流通量1%未満!幻の豚でつくるハンバーグ誕生秘話(4)
農業のチャレンジを紹介するアグリノート。
前回に引き続き、花咲牧場が挑む、幻の極上豚「SUPER 9」を使ったハンバーグづくりを取材しています。
前回までの話はこちらをご覧ください。
遂に完成した「SUPER 9」100%のハンバーグ、いったいそのお味は?
幻のハンバーグの誕生秘話、最終回です。
心臓バクバク!?一流シェフの舌で厳しく審査
「完成したSUPER 9のハンバーグをぜひ食べてほしい」と、
土屋さんはあるレストランにハンバーグの試食をお願いしました。
そこは、伊勢丹に店舗を構える人気店「アズーリ クラシコ」。
埼玉県で新鮮な「ヨーロッパ野菜」を栽培したり、
ご当地牛「武州和牛」を一頭買いすることで応援したりと、
地産地消を軸に「料理を通して地域を創る」ことに力を入れています。
新しい食材を試すときは、
系列店の店主やシェフなどが集まり幹部会議が開かれるそう。
どんな食材も、その厳しい審査を通らなければ、
レストランで提供されることはありません。
もちろん、花咲牧場のハンバーグも例外なく審査を受けました。
結果はどうだったのでしょうか?
アズーリ クラシコの阿部シェフに、お話を伺いました。
—— 初めて審査会で「SUPER 9」のハンバーグを食べた時の印象はいかがでしたか?
僕ら料理のプロからして、手ごねをしたハンバーグに勝るものはないと思っていました。しかし、「SUPER 9」のハンバーグを食べた時、製造されたハンバーグがこれほど美味しいとはと、正直驚きました!
みんな口をそろえておいしい!と。
私たちは食材のアップデートをかなり意識しているので、試食の機会も多いんです。だいたい厳しい結果となるんですが・・・。
—— 満場一致で採用だったということですか? それはすごいです! 特にどんなところが評価されたのでしょうか?
まずは玉ねぎの状態がよい。そして肉汁たっぷりで、脂の甘みも感じる!脂の状態がいいのは、良い肉のポイントです。さっぱりとした甘さ、それでいて旨味も感じます。
既製品にありがちな、肉肉しいけどパサつく感じや、逆に、繋ぎが多くて食べ応えがないといったことがなかったです。また、牛が入っていないとコクが不足することもあるのですが・・・豚だけで肉肉しいのに柔らかいというのは、僕らの常識ではあまり考えられません。
シェフお墨付き「SUPER 9」のハンバーグ
レストランで採用決定!
—— 現在「トラットリアアズーリクラシコ」で、「SUPER 9」のハンバーグが食べられると聞きました。
はい。いくつかあるランチプレートの1つに、極上豚100%ハンバーグをを加えさせていただいています。
通常でしたら湯煎かレンジで温めるハンバーグですが、ここでは特別な火入れにすることで、よりふっくらとした食感を楽んでいただけます。また脂の甘みを引き立るよう、オリジナルのデミグラスソースもこだわりです。
—— それはぜひ食べてみたいです!来店者さんの反応はいかがですか?
それが、“ハンバーグが美味しいので“とリピートされるファンがいるほど人気です。当店は看板メニューに“武州和牛“もありますし、イタリア料理店なのでパスタやピザもあるんですが、ハンバーグをご注文される方が圧倒的に多い。ランチが1500円〜ある中で、2000円代のハンバーグがこれほど人気になるとは予想外でした。
—— 花咲牧場の印象について教えてください。
以前、花咲牧場さんのポークステーキも試食をさせていただきました。実はちょっと冷めたタイミングで食べてしまったのですが、それでも美味しいと感じ、逆にこのタイミングで味わえてよかったと思いました。普通は冷えると脂が固まってしまうのですが、融点が低いから口の中でとろけるんです。ハンバーグ以外の部位についても、ぜひ取り扱いたいくらいです。
これはベタ褒め、大絶賛です!
ぜひ味わってみたい!ということで、
取材後にハンバーグを食べさせていただきました!
まずは見た目に大きくボリューミー。
ナイフを入れると肉汁がジュワリと溢れ出てきます。
頬張ると、豚肉の旨味が口いっぱいに広がり満足感たっぷりで、
もう一口、またもう一口と止まりません。
デミグラスソースのちょっとした酸味との相性もよく、大満足でした!
「SUPER 9」のハンバーグを家でも食べたい!
花咲牧場が手間暇をかけて育てる「SUPER 9(極上豚)」を知ってほしい、という思いからスタートした幻のハンバーグづくり。
最初は花咲牧場の社長の田口さん、土屋さんの熱意から始まり、JA全農ミートフーズの風見さん、サカタフーズの池田さんと、加工、製造それぞれのプロフェッショナルがバトンを繋いで遂に完成。
こだわりの詰まったハンバーグは、一流シェフも認める味となりました!
シェフもお墨付きのハンバーグ、みなさんも食べてみたいですよね?
そんな方に朗報!
現在は、花咲牧場の養豚場のある「群馬県明和町」のふるさと納税、返礼品として購入ができるようになりました。
プロの料理人も認める味が、自宅に届くんです!
ふるさと納税では、「花咲牧場のポークハンバーグ」として紹介されているので、記事最後のリンクからチェックしてみてください。
そのまま食べても十分食べ応えのある味わいですが、
「味変をするなら、おろしポン酢でさっぱりと食べるのもおすすめです。」
と、土屋さん。
最後に、「SUPER 9のハンバーグ」のこれからについて伺いました。
土屋さん:まずは、なんとか完成してほっとしています。
ただ、SUPER 9を育てるのは簡単なことではありません。ハンバーグの数を増やしたり、流通させたりすることがすぐにできるわけではないですが、もっと気軽に手に取っていただける機会を、これから作っていきたいです。
みなさんも、『花咲牧場』渾身の「SUPER 9のハンバーグ」を、
ぜひ一度味わってみてください!