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終わる日記(6/7)

2024/4/15

朝起きて、眠れなかったと思った。昨夜は、というか朝までずっと眠れなくて、考えごとをしていた。眠った気がしなくて、頭がボヤボヤしている。頭のボヤボヤといっても、生活リズムが崩れていないときと崩れているときの2パターンがあり、それらは明らかに質的に違うものであって、前者はいいボヤボヤなのだが、後者のほうはまったくの大問題で、今日はもうダメだと思った。仮眠をとることができたと思うことにした。

書類整理をして、メールチェックをして、教科書を読んだ。読んでいて、式をフォローしようと紙を探したら、書くための紙がなくなっていたので後悔していたが、すぐに目の前のプリンターの中にコピー用紙があることに気づいてそれを拝借した。

疲れたので冷凍うどんを茹でて、乾燥わかめを散らしてヒガシマルの素で食べた。食べ終わってもまだ食欲が残っていたので、追加でもうひと玉茹でることにした。

学校に行った。対面での初授業。教室に入ったらすでに始まっていて、見たところ席は埋まっているようだったので最前列に座った。座ってから、すぐに配布資料のプリントを取りに席を立った。「集合Aの線形結合の形に書けるベクトルを全部集めると、それは部分空間になる。これをAのスパンと呼ぶ」と書いてあった。

後から入ってきた友人が僕より最前列に座っていて、授業終わりに話しかけにいった。気づいていなかったらしく、おったんやと驚かれた。これから図書館に行く予定だと言うと、彼も同じだと言った。

図書館に着くまでの間、お互いの近況を報告し合っていたら、つい最近、意識不明で倒れたんだと言われた。大丈夫なのかと聞くと、より詳細に説明してくれて、怖いねんな、夜寝れななってんよなと言われた。医者からいろいろ言われたらしく、やから気をつけてんねんと言われた。ほんとに気をつけてねと言った。

図書館。彼は2階に用があり、僕は4階に用があったので、じゃあと言って2階で別れた。入ってすぐの階が1階でなく2階であるというのは非自明なことで、あまりにも直感に反していることだと思った。

探していた本が見つからず、同じ棚を繰り返し行き来していた。OPACを何度も見直して、配架場所と請求記号が間違っていないことを確かめ、貸出中でないことも確認したが、探している本は2冊とも見つからなかった。Amazonとかの写真で、書影とかサンプルとかだけじゃなくて、本棚で探すとき用に背表紙の画像もあればいいのにと思った。棚の隣の席で日記を更新しながら、これを更新したら速やかにここを出ようと思った。

研究室に行っても居室には誰もいなかった。実験室に行くと同期がなにかを教えてもらっているところで、お疲れ様ですと言ってその輪に入った。装置の使い方をひとつひとつ教えてもらって、ノートに書いてあるからその通りにやればいいと言われた。これから授業だからあとは頼んだと言われた。

22分のアラームをかけて、アラームが鳴ったらボタンを押しにいく。作業は10回繰り返さなくてはならず、1回完了するごとにノートのチェックボックスにチェックを入れていく。実験室に入ると、大変だねと言われたので、ボタンを押しているだけですと言った。

待っている間、講義資料を読んだり、同期と卓球をしたり、昨日の日記の誤字を訂正したりしていた。装置の中に冷却する用のなにかが入っていたらいいのにと同期が言うので、なるほど提案してみたらと言った。

夜になり、完成品を顕微鏡で見せてもらった。良い出来だと言われ、ノートに「つき良し」と書かれた。どれくらいかかったのかと言われ、4時から9時なので5時間くらいですかねと同期が言った。

家に帰って、今日は寝たほうがいいと思ったが、布団に入ってもなかなか寝付けなかった。考えごとをしていたら気分が沈んできて、それについてまた考えごとが始まった。目はまったく冴えていて、眠れる気配はまったくなかった。過去のことについて考えていた。

僕はこれまでに、いわれのない言葉を投げかけられることが何度もあった。いろんな人に、いろんな言葉を投げかけられ、そのたびに傷つけられてきた。会うと、面と向かって故のない非難の言葉を向けてくる人もいた。僕の周りの人たちのことを、気持ち悪い人ばっかりなんでしょ? と侮蔑してくる人もいた。可哀想な目で僕を見てくるような人もいた。そういう言葉を向けられると、嫌だと思っていても、やはり僕は気分を害してしまう。僕のことを可哀想な人だと思う人は可哀想な人だと思う。

思うのだが、相手の尊厳に関わるような言葉は軽はずみに投げかけないほうがいい。というか、端的に言って、勘弁してほしい。あなたにはあなたの楽しみがあり生き方があって、僕には僕の楽しみがあり生き方がある。それだけだと思う。たとえそれらに相容れないところがあったとしても、それはあなたと僕が違う人なのだから当たり前の話で、言うまでもなくお互い一生懸命生きているわけで。あなたにはあなたの楽しみがあり生き方があって、僕には僕の楽しみがあり生き方がある。それだけ。

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