから、握手の時の印象だったり、その人の話し方で投票をするっていうことがありうる。
そして、これは候補者以外もそうだけれど、ビラを渡す時の態度とか、笑顔で駅だちをしているのか、動作が丁寧か、話し方などの印象で覚えられるから、ボランティアとしてビラ配りする際にも気が抜けない。
特に、若年のボランティアだと、よくても悪くても際立つから気をつけたい。
候補者はなるべく車から下ろしたほうが、特にこの田舎では票が伸びやすい。そもそも、動いている車から何かを喋られても何を言ってるかほとんどわからない。まだそれより動いている間はウグイスに任せて、候補者は体力を温存して幾度もスポットをする方がいいし、それよりさらにいいのはおそらく桃太郎をして(歩いて)、出会った人全てに握手をする技だと思う。
(車なのに体力?と思われるかもしれないが、街宣車は手を振るために窓を全開にするから、夏はクーラーが聞かなくて悲しいくらい暑い。その上、片側を向いて手を振り続けるのでとても体勢がきつい)
で、さて、確認団体カーというのは、選挙期間は候補者は乗せない。
今回は、市民選対、草の根を目指したので、なるべく市民を乗せるようにした。基本的には、ドライバー1人に、ウグイスや弁士3人という体制。
これがまた、うまい下手があって難しかった。素人ウグイスは、どうしても棒読みになってしまう人、そうではなく上手く喋ることができる人、そしてうまいけど佐竹さんの意図とは違うことまで勝手にしゃべってしまう人と色々いた。(今回は議員さんも色々来て乗った。スポットをするときには大変助かった。ただ、ウグイスやカラスとしては、地元の議員じゃないと、ただ喋りが上手いだけの人が乗ってるだけで、そこまで価値あるようには思えなかった。むしろフレンドリー市民が乗って、自分の知っている家の前でオーイって声かけたりする方が、効果的だと感じた)
雇ったウグイスさんはマジでプロだった。文句一つも言わなかった、すごい。まあそりゃそうか、素人ウグイスさんはボランティアできてて、絶対に佐竹さんを勝たせたいっていう思いだけで動いてるから色々言いたくなるよな。そもそも選挙事務所ってほとんどボランティアだから、それなりに意見が衝突する。もちろん私の意見も他の人と衝突した。
で、やはり、車から喋ると聴きにくいので、確認団体カーでもできるだけスポットをすると良い。しかし、ウグイスは(最悪)誰にでもできても、スポットはなかなかできない。演説で誰かに喋りかける時の話し方は、ウグイスの原稿とは全然違う。
私自身、初手では何を喋ればいいのかがわからずに困った。好き勝手に喋るのはできても、いうべきことを喋らなければ意味がない。
そこで手っ取り早いのは、佐竹さんのしゃべった街頭演説の動画をパクる方法だった。3本くらい動画をストックして、学習する。そして、それを自分が話しやすいようにちょっと変えて、ルーティーンで回した。まああとは、私が佐竹さんにヒアリングしてビラを4回くらい作ったから、流石に佐竹さんのアイデアは熟知していたので、だいたい喋れた。
スポットは、同じ地区でも何度も何度も止まるから(30メートルごとに止まってスポットをしたこともあった)、同じ原稿を何度も言い続けるわけには行かない。それに、地区によっては、高齢者の足が問題になる地域(開発が早かった場所)や、むしろ高齢者はおらず働く世代が多い場所(最近開発された早川城山など)とカラーもある。だから、できるだけその地域の人に響くことを言えると良い。
これはウグイスも同じだが、家の前に子ども向けのおもちゃが出ていれば、子育て政策を言うし、玄関にスロープがついていれば福祉政策を言ったりという具合だ。
こういうの反応するのは得意不得意があるが、持論だが、飲んだ時にすげー喋るやつは総じてこういうのうまい。
確認団体カー、そういうわけで最初はウグイスが乗って車が動くだけだったが、次第にスポットを何度もするようになり、さらに手が空いたポスティンガーが乗ることで、スポットをしている間にゲリラポスティングを行うようになった。すごい勢いで車から降りてポスティングをするポスティンガーたち、めちゃくちゃ面白かった。
何度も言うけれど、ここまでビラを撒くことができる選対、なかなかいないだろうよ。
SNS対策
そういえば選挙最終日に動画を作ったりもした。
あまりにあっさり作ったから忘れてた。
ちょっと途中に挟んだ演説の動画が長すぎるんだけど、作った時はちゃんと話してる姿を見せたかったとかで長めに尺を取った。今思うとアホ。
なおBGMは佐竹さんが「選挙始まってからパイレーツオブカリビアンが流れてる」って言ってたからそのイメージ。
一応佐竹さんのYoutubeも確認団体のYoutubeもチャンネルあるんだけど(素人で適当に作った)、選挙後に、生活の切り売りしてるみたいで嫌だよねっていう配慮で多くの動画を下げたりしている。
一応動画を投票日前日の23:55くらいにUPしたがあんまり伸びなかったので、多分こういうSNSは告示日に合わせて準備した方がいい。(もちろんそんな時間の余裕もなかったし、SNSの重要性がなかなか選対の人に理解してもらえなかったので難しかった)
そういえば蛇足だけど、橘川さんのYoutube広告が選挙前に政策的なこと語る広告だったから事前ではないのか?っていう疑念が周りで上がってた。
佐竹さん関連だと、あとは私がインスタグラムとTwitterの運営を手伝っていた。佐竹さんが普通にあんまりSNS得意じゃないので、スタッフでガンガン回した。
私はあとは、佐竹ゆりの公式ライン、また確認団体の綾瀬市に女性市長を誕生させる会の公式ラインも運営していた。ラインでは街頭活動のお願いとかを毎日発信していた。
配信数が増えて、最後の2ヶ月はラインに課金して(5,000円*2)、一斉配信してた。
他には、他のボランティアスタッフが綾瀬市に女性市長を誕生させる会のYoutubeで佐竹さんのプライベートについてインタビューする動画などを作った(これがいま非公開になってる)。
結果
綾瀬市長選挙
そして、7月7日、市長選挙開票日。
なんと惨敗だった。
投票数28,528人 投票率43.03%
当選 橘川佳彦 11,240
佐竹百里 8,570
栗原茂明 4,371
笠間 昇 3,991
公明党が5000票、橘川さんに行っている。そして、そうなった以上は投票率が50パーを超えないと佐竹さんは勝てない。今回は投票率を伸ばすことができずに惨敗だった。一応、佐竹さんの陣営では、取るべき票はとっているから、その点は自信を持とう、という結論になった。
だが橘川さんとは2500票以上の差があり、これはもう選挙運動の7日間で動向変わるような票ではなく、始まる前から決まっていたと言う意見もある。だが同時に、選挙の中盤に三浦さんや佐々木さんが現れたことで、公明党の票がガッツリ固まって、それでこの差がついた(ので選挙中に失った2500票だ)という意見もある。
これは7月15日付の神奈川新聞で明らかになったのだが、やはり小泉進次郎が公明党に頼み込んでいたよう。(記事には「公明へ必死に支援を要請した」とある)
そして、結局橘川さんは公明党の推薦が取れないから、神奈川県の公明党の支部推薦みたいなのをとったようだった。多分、地元でも推薦が出なかったから(綾瀬の公明党はきっと橘川を良しとしていないというか、そもそも新人には推薦出さないルールだから、誰もとくに良しとしていないのだろう)
当初は、「自由投票」と言われていたのが、小泉進次郎によって急に変わってしまったのは、まちづくりの観点からしたら最悪だ。
その時点で、綾瀬市の政策を考えた選挙ではなくなってしまっている。これは、佐竹さんだけではなく栗原さんや笠間さんにとっても嫌だっただろう。(特に笠間さんは、ずいぶん前から市長選に向けて準備をしていたから、不快だっただろうと思う)
でもちょっと面白いのは、佐竹さんが小泉進次郎に認知されてることだな。普段接してると、佐竹さんはただのおばちゃんなのに、自民党側からはおそらく、小泉進次郎に頭を下げさせた女ってことになってて、いやこれだいぶ面白い。
こういうのから始まるラノベ展開欲しいが。
佐竹さん、地元13区選出衆議院の太さんの選挙で選対本部長してたし、もしかしたら小泉進次郎、佐竹さんのことを「甘利さんを負かせた女」として認識されてたのかもしれない。普通の一市民の私としては、佐竹さんのそんなバックグラウンド知らんし、小泉進次郎頭下げを作り出すほどの女とは思わんかった。
ただ、こればかりは、公明党が悪いというわけでもない。そもそも、どこだって組織票というものを持っていて、確かに佐竹さんが負けた原因として公明党が橘川さんについた、という事実はあるものの、そんなこと言ったら、佐竹さんの方には、立民や共産党の票が入っているわけだし。強いて言えば、この神奈川新聞によれば三浦さんが悪いのでは(地元の公明党が推薦を出さないのに総支部推薦という形で推薦をしたから)?
それはそうと、栗原さんや笠間さんが予想外に票を取っているというのが私の印象だ。確かに栗原さんはキャッチーで面白かったが、実現できるかというとまた違うなっていう政策ばかりだった。
おそらく、無党派層で佐竹さんが取ろうとしていた票が栗原さんに逃げたのではないかという推測がある。
その原因としては、立憲色や共産色が出過ぎたというところにありそうだ。(色々な意見を聞いた結果私はそう判断したという意味であり、選対の意見ではない)
例えば、私たちの綾瀬市では、13区の前回の衆議院選挙の時に甘利明さんが太ひでしさんと戦っている。他の市では、太さんの得票率が高かったが、綾瀬市だけでは甘利さんの得票率の方が高いなど、そもそも綾瀬市では自民の色が強い。
今回、佐竹さんの選挙には太さんを含めて多くの立憲民主党の方がお手伝いに来てくださった。しかし、草の根選挙をするのであれば、そういう立民議員の方々はなるべく後ろに下がってもらった方が良かったのでは?と若干思う。
第一声など、多くの議員さんが来てくれた。それはすごく励みになった。ただ一方で、特にSNSなどでは、議員が話しているところが多く出てしまった。綾瀬市民からしてみたら、他の市からきた謎の人の喋りはどうでもいいはずだし、なんなら議員の数が多くて引いたかもしれない。佐竹さんの応援をしている人には、もちろん甘利さんの支援者もいるだろうし、そういう人からしたら、なんか居心地悪そうだし。
議員がいっぱいいると、市民はやる気をなくすというか、逆にひとりぼっちだったら応援したくなるわけだし(笠間さんはひとりぼっち演出で票を集めていた)、ほどほどがいいと思う。とりあえず、何かの会の度に肩書きを紹介しなくていいような気がする。
(議員を呼ぶのは政治をする上では大事で、しかも呼んだら紹介するのは当たり前のことなんだろうけど、草の根って意味だと、そういうパフォーマンスは邪魔だったように感じる。そして、この意見をかなり初めに一応選対に伝えたけれど、斬新すぎて却下されて終わった。そりゃそうだ。)
ただ何度でもいうけど、草の根選挙をするのであれば、佐竹さんを市民で囲うような雰囲気を出せたら良かったなと私は思う。
私が議員のことをよく知らないからこう思うのかもしれないが(おそらく市長になったら議員とのつながりは大事だから、普通は立候補者は議員を蔑ろにはしないと思うししない方がいい)、議員がたくさんいると、選挙が自分たちの事柄ではないように見えてしまうから、せめて紹介はする必要があるかもしれないが、なるべく短い時間にできたら良かったのだろうと思う。
てか、佐竹さんの知り合いの議員さんたち、もう長年の付き合いなせいで集まってよく喋るんだけど、市民からすると、よくわからんスーツの人たちが佐竹さん囲んで写真爆どりしてて意味わからんかったと思う。これは多分、SNSの弊害だと思う。
それでいうと、電話かけを手伝ってくれた議員さんたちがすごくありがたかった。(もちろん電話かけをしてくれる市民もとても助かったが、電話かけは誰でもできることではなくやはりスキルがいるので、ガンガン電話をかけてくれる議員さんたち心強かった)
もちろん、車に乗る人がいない時に弁士で乗ってもらうのも大助かりした。ただ、車は徐々に「どうしてもっと市民を乗せないのか」vs「話すのが下手な市民より議員を乗せた方がいいだろう」対決が軽く勃発しそうになったので、なんとも難しかった。これはウグイスさんからも、「あの議員さんは下手だから」とかめんどいこと言われて勘弁してくれと思った。
こういうのをなくすには、車に乗る人でオーディションをするか、文句を言えない相手を一人乗せておくのがいいと思う。や、でも結局マイクを握りたい人は自己主張強いから、揉めるのは宿命か?
あとは、やはり綾瀬市はドブ板選挙をしなければいけなかったように思う。
今回選挙戦で車をガンガン回していたのは佐竹選対だけだった。ほとんど他の陣営は車を回さず(本人が乗っていない車ばかり回っていた)(またはテープ)、本人は戸別訪問を行っていたように推測される。田舎だから(なのかわからんが)、やはり会いに行かなきゃ票にはならないみたい。正直、どういうことなんだ?ておもうけれど、投票行く層が「会いに来てくれた人に入れる」層であるならもう仕方ない。
ちょっと反省は、あまりに市民の皆さんが元気で、全戸配布のビラを配りすぎて橘川陣営をビビらせすぎちゃったのかなってこと。橘川陣営がビビったから小泉進次郎まで話が行っちゃったのかもだし、そのせいで政策の話関係ない選挙になっちゃったのかも。
ちなみに、私の把握してる範囲ではだいたい佐竹さんの陣営で200万強くらい使ったかな。これに加えて本人のビラやポスターなどのデザイナーさんがやってる公費の案件が加わるから、300万円台で全部がおわった。金かかったー!
本当に素朴な疑問
立民や共産党とくっついたことで、蓮舫さんも文句を言われていた。そして、そのあおりを佐竹さんも受けた気がする。
正直、「無所属」とはそういう色々な層を取り込むためになるものだと思うから、何をそこまで批判されるのかがよくわからなかった。なんなら公明党やN党とかもぜひ味方につけたい。ていうか、なぜどこの推薦も貰っていない佐竹さんが、立民や共産党とくっつくことで文句を言われ、自民党の推薦候補が公明党から推薦もらっても特に何も言われないのかがよくわからん。
そもそも政策が似てればくっついたりするだろ、と思う。
今回、あまりに不思議だったから事務所に来た共産党の議員さんに「どうして共産党って、みんなから嫌われてるんですか?」って聞いてみた。(あまりにストレートな質問だったので、事務所の空気一瞬凍ったかと思ったが、議員さんは嫌な顔をせずに普通に答えてくれた。)(共産党の議員さんは、共産党が事務所にいると色々言われるから、とこっそり来てこっそり手伝いをしてくれていた。)(ただそれにもかかわらず、自民党が佐竹さんに票が行かないようにわざと「佐竹は共産党と手を組んだ」っていっぱい言いふらしたので綾瀬市の自民党の人には「佐竹は共産党と手を組んだ」というふうに伝わってしまった)
するとやはり、「共産主義とつなげてイメージをしている人が多いから」、とか「反体制的なところがあるから」だとかいう回答があった。反体制的、ていうのは確かに、デモとかよくするイメージはあるからそうかもしれんけど、かつての共産主義のイメージをつなげられたらたまったもんじゃないだろうなと思う。別に共産党は今の日本の政治体制を変えようとか思ってないだろう。東南アジアとかの赤いイメージ引きずってるんだろうか?
ていうか、共産党に所属している人たち、議員じゃない普通の市民でもすごい行動力あって、本当にすごかった。今回色々手伝ってもらって、お友達(というには年齢が離れているものの)もできて、すごくよかったと思う。支持している人を、選挙に手伝いに行くっていうの、あんまり普通の人はできないことだと思うんだけど(だからこそ、今選挙に対しての市民の関心が低いし)、それができる人たちだった。めっっちゃエネルギーある。
今思うと本当に今回もったいないのは、どうせ自民党から「佐竹は共産党と手を組んだ」と言われるのであれば、もっと共産党の人にがっつり協力して貰えば良かったなと思う。というのも、言ったように共産党の人たちは、議員ではなくて市民が精力的に活動する力があって、もっと色々なことができたかもしれないからだ。電話かけなども、共産党の人たちは普段の選挙から毎回やっているそうだが、佐竹さんの陣営で電話かけは電話かけができる人がいればしてもらうというシステムだったので、弱かった。私など若いスタッフは、古典的な選挙のやり方を熟知していなくて、もっと教えを請えれば良かったと思う。うーん、「共産党」という括りではなくてもっと皆さんが事務所にフラッと来ておしゃべりとかたくさんできれば、もう少しやりやすかったと思う。(とはいえ事務所にはやはり「共産党嫌い」な人も一定数いて、なかなか難しさもあった。難しいなあ。)
そして、こういう、共産党の人の行動力があるところが、自民党から恐れられるんだろうと思う。公明党とばちばちしているのはどうしてかわからないけれど。てか、公明党の票数が毎回確定であるところから見ても、きっと公明党も行動力みんなすごいんだろうな。
色々な政党がいることで、その政党のカラーが出て、幅広い意見が散見されるようになるから、いいと思うんだけどな。
ていうか、給食の無償化とか、本当はやるなら国でやるべき案件で、でも国(自民党)はやらないから、地方でやる流れになっている。地方ではそれがキャッチーだから当選しやすいっていう理由で自民党(橘川さん)までが無償化を謳ってる。意味わからん。なんなら橘川さんは教材費無償化も謳ってるけど、財源どうすんのか意味不明だし、自民党のスタンスとだいぶ違くね? むしろ、無償化は共産党的であって、佐竹さんが共産党と繋がった所ではなく、橘川さんはまずそこを責められるべきだが……。
共産党が言い出したから反対、みたいなのやめて、本当にいいことはどんどん取り入れていけば、自民党政権でもうまく行くはずなのに、なんでうまく行かないかな? 共産党の意見には、日本のためにめちゃくちゃいい意見もあって、(もちろん立民にも公明党にもそういういい意見がある)別にその意見を取り入れたって日本は揺らがないのに、そういうのなんでわかんないかな? ってガチで思っちゃう。
それでいうと、私は公明党にそこそこ不満がある。というのも、公明党は割と「生活者」目線の政治を重視しているはずで、今回は市民の生活にかなり関わることなのに、上の取り決めによって自民に票がいったけど、それでいいのか? 感が強い。そりゃ、組織だから上の指示に従って票を入れるとは思うけど、国のレベルでも、自民のやり方に公明党はもっと違和感を持ってそれを表に出した方がいいのでは? と思っていたら、実際に自民と公明は今距離を置いていたのでもう何もいうことはない。
今回は橘川さんが当選して市長になったが、それでもやはりなおそれに疑問な人が多くいる。そりゃそうだとも思う。だって、43%の投票率しかない。投票していない人が過半数いるので、綾瀬市民の中では、いうて17%しか橘川さんに投票していない計算になる。橘川さんを市長に望んだ人の少なさがエグすぎる。
ただ、それでも橘川さんは市長になるわけだし、私たちは橘川さんがちゃんと仕事をしてくれるのを期待する。
正直、政策に関しては、橘川さんあんまり実力がなさそうで心配だ。公開討論会の動画を見てても、クロストークですごく瑣末な質問をしちゃってたり、「問題がある」ことを指摘できるだけで、それへのアプローチの話を全然してない。(1:04あたりからクロストーク)
(この公開討論会、佐竹さんは割と安定で特に評価することないんだけど、面白かったのはやはり栗原さんだったな。面白さ飛び抜けてる。一方笠間さんは、襟もないシャツで着て、正直イマイチだったな。居心地の良さを問い詰めていくのはわかるんだけど、首長でやらなくてもいいんじゃ?て感じだった。ミニスカート履くだけで色々言われる綾瀬市で、笠間さんのスタイルは無理な気がする。やりたいことはわかるんだけど。)
橘川さんはあの市議会出身だったら、頭悪いだろうなとは思うが、市長になったわけだしどうにかして頭よくなるか、頭のいい人で周りを固めたらいいと思う。
というか、マジでこれは私だけかもしれないけど、議員とか政治する人に関して言えば、頭よくあって欲しいんだが……。学歴主義みたいな言い方になっちゃうが、やっぱり頭の良さって必要な仕事だと思うし、橘川さん大丈夫なのかよ?感強い。
当選の取材でも「言葉になんねー」と叫んでるの、頭悪い……。
や、54歳が言葉になんねーって叫ぶのマジでなんなんだ?
水泳選手じゃあるまいし、てか54歳でしょ……?
私が20代だから50代ってどんなものかわからんけど、もう少し落ち着きあってもいいんじゃないのか……? それとも、メディアに嫌われてるから、こんな頭悪そうな記事を書かれちゃってるのか……?
SNSとかお子さんが頑張っているみたいだし、体力とかありそうだから、頭の良さがどうにかなれば意外といけるのかもしれない。
めっちゃ頭いいかもしれないしな、実は。
ともかく、橘川さんがどんなふうに綾瀬市を変えていくのかを見守りたい。
橘川さんが実は超できるやつだったっていうオチが一番嬉しいな。
(最新の噂では、道の駅を中止して、道の駅は海老名にお譲りし、綾瀬市にジッパー(自走型ロープウェイ)を作ろうとしてるらしくてウケる。結局綾瀬に何もないままじゃん。)
得たものなど
選挙事務所に缶詰な日々を過ごして、面白かったこととそうでなかったこと色々あった。軽く感想というか総括を述べておく。
選挙っていうのは、当たり前だけど短期間で色々な判断を下さなければいけなかった。そのために、メリットとデメリットをすぐに洗い出して結論づけなければいけない。
この作業が、実に大変だった。というのも色々な年代がいるし、さまざまなバックグラウンドを持つ人がいるから何がメリットで何がデメリットなのかの重さが異なる。
例えば、私たちの陣営では、選挙ポスターにステッカーを貼ろうという話し合いになった。選挙の7日間の間で、メリハリが重要だという意見があり、ポスターにステッカーを貼るといいだろうということになったのだ。
そもそもポスターのデザインは、「ポスターしか見ないで投票に行く人」の層に当てたデザインであり、変じゃないデザインであることが一番優先されることだった。そして、訳のわからないことが書いていないことも大事。例えば、「オール綾瀬」という言葉が当初入っていたが、「オール綾瀬」って文法的におかしいし(All for Ayaseならまだしも)、意味がわからないのでやめた方がいいと訴えて、最初は全然理解されなかったけれど、「オール綾瀬」意味わからない勢が増えたので、ポスターからは「オール綾瀬」が消えた。
(もちろんこれに関しては、未だに「オール綾瀬」支持層がいるとは思うし、さらにポスターから「オール綾瀬」が消えたから選挙で失敗したと考えている人もいるだろうが、まあ選挙とはそういうものだと思う。)
で、ステッカーを貼りたいという人が出てきて、しかも、「しがらみ・圧力にNO」っていうステッカーを貼りたいという意見だったので、最初そこそこ揉めた。選挙戦7日しかないのに、ステッカーを貼る人材を奪われるのも理解できなかったし、お金もかかるし(この際ステッカーは4万くらいしかしなかったから目くじらを立てるほどではないがこの頃はもう金銭感覚イカれていた)、ステッカーを貼ったからといって票は増えないだろうと思った。むしろ、ポスターしか見ないで投票に行く層からすれば、変な文言が貼ってあったらキモくて避けるだろうし、デメリットしか感じなかった。一方で、佐竹さんに関する怪文書がポスティングされている状況に抗いたいと考えた人たちはステッカーを支持。最初はどでかいステッカーを貼ろうということだったけど、私はどうにか小さくしようと奮闘し、最終的にステッカーは小さくなった。
この意思決定においても、ポスターを作った広報班がいない時にステッカーを貼る人たちの意思決定がなされてしまって、そのせいで揉めたりした。ただ、24時間事務所に張り付いていることなど普通の人はできないので、仕方ない側面がたくさんある。仕方ねえなーと諦めることも大事だし、一票の差で負けたら悔しいから、粘るのも大事だと思う。
ま、今回の選挙で言えば2000以上の差を生んだのは、ステッカーではないとは思うが。
みんなボランティアな中で、最短で意思決定する難しさは、私が学生だからこそ感じたことかもしれない。
私は学生で、今は古典の研究をしている。研究にはたくさんの時間を使えるし、「おかしいのでは?」と思ったことはそれがいつのタイミングでも問い詰めてOKな立場にいる。そもそも、紀元前とかの研究をしていて、その結論が今すぐ出ようが、1世紀後だろうが構わないから、急かされるとすれば自分自身の寿命によってだ。
私はつい、「いやでもやっぱりそれっておかしくない?」と思った時にはそれを言葉にして、何度も覆してしまった。そういう機関(大学)にいるから、それが当たり前だった。でも、一度決定したものを覆すのは組織ではあり得ないことだし(というふうに組織の人の反応を見てわかった)、物事を進める上ではめちゃくちゃ迷惑だったろうなと思う。選対の人たちには申し訳なかった。もちろん、足を引っ張ったのは、社会人経験のほとんどない(バイト歴:家庭教師、ウイスキーバー店員、居酒屋)私が選対に必要だったという綾瀬市の人材難も一つ原因があるから、謝っても仕方ないけど。
選挙ボランティアは、社会人を集めるなら社会人だけにした方が話が早くて楽だし、とはいえ私みたいに授業が一コマしかない学生を入れることで事務所に常に人が配置できるというメリットもあるから、まあもう、これも含めて選挙(異文化交流)って感じだ。
多分、もう少し前の時代であれば専業主婦の方とかもいて、事務所に常にいてくれるおばちゃんとかが存在したんだけど(そして炊き出しとかしてた)、もう今はそういう時代ではないからな。
あとは、片付け能力が大事!
事務所、色々な人が来て、色々なものを使うから、常にハサミがなかったりカッターがなかったりした。私はお掃除は好きだけど、片付けは苦手で、とてもご迷惑をかけた。片付けが得意な人も一方ではいたから、最初のうちは事務所が綺麗だったが、日を重ねるうちに事務所が汚くなっていった。
時間的にも厳しかったから、仕方がないとはいえ、整理整頓は心の余裕でもあるから、事務所は綺麗な方が良い。片付け、マジで大事。この記事で一番大事なことはこれ。
あとは、「誰でもできる化」を徹底する必要がある。
その日初めて事務所に来ても、お手伝いとかしやすいように、誰でもできる準備をしておく必要があるという意味だ。例えば電話かけも、電話が何台かあって、かける名簿があって、電話かけの原稿があらかじめ用意されているから、電話をかけたいと思っている人がいればすぐにできた。
他にも、後援会の名簿でお家を回ってもらった時には、地図落としでGoogleマップを使った。エクセルに住所のデータを入れて、それをGoogleマップに流し込み、QRコードをひらけばそのデータが見られる状態にしたことで、初めて綾瀬に来る人でも、Googleマップを使えば行くべき場所にすぐに迎えるというシステムを作った。(口頭で説明してもめちゃくちゃわかりにくいんだけど、それまでは紙の地図に色ペンで書き込んで、回る家の住所を渡していたから、それよりも楽なやり方を導入したって感じ)
もちろん、Googleマップが使えないとただの不便でしかないものの、地図が読めなくても進むべき方向がわかるし、実際みんなが上手い具合に使ってたから、画期的だった気がする。
誰でもできる化は、片付けにも繋がる。例えば、ハサミを返す場所を決めておくとか、注意事項はありとあらゆる場所にテープで書いて貼っておくとか。(やってくれた友達に感謝)
とはいえゆるい選対だった
選挙が終わった今だからこそ、大変なことがたくさんあったかのように書いたが、だいぶ楽しくゆるく選挙のお手伝いができた。
私も含めて、若いスタッフが多かったからか、学園祭みたいだったように思う。よく歌った。
音楽が好きな人が多かったみたいで、突然歌い出したりもした。
佐竹ゆりさんの歌を作ったりもした。かなりの回数、佐竹ゆりさんの歌を歌った気がする。
事務所は、読売新聞の跡地を使ったのだが、最初は壁も荒れていてどうしようかと頭を抱えた。
風船と謎の布13000円相当で事務所をどうにか飾りつけた。通販バンザイ。だいたい結婚式の時にテーブルを飾るグッズで事務所が可愛くなった。
風船は事務所開き以降、徐々に萎んでいってしまった。中に金箔風のテープが入ってる風船は、処分で割る時に超大変だった。
事務所は、登下校の子どもたちがのぞいて「なにこれ、パラダイスじゃん!」って言ってたのが印象的だった。パラダイス事務所!
ポスティングにあたって、ゼンリンの地図をコピーするために、コピー機もリースした。1ヶ月使って11万くらいかかった。
最初は「コピ太郎」と呼んでいたのだが、なかなか印刷ができなくて、困った。データ量がデカすぎると、印刷に3時間くらいかかってしまうのだ。
「コピ太郎頼むよお〜!」と言っていたら、他のスタッフから「そのジェンダー観が良くない、そのコピー機は女性かもしれないだろう」と言われたので、コピ美に名前を変更。
その後コピ美、よく働いてくれました。ありがとうコピ美。
のちに、地元の議員さんから「コピ美さんの説明書はどこ?」「コピ美さんが、うまくいかないんだよね」って言われたりするのが面白かった。付喪神みたいになっていずれ審神者佐竹さんが顕現させるかもしれない。
あと、このコピ美の横にあるのが、カップ麺コーナー。(自給制)
佐竹さんは選挙で忙しくてげっそり痩せたけど、スタッフは事務所から出る時間がなくてカップ麺でふかふかに肥えた。カップ麺、1日に3食くらい食べてて、支援者さんにドン引きされたりした。佐竹さんは給食の自校式とか、食育の話をしているのに、スタッフがこの食生活で大丈夫か?って感じだった。いやでも、忙しいし、綾瀬はご飯食べる場所が全然ないからね……。
事務所ではお誕生日を祝ってケーキを食べたりもした。とてもアットホームで良い感じだった。もしかしたら、アットホームすぎて戦ってるっていう雰囲気がなさすぎたかもしれない。
でも、誰でも参加しやすい雰囲気があってよかったなと勝手に思ってる。
お弁当届けに来てくれた方が、ポスティング手伝うよ、って言ってくれて実際にやってくれたりして、本当に市民がよく動いたように感じる。毎日寄ってくれるおばちゃんとかもいたし。
締め
そんな感じで大変面白い経験ができた。関われたことに感謝する。
佐竹さんが落選決まった時には、色々な方に申し訳ないと謝っていたし、お手伝いしてくれた人たちは口を揃えて「力が足りずごめんなさい」と謝っていた。(みんなが頑張った選対だとそういうふうになるみたい)
でも、私たちは限られた期間でやることはやったし、この票差を埋めるにはもっと根本的な対策が必要だったと思う。(それこそ栗原さんとかと協力して一本化しちゃうとか)もっと綾瀬の状況をわかっていれば、ちゃんとした対策ができたのにな、と少し悔しいけどわかってなかったから仕方ないしなあ。
投票率の悪さも、これも含めて綾瀬市の民意なわけだから、さして思うところもない。(いや、思うところはあるものの、今回の選挙についてぐちぐち言っても仕方ないという意味で)
他の候補者についてもヤイヤイ言ってしまったが、素朴な一市民の感想でしかない。(ただし、橘川さんの違法ビラに関してはマジで良くないと思う)
このノートを書いたのも、素朴な一市民はこう考えてますよ、の表明というか、ネガティブキャンペーンがしたいっていうわけではなく(そうだったら、とっくに選挙期間中にやってる)、若い人がこういうことを考えていたんだっていう発信があったらいいのではないかと思っているからだ。
なので、できれば私は他の選対の中の人の感想も聞きたいと思っている。この分量で感想聞けたらめちゃくちゃ嬉しい。なお、私は事務所に割といるタイプのスタッフで、私の担当は、スタッフへの連絡やSNS対策、朝一に事務所に来て鍵を開けること、事務所の飾り付けとかゴミ捨て、ビラ作り、ビラ配り、事務所でのお金の簡単な管理、地元の人との連絡、確認団体車の運行、あと選挙戦後半ではスポット演説のために車に乗ること程度だった。
ポスターを貼ったり、朝の駅立ちなどは数えるほどしか手伝っていないし、選挙期間中の佐竹さんの街頭活動については詳しくないし、来られる議員さんの調整もちょっとしかしていないのでそういう視点での感想はない。私が関与していないから知らないけれど、もっと色々な仕事があったはず。あくまでも、このnoteは局地的な個人的な感想だということは今一度ここで述べておきたい。
綾瀬市で育った私だが、生活は綾瀬市の外で行っていて、市内ではかろうじてスーパーに行くくらいの活動しかしていない。私の世代(20代)は、だいたいこんな感じで、実家に残って綾瀬で仕事をしているのは実家が太い人だけで、あとはみんな周りの市に出ていってしまっている。
だからこそ、私たちの投票率は低いのだろうなというのもわかる。そもそも期日前投票が市役所しかないし、こんな不便なことはない。日曜だって投票23時くらいまでしてほしい。
けれど、私は綾瀬市で育って、綾瀬市がいい街だなとも思っているし、もし綾瀬市がもっと楽しいまちになるのであれば、綾瀬で過ごす時間も増えていくと思う。(今のところ夜はドン・キホーテしか行くところない)
そのためのまちづくりを、私たちは「選挙」という一番手軽で簡単な形で進めていけるということを、今後どのように発信して、そして投票率を上げていけるのかが課題だと思う。
今回、私が応援した佐竹さんは落選したけれど、今までの綾瀬市を見つめるのにすごくいい機会になったと思う。まちづくりへの興味を持った人もたくさんいるし、佐竹さんや栗原さん、笠間さんを応援していた人たちは悔しい思いをバネに、綾瀬市の今後をチェックすると思うし。そもそも4人もの立候補者がいたのもすごくよかった。
ちょっと偏りがあったし、最終的に小泉進次郎に操られたまちになっちゃったが(小泉進次郎による傀儡綾瀬市誕生)、綾瀬市の未来にとって、すごく意義のあるプロセスになったと思う。
毎日全然寝る時間足りなかったり、髪の毛洗う時間なくてやばい時期あったりしたけれど総じて楽しかった。いろいろな人が事務所を訪れて、わけわからん多様な話して行くのも好きだった。
てか朝6時から夜9時くらいまで結局拘束されるから、友人と全然飲みに行けなくて、わざわざ友達に綾瀬に来てもらって飲んだり遊んだりしたのも最高だった。(この場を借りてたくさん来てくれた友人に感謝したい!ありがとう!)
選挙期間中は。事務所で電話がなってめんどい対応するっていう夢何度も見てたけど、選挙後も選挙最終日に事務所でトラブるが勃発する夢ばっかり見てて、終わって1週間くらいしてようやく落ち着いた。夢の中でもビラのこと考えてて流石にやばいなと思ったら、他のポスティンガーも夢でビラ撒いてたって聞いて笑った。とにかく全部無事終わってよかった。
なお選挙終わって落ち着いた後、選挙報告会も行った。参加してくれた人たちをお呼びして、今回の結果についての簡単な報告ののち、参加者全員が一言ずつ感想を言うっていうなんともアットホームな報告会。
そして、敗選BBQもした。公職選挙法に則り、きっちり会費制だ。
選挙に関わったひと、びっくりするほどみんなおしゃべりだった。普通人数がたくさん集まると、シャイな人とかいるはずなのに、みんなおしゃべりだった。信じられない。外れ値BBQだったかも。
あと、私たちの世代だとお酒飲まない人多いんだけど(私の友達は二人に一人は飲酒しない)、上の世代はみんな平気でお酒を飲むからびっくりした。私は割とお酒が好きで、飲んでると「酒好き」扱いされるけれど、上の世代の人たちは当たり前にお酒飲む。羨ましくて仕方ない。お酒に対するコンプライアンスが年々厳しくなるのは、もちろん大事なことだとはわかってるんだけど、気楽にお酒を飲んで許される社会まじでいいな〜と思った。
BBQの片付けののち、同級生たちと花火もした!(これはプライベート)BBQして花火もして、夏やりたかったことを制覇できたので超満足。選挙がなかったら、同級生たちとこんなふうに遊んだりすることもなかったし、これをきっかけに新しく人とも出会えた。選挙のボランティア、こんなふうに普通のレジャーというか、楽しみも組み込んでいかないと続かないよなーて思った。
話を戻して……私自身、色々な経験もできたし、綾瀬市についてよく知れた。あと、私のめちゃくちゃなアイデアを許してくれた人たち、私が作ったビラを配ってくださった皆さんには感謝しかない。本当にありがとうございます。
市民活動にもちょっと参加して楽しかった。今度また綾瀬市の歴史ツアーに参加するのが楽しみだし、工場見学(オープンファクトリー)も小学校の同級生と行こうと思っている。
こんなふうに、これからの綾瀬にわくわくしていることを記して、このnoteを閉じたい。
お読みいただきありがとうございました!