のんびり地学基礎 #17 堆積岩の種類
一口に堆積岩といっても、
降り積もるものはさまざまです。
今回は、
何が降り積もってできた堆積岩なのか?
に注目して分けていきましょう!
高校地学の教科書では
四種類に分けられています。
①、砕屑岩
地表にある岩石は、
風化により
細かく砕かれてゆきます。
さらに、
水の流れを受けることで
岩石は浸食され、運ばれ、
一定の場所に積もっていきます。
砕かれた泥、砂粒、小石を
砕屑物といい、
川を下った砕屑物は、
粒子の大きさごとに
別々の場所に集まります。
それが固まってできた岩石を
砕屑岩といいます。
②、火山砕屑岩
火山の噴火により、
マグマのしぶきが飛び散ります。
その時に噴出した
火山灰、火山弾、軽石
などの火山砕屑物が
降り積もって固まったものを
火山砕屑岩、または火砕岩と呼びます。
火砕流によって流れ下った溶岩は
マグマが冷えて固まったものなので
火成岩と思いたくなりますが、
こちらも
堆積してできたので堆積岩の
火山砕屑岩に分類されます。
③、生物岩
生物が生成したもの、
生物の遺骸が堆積して
固まった岩石を
生物岩と言います。
例えば、
サンゴ、貝殻、
プランクトンの殻などが
長い時間をかけ
積もったものです。
珪藻土は
植物プランクトンの遺骸が
海や湖の底に溜まり、
化石になったものです。
非常に軽く水や空気を
よく含みよく通すので、
七輪の主な原料として
使われています。
最近では、
珪藻土のマットとしても
おなじみですね。
ちなみに、
沖縄の海岸で見られる
星の砂や太陽の砂と呼ばれる
かわいらしい砂粒のようなもの、
これらもプランクトンの殻です。
白い砂は珊瑚や貝殻が砕けて
堆積したものなので、固まれば
星の砂の生物岩ですね。
④、化学岩
海水、湖水の中に溶けていたものが
環境条件の変化によって溶解度が下がり、
海底、湖底に沈殿してできた岩石を
化学岩といいます。
塩湖の水が干上がることにより、
水中の物質が沈殿してできたものが
岩塩や、石膏などです。
また天然のミョウバン、湯の花なども
化学岩にあたります。
次回は、
①砕屑岩をさらに
詳しく深堀りします。
「砕屑岩の種類」です。
しばらく岩石の分類のみで
地味な話が続きますが
お付き合いいただけたら嬉しいです。
謝辞~星屑の子供たちへ~
岩石がどうやってできたかを学ぶと、地球の営みを理解できます。
人間は太古からの流れの瞬間であり、大自然の中の一部なのだと痛感します。岩石がこんなに細かく分類されていることに、毎回驚きです。
Geo Radio「のんびり地学基礎#17「堆積岩の種類」
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