![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119041270/rectangle_large_type_2_ad71b9433af5555186b0ef2305ee709c.png?width=1200)
あきたこまちRとは、不安ののこるイネ品種なのか? いいえ、特定の科学用語を嫌う人達が言いがかりを付けているだけです。
「あきたこまちR」は、秋田県が育成した、イネ品種「あきたこまち」の従属品種(もとの品種の重要な特性には変わりがなく、一部の特性だけが変わっている そっくりさん品種)です。
「あきたこまちR」は、国農研機構の開発したコシヒカリの従属品種「コシヒカリ環1号」に従来の「あきたこまち」を7回かけ合わせて選んだ、あきたこまちと同じお米が実る品種です。
「あきたこまちR」は、「コシヒカリ環1号」の有する、カドミウム(Cd)を吸収しにくく 米のCd含有量を低く抑える性質を持ちながら、栽培時の姿やお米の味形は 従来の「あきたこまち」そのままという安全志向の品種です。
「あきたこまちR」の説明には、Cdを吸収しにくい”遺伝子”を持つ や「コシヒカリ環1号」はイネ種子に”放射線”を照射したものから選び出した と言った、一部の特殊農法・食品販売業者や そのシンパを刺激する単語を含むため、デマや針小棒大な煽りを含んだ反対運動を引き起こすこととなりました。
多くの「あきたこまちR」反対の声は、デマや煽りに使われる科学技術用語すらよく理解できていないまま投稿されるため、少しずつ異なる文面ですが、以下に一例を引用してみます。
以下ツイートの引用
>2025年からコシヒカリやあきたこまち等の主力米が、放射線育種米に切り替わります。私は2024年からと書きましたが、訳があります。実際は放射線育種米と通常米と両方の作付となりますが、どちらの米かは農林水産省は発表しません。困るのは有機栽培農家です。拒否もなにも、どちらの米かも教えて貰えず、有機栽培を名乗れなくなるのですから。農薬を減らして、雑草を抜いた、今までの努力はなんのため?
これでEUでは、日本の有機認証はダメと確定しました。他国もそれに習うのではないでしょうか。
放射線育種米とは
稲に人間の致死量を超える高濃度の放射線を当てて、遺伝子に損傷を与え、突然変異種にする技術の事。
実際は、大豆、野菜、等には既に多くの突然変異品種は作られており、農林水産省はだから米も大丈夫とか思っているフシがあるけど、毎日食する米と野菜を一緒したらダメと思うし、野菜の放射線品種はその量は少ないです。
放射線でゲノムを叩き潰し、その為に栄養価の劣る米を、なんで国民がたべるの?
実際対局から見たら、遺伝子組換え技術とゲノム編集技術とは同じDNAを壊すので、危ない匂いがプンプン。その上、お店で米を買う時に、放射線育種米などの表示はありません。
オマケの知識として、カドミウムを吸収しにくくする放射線育種米ですが、カドミウム以外の肥料の栄養素も吸収しにくい。
通常米と育種米、種子の値段は同じとほざく農林水産省だが、肥料の効果が悪いので、大量の肥料を買って育てなければ、美味しくなく、小粒のお米になります。
さあ、もう時間もありません。有機栽培は全滅の日本で、どうしますか?長野県のコウロギを毎日食べますか?<
ツイート引用おわり
上のツイート、科学的間違いや、事実誤認があまりにも多く、わざとデマ情報を流しているとしか思えない文です。
しかしこのような文がこの1ヶ月 ビル街のエコーのように繰り返されているのが実情で、この機会にまとめて誤りをただしてみたい思って この記事を投稿します。
農水省が、「作付けされる品種は放射線育種か従来のどちらか」を発表しないのは問題か?
まず育種と言うのは、品種改良のことです。品種を育成するから育種です。
また放射線育種とは、宇宙や太陽から地球に降り注いでいる原子核線、アルファ線、中性子線、ベータ(電子)線、X線、ガンマ線(電磁波)などをヒトが真似て発生させた人工放射線を生物に浴びせて突然変異を起こし、それら変異を持った子孫の中から偶然目的に合ったものを選んで品種にすることを指します。
農水省が、秋田県などで来年から作付される品種は放射線育種品種か従来品種かのどちらかを発表しないのは、当然です。
イネ品種の種子は、種子法の廃止により、どこからでも買えるからです。
各自治体は、その産業戦略から優良な品種の種子を供給していますが、それは道府県条例によるローカルサービス。国は干渉しません。各自治体も「絶対に品種○○を作付けしろ」などとは言いません。
国が地方で作付けする品種に規制をかけていたのは、明治時代の話し。
引用したツイートでは、法的に誰が何をしているのか理解していないため、ご自分の嫌う放射線育種法で育成された品種について、ひどいもので 間違ったことを言っています。本当は、何も問題は有りません。
放射線育種品種は、EUでは有機認証されないのか?
そんなことはないでしょう。
有機栽培を名乗れなくなる、はEU規格有機栽培の種子「消毒手段」として、放射線照射での消毒が除外されていることを指すのかも知れませんね。
後述しますが、放射線「消毒種子」と、放射線「育種品種種子」は違うものです。秋田県や兵庫県でも、放射線で消毒した種子を栽培用に配るのではありません。放射線育種法で育成した品種の 種子を配る だけです。
EUが有機栽培の手段として禁じているのは、放射線「消毒種子」であって(C-528/16判決:仏英文)、放射線「育種品種種子」ではありません。
ですから、農業者が 有機栽培した「あきたこまちR」の種子を秋田県内で、あるいは有機栽培した従来「あきたこまち」の種子を岩手県など従来「あきたこまち」産地から調達すれば、EU規格有機栽培は可能です。
放射線育種とは、多量の放射線を当てる危険な技術なのか?
品種改良で致死量以上の放射能、などというのは印象操作です。
突然変異を起こさせるための放射線照射量は、経験的・ゲノム研究の試算から照射する対象の致死率が半分になるように決めるのが普通です。
そして、イネの種子は、泥中に無酸素で数年埋まっていても死なない、頑丈な休眠体です。つまりクマムシのように死ににくい、ヒトは持っていない冬眠カプセルのようなものに当てるのですから、放射線量は高めになるのが当たりまえです。
もちろん放射線照射が終われば、種子に放射能は残りません(がん治療に放射線を使っても、患者さんの身体から放射線が出るわけではないですよね)。
このように、放射線育種ではヒトが死ぬような強い放射線を当てる、などというのは印象操作です。死ににくい休眠カプセル(種子)に、照射したうち半分が死ぬような量の放射線を当てている、ということです。
放射線育種品種は、毎日食する作物には適切でないのか?
問題ないでしょう。 放射線育種は、世界でこれからの技術(英文)と位置づけられています(英文教科書)。
多くの発展途上国が経済的自立を目指す中、1992年カルタヘナ条約によって、「海外(発展途上国など)」原産地から種子を取ってきて品種改良や 遺伝子を取り出し特許取得、と言うことが出来なくなりました。
そのため、すでに手持ちの作物が利用できて、品種改良の目的が明確・目的個体の選抜が容易・比較的早く品種になるという 有利な技術とされているのです。
放射線育種で、ほぼ毎日食べるものは他国でも育成されていて、問題は出ていません。
第二次大戦後 利用が活発だった欧州各国のうち、イタリアではデュラム小麦(パスタ用の小麦品種グループ)で1974年から育成された品種が、デュラム小麦の75%近く、イタリア産コムギの51%のシェアで来ています(英文)。
日中韓のような「炊飯+おかず」という食生活をする国は多くないですが、イタリアでのパスタも約50年の試食実験があるわけです。で、当然何の問題もないです。イタリアの健康寿命年齢は71.9歳と、ランキング10位・日本より3.2年短いだけ(WHO保健統計'23)です。
「ゲノムを叩き潰す」技術とは何か?
放射線でゲノムを叩き潰す、も印象操作ですね。
ゲノムとは、生き物の全DNAにあるすべての遺伝的情報ですが、放射線育種では多くが、つながっているDNAの鎖(またはその部品)を一つ飛ばすような突然変異が利用されています。そのような突然変異は、もともと持っていた遺伝子が沈黙するようになることが多く かつ見分けやすいのでそう言う性質の品種になります。
ひょろりと背が高くなる遺伝子を飛ばして、背が低く倒れにくいイネ・ムギにするとか、病原菌が喜んで食い付く物質の遺伝子を飛ばして、病気に強くするとかの戦術です。
コシヒカリ環1号やあきたこまちRは、イネが少なくとも7コピー持っているミネラル吸収タンパク質合成遺伝子のDNAを1つを飛ばしたものです。ミネラルの一種マンガンやカドミウム吸収する能力が沈黙しています。
欠陥を抱えるようになった変異タンパク質が毒になるのでは?という心配はご無用。
イネのミネラル吸収は、直感で根っこからとわかりますね、お米で吸うのではありません。
変異ミネラル吸収タンパク質は、根っこ細胞の細胞膜に、もとのまま埋め込まれているとわかっています。変異タンパク質は、根っこにありますが、普通イネの根っこは食べません。食べないなら問題にはならないのです。
そもそもこの、DNA1つだけが他の個体と違う という突然変異(SNP)は、ヒトで約30億対のうち約8740万カ所(2.9%)や、イネの4.3億対のDNA中で約2900万カ所(6.7%:Wang ら、'18年)保持されているという、さほど珍しくないものです。
ヒトでは、最近「虹彩(瞳)の色」や「肌・髪の色」と関連が深いとわかって 警察も使い出している突然変異もあります。突然変異がそんなに危険なら、ヒトなんかとっくに100回は死んでるよという論文すらあります。
以上のように、突然変異をただ危険なものであるかのように述べることは、悪質な印象操作です。
遺伝子組換え技術とゲノム編集技術とは同等の危険な技術なのか?
言葉や概念の一部をつまみぐいし混同した、誤った印象操作です。
「ゲノム編集技術」は、その筋の陰謀論や特殊食品販売業で嫌われている技術ですが、これは日本学術会議(科学アカデミー)で安全性が検討された新技術です。特定の遺伝子DNA位置に 目的の外部遺伝子DNAを精密に組み込んだり、ある特定のDNAを1つ飛ばすことが出来ます。
その飛ばすDNAの場所を 生き物の持つDNA関連酵素の働きで、かなり精密に指定できる画期的な技術を含む先端技術の大きなくくりが ゲノム編集技術です。
「放射線育種」では、放射線が当たった位置のDNAを1つ飛ばしたり、遺伝子DNAを糸巻きのように巻き取ってまとめた構造物、すなわち染色体をちぎったりして得られた変わりもの、すなわち突然変異体の中から目的に合ったものを選び出して 新しい品種にします。
![](https://assets.st-note.com/img/1697449532731-NUgKg1IRkP.png?width=1200)
つまり「ゲノム編集技術」は、その一部が「放射線育種技術」と同じ効果をDNAに及ぼして(1つ欠けたものにする) 目的の変わりものを得ようとする点が同じです。
「ゲノム編集技術」は、EUやアメリカでも同じ頃に安全性検討されていますので結論は同じで、これまで60年の実績がある放射線育種と同じことをするのならば(上の太字部分)、安全だと結論されています。
「ゲノム編集技術」は、「遺伝子組換え技術」の一部ですが、より精密に目的の遺伝子を操作できる新技術です。「遺伝子組換え技術」と同じく、コブラの毒素遺伝子などを組み込めば有害でしょうが、単一の遺伝子DNAに異常があって起きる病気(血友病や色覚異常)において異常部分のDNAをそっくり入れ替えるような精密な操作が可能な点では より安全になる可能性が高いものです。
EUでは、「ゲノム編集技術」が品種改良技術としてモラトリアム(今はやめておこう)状態です。これはEU独特の”予防原則戦略”という、リスク管理の考え方から来ています。
EUでは「安全ではある。だが実績のある古い技術(放射線育種などを指す)でも実現できるなら、ゲノム編集はまだやめておこう」という判断をしたのです。
この考え方は環境汚染や農薬の規制基準にも適用されています。つまり「ヒトでも被害が出るのはこの濃度から、といったデータがないのなら、日米のように動物・細胞実験を積み重ねて作る基準値に さらに100分の1をかけた値にしよう」という作業になります。
「動物とヒトは違うから10〜100倍厳しくしておこう」
「大人と子供、頑健者と感受性者は違うから10〜100倍厳しくしておこう」
という数字が、日本の環境基準や農薬残留基準にはかかっています。動物・細胞実験で異常が検出される値の、100〜10000分の1が規制基準値なのです。EUは、「念のため」さらに100倍厳しい となります。
メディアが「EU基準の100倍!」「水質規制基準を超える○○!」などとよく報道しますが、記者が不勉強であるか、不安を煽って閲覧数を稼ぎたいのだろうと察せられます。公的なコメントとしては「(異常が出るのは基準値の100〜10000倍の値からだから、)直ちに影響はない」となるのが普通です。厳しくするための数字がだいぶん異なるのは、ヒトで傷害が起きる不幸な出来事の有無です。公害や事故が多いほど、確実にヒトが害される基準値がわかってきますから、動物種の違いや年齢の違いなどの不確かさが小さくなります。つまり規制基準値にかける数字は、100分の1ではなく4分の1にしておけば良い、などとなります。
すこし脱線しましたが、「遺伝子組換え技術」と「ゲノム編集技術」とは、後者がより精密で、これまで出来なかったことも可能になる技術です。安全を確認する技術も進歩していますので、わざわざ危険と煽る必要はありません。
「ゲノム編集技術」と「放射線育種技術」とは、前者のうち特定遺伝子のDNA1つを欠損させる技が 後者のうちDNA1つを欠損させてから目的の性質の個体を選ぶ技術と 同じ結果をもたらすという意味で重なる技術です。
「放射線育種技術」は、先述のように安全です。EUでも品種改良の方法として利用されていて、日常の食品として流通実績もある作物品種が世界のあちこちで育成されています。悪質な印象操作はすべきでありません。
放射線育種品種の産物は、表示が必要なのか?
「あきたこまちR」は、日常食品としての実績が約50年ある技術で開発された「コシヒカリ環1号」を交配親にして、従来「あきたこまち」を7世代にもわたって掛け合わせして生まれた品種ですから、安全面から表示は不要です。
また従来「あきたこまち」に似た特性の個体を選びながら従来「あきたこまち」を7回も掛け合わせていますから、イネの姿からお米の味まで、品種改良の専門家でも区別が出来ません。
そのようなそっくりさん品種は、新品種として特許のように登録する 種苗法上では、などと呼びます。「コシヒカリ環1号」は、「コシヒカリ」の従属品種で、「あきたこまちR」は、「あきたこまち」の従属品種です。
ここでお米の袋の裏を見ると、以下のように”品種”名の表示が決められています。
![](https://assets.st-note.com/img/1697453027435-WrBt9Ypcza.png)
消費者の手に届くにお米においては、公正取引法、景品表示法、食品表示法、およびJAS規格法により、産地銘柄名を表示することになっています。種苗法上の品種名ではなく、従属品種を含む”品種”名 つまり銘柄名を表示するのです。
消費者が実際に利用する上での特徴を基準に、消費者が欲しいものを選べるようにようにされています。ですからこれらのルール上表示は不要です。
「あきたこまちR」は、放射線育種法で開発された品種ではありませんから、表示は不要です。
もしも「あきたこまちR」や「コシヒカリ環1号」を見分ける必要があるという動機があるなら、技術的には可能です。
ひとつは、上の表示 品種の欄に「あきたこまちR」や「コシヒカリ環1号」と表示すること。
ひとつは、新型コロナウイルスの診断にも使われた、PCR法を使うこと。
また2025年からは、秋田県が供給する秋田県産「あきたこまち」の種子は、「あきたこまちR」に全面切り換えになるということですから、出来たお米は最低限”秋田県産 あきたこまち”と表示されます。つまりそれを手がかりに、「あきたこまちR」と従来「あきたこまち」は区別できます。
以上のように、特別な必要のない限り「あきたこまちR」や「コシヒカリ環1号」と表示する必要などありません。
あきたこまちRは、肥料の効果が悪いイネなのか?
コシヒカリ環1号やあきたこまちRが、大量の肥料を必要とするなどと言うのは、事実誤認から来るデマです。
両品種の体内で沈黙しているのは、少なくとも7コピーあるミネラル吸収タンパク質合成遺伝子の一つです。カドミウムだけでなく、鉄や亜鉛などを吸収する遺伝子の一種でして、両品種の場合、カドミウムとマンガンのお米中含有量が少なくなります。
イネで施される通常の肥料成分は、チッ素・リン酸・カリウムです。マンガンは普通肥料として使うことはありません。
つまり普通は使わない肥料成分を採りあげて効果が悪いなどというのは、事実誤認から来るデマです。
あきたこまちRは、大量の肥料が必要なイネなのか?
イネで施される通常の肥料成分は、チッ素・リン酸・カリウムですから、事実誤認から来る有害なデマです。
「大量に肥料」などやってしまったら、背丈が伸びすぎたり お米の味が悪くなったりする弊害が出ます。とくに多量のチッ素肥料は、味を悪い方向へ引っ張るのが普通です。
どうしてもマンガンを吸収しない品種だから、マンガンを施してやりたいというなら、ミネラル分の少ない水田に限って、土作りの際にワラを腐りやすくするケイカルなどの資材を施せばよいでしょう。
このように、大量の肥料をやるべきだ、などというのは「あきたこまちR」を水田内で倒れやすくし、お米の味まで悪化させかねない有害なデマです。
あきたこまちRは、誰が食べても安全なイネ品種なのか?
先述のように、イタリアでもパスタ用小麦の75%近くが放射線育種品種で、ほぼ50年間食べられていますから、放射線育種品種には安全の実績があります。
まして「あきたこまちR」は、放射線(イオンビーム)を照射した種子を栽培して選び出した親品種「コシヒカリ環1号」をかけ合わせて選び出した交配育種法育成品種ですから、まったく問題なく安全です。
マンガン不足になりはしないかという懸念も、日本ではどのような食べ物を食べれば栄養バランスが取れるかという食事摂取基準や食品成分表というものがあります。「あきたこまちR」のお米に少ないというマンガンは、ヒトに必要なミネラルですが、すぐに過剰にもなるミネラルです。
欧米型食事(1日摂取量1mg)より、和食の方がたっぷり(と言っても4mgほど)摂取でき、コメからの摂取が36%、豆類からが10%、調味料や嗜好品からの摂取が7.9%を占めています)という内訳になります。
したがって、コメ中のマンガン量が少なくても、マンガンを豊富に含むナッツ、香辛料、豆類・豆製品を普通に食べていれば、マンガン不足になどなりません。
もちろん一部の誤情報にある、亜鉛不足についても、そのようなデータはありません。
おわりに
以上のように、「あきたこまちR」と言う品種を 秋田県が今後従来「あきたこまち」に替えて採用するにあたり、科学技術的に問題となることはありません。安心して食べていただけます。
あきたこまちRを栽培するにあたり、余分な肥料・農薬を投入する必要はないでしょう。有機栽培に使いたい場合は、通常の有機栽培を経た種子を確保すれば、EUにも輸出可能なお米が作れます。
2025年から秋田県産あきたこまちと表示されたお米を購入すると、それはあきたこまちRです。区別の必要がありません。どうしてもあきたこまちRであるかどうか判別したいという場合は、新型コロナウイルスの診断にも利用された技術、PCR法で米粒・飯粒1つからでも見分けることが出来ます。