地雷系の救いの手
先日、姪っ子と甥っ子とサンリオのハーモニーランドに行った。僕自身、最後に行ったのが4歳の頃だったので実に18年ぶり。当時の記憶はほとんどないので初めて見る景色だった。
平日だったこともあり、その日はそこまで人も多くはなく小さな子供を連れた家族、遠足できた保育園生がメインだった。そんな中、僕と同世代の女性がちらほら見えた。いわゆる地雷系といわれるメイクや服装をしていた。
サンリオ好きな女性=メンヘラ みたいな感じで揶揄されている風潮が今の僕たちの世代には少しだけある。 だからこそ少し気になって、なぜサンリオが好きになったのか、サンリオのどこにそんな魅力があるのか考えながら姪っ子たちと一緒に遊園地で遊んでいた。
11時になり、特設エリアでショーが始まった。それにはポムポムプリンとクロミちゃんが出ていた。そのショーは簡単に言えば、”名前は両親からの願いや想いが込められて付けられたもの” というメッセージ性があり、忘れかけていたものを思い出させてくれたような気がした。
その時、ふと思った。この初心に帰らせてくれることが多くの人の救いになっているのではないか。 成長し大人になるにつれて、嫌なことや辛いこと、理不尽なことが増え、自分の心を蝕んでいく。
そんな時に小さい頃大好きだったサンリオをみることで、まだ何も知らずに好きなものを好きといい、嫌いなものには泣いて意思表示ができた子供の頃の気持ちにに戻ることができる。 この時間だけは無理に聞き分けの良い大人にならなくてもいい。それが生きていくための息抜きに必要なのだ。
中には、全身コスプレのサンリオオタクの人もいた。僕は正直、羨ましいと思った。大人でそれをするのはイタい奴。そんな世間の意見があることくらいきっとその人たちは知っている。それでも自分の大好きなものを全身で表現したい。そう思うのはきっと自然なこと。
そして他人の目や意見は気にせずに、自分のやりたいことをやるその勇気と想いそんな熱中できるものを僕は持っていない。だからこそその人たちがとても眩しく見え、羨ましいなと思った。
話が脱線してしまったが、このハーモニーランドにはメンタルを修復してくれる。そんな力がある場所なんだということがわかった。辛くて苦しくて、生きる意味が見いだせない時にサンリオをみて無邪気だったころの自分に戻る。そんな人もきっといるんだろうなと思った。
僕自身も忘れかけていた無邪気な心を思い起こさせてくれた。きっと僕はまたすぐにここに来るのだろうなと思い、疲れて眠った姪っ子と甥っ子を乗せて帰宅した。
好きなものを好きと言っていい この気持ちをずっと忘れずに生きていきたい。