【詩】奴隷の少女
何も持たざる奴隷の少女
傷を抱えた一人の少女
彼女を買った一人の男
館に一人で生きてる
影をかかえた紳士な男
男と少女の二人の生活
男は少女をこき使う
掃除 洗濯 料理に世話焼き
私の命令すべて聞け
わかりました と少女は言った
何も知らないと私が困る
恥をかくのは私の方だ と
少女にマナーを叩き込む
文字が読めないと役に立たん
文字に社会に自然に技術
時間があるなら本を読め
男は少女に命令し 少女はせっせと言いつけ守り
素直に何でもこなしていた
懸命に働く少女を見ても
駄目だ全然なっちゃいない
知識も技術もまだ足りない
男は少女を貶し
私の養子ということで
知識と技術を学んで来い
男は無慈悲にそう言って
少女は学び大きくなった
教養 技術に品格 マナー
立派なレディーに成長し
これが最後の命令だと
男は言った
「好きに生きろ」