QQシリーズとかいう漫画
少女漫画や少年漫画に限ったことではないだろうが、漫画には第一部、第二部などに分けタイトルを変えてシリーズ化するものがある。その中でも私が顔を突っ込んでめり込むくらい飲み込まれた漫画が『QQスイーパー』から『クイーンズ・クオリティー』に続くQQシリーズである。作者は前作で『電撃デイジー』を書いていた最富キョウスケ。氏である。(名前に。が付くのは画数が良くなるからとの事。)
昨年、私は心が荒んでいた。それはそれは荒んでいた。大荒れであった。三大現実逃避の一つ、漫画にその手は伸びた。電子コミックには期間限定で無料で読めるサービスがある。中には10巻丸ごと無料で読める作品もある程、貧乏少年少女などには大変ありがたいサービスである。勿論無料公開することで続きが読みたいという購買意欲を煽る目的であろう。私はそれを大いに利用し、現実逃避に勤しんだ。その中にそれはあったのだ。最初は、表紙が気になるな、程度の興味であった。それを深夜に読んだのも悪かった。ストーリーが"ドツボ"だったのだ。「何だこれ!?めっっっっちゃ好き!!!はぁ....尊い..........」そうして私は無料公開されていたQQスイーパー全3巻と、同じく無料公開されていたクイーンズ・クオリティー1巻〜2巻までを一気に読み進めたのだ。読み終えた頃には深夜2時を回ろうとしていた。翌日私は走った。サービスによって煽られた私の購買意欲は電子コミックサイトではなく、書店に向けられていた。
「絶対に!!!続きが!!!読みたい!!!!!」
そう、私は紙媒体派だったのだ。電子コミックで試し読みし、ハマった作品は書店でコミックを購入して読むというのが私の近年の漫画の読み方である。そうして私はクイーンズ・クオリティー3巻、4巻を手にしたのである。
QQシリーズは、掃除と精神世界がテーマの作品である。自分や周囲の心の在り方に向き合い、悪いものとされる"穢れ"を文字通り掃除するのだ。そこで私は見習った。掃除の仕方から考え方まで、私の荒んでいた心がお掃除されたのだ。私は穏やかになった。一時であるかもしれないが、確かに私の心は浄化されたのだ。こんな作品に出会ったのは初めての経験だった。現在11巻までを読み終えている。
こうして私はまんまと漫画ヲタクになりつつある。懐が心配ではあるが、心が豊かになるのであれば、漫画も小説も純文学も関係無いだろう。そう思えるのだ。