営業育成のDXを進める上での、理想の組織/チーム体制について
こんにちは、株式会社ブレーンバディの兒玉と申します。今回は営業育成のDXやセールスイネーブルメントを進める上での理想の組織体制について考察してみました。上記取組を進めるうえで、組織の役割の明確化、ミッション、社内での立ち位置などは非常に重要なポイントになります。
①チームの役割を明確化する
まずはじめに、チームの役割を明確化する重要性について考察します。組織内で改めてこの育成DXチームを立ち上げる場合/既存の営業推進などの役割を変更する場合は、この明確化・言語化が非常に重要になってきます。
■抑えるべきポイントは
・今までの営業推進や営業企画などの違いは
・Q、半期、通期のミッションを明確化する
・KPIの設定はどこに置くのか
・取組べき短期の優先順位は
・中長期マイルストンをどのように置くのか
②チームの存在を社内共有し、ポジショニングをとる
チームの役割を明確にするだけでは、育成施策や成果にヒットするDX支援は実現しません。私もこれまで数多くの名前ばかりのイネーブルメントチームや、営業推進の業務範囲を超えられないチームを多く見てきました。特に大きな企業での立ち上げの際は、下記ポイントを抑える必要があります。
■社内理解の推進
まずはこの育成DXチームをなぜ立ち上げた、既存組織の役割を変えたことを関連部署(特に営業部門)に把握してもらうことが重要です。場合によっては、各セクションの部長以上などを招集し、説明の場を設ける必要があります。
■育成DX、イネーブルメントの重要性の理解浸透
組織への認知を進めながら、①で確定させたチームの役割を共有しましょう。その際、適切に営業組織の課題をDXチームが捉えており、営業組織と共にKGI/KPIを追うスタンスを見せる必要があります。また、成果にヒットする施策案を具体的に営業部門と擦り合わせることにより、その重要性の理解度は加速します。
■営業部門との連携方法の確認
ここまで説明ができたら、あとは営業部門と育成DX部門がきちんと連携ができるようなオペレーションを構築しましょう。営業部門との定例会議の設定、チャットツールなどのグループ作成、その他、営業組織課題を吸い上げる場、育成DXチームからの共有の場など、密にコミュニケーションをとれる環境を構築する必要があります。
③営業データを把握・管理できる体制をつくる
営業育成DXを推進するためには、SFAなどのフェーズごとの数値、売上データ、営業スキルを活用しなければ実現しません。育成チームがそれらの情報を自由に閲覧し、活用できる環境構築が必要です。
活用データ項目イメージ
・コール数
・商談数
・商談化率
・受注率
・見積提出額
・商談プロセス遷移率
・その他各企業の定量業績(売上、粗利など)
・スキルデータ
④営業活動のノウハウやナレッジがチームに集約される仕組みをつくる
日時的に育成チームに、ノウハウやナレッジが集まる仕組みも重要です。仕組みと言ってもまずは徹底的に営業部門とのコミュニケーション設計と情報所得の動きが必要です。
・営業部門の部/課ミーティングへの参加
・営業部門の部/課の勉強会への参加
・ハイパフォーマーへのヒアリング
・定期的な営業メンバーとの1om1
これらのアクションにプラスして、
商談動画、ロープレ動画、提案資料などを提出するフローを構築(コンテンツマネジメントシステムなど)して、集約される仕組みを構築していきましょう。
⑤チーム構成について
最後に育成DXチームの理想の構成について、「こんなメンバーがいたら良い、アサインすべき」を記載して終わりとさせていただきます。
・営業経験者
・ハイパフォーマーだった経験がある人材
・データ分析ができる、興味がある
・ある程度の社歴があり部長以上と円滑にコミュニケーションがとれる
・内部掌握力のある人間
・デザイナー、クリエイティブ担当
以上、今回は改めてにはなりますが、営業育成のDXやセールスイネーブルメントを進める上での理想の組織体制について考察してみました。
この①〜⑤の項目に関しては、どれかが欠けてしまったりすると、どうしても取組自体が形骸化したり、チームの存在意義が曖昧になったり、仕事ための仕事の発生や、モチベーションダウンなど、せっかくの育成DX施策が機能しない可能性があります。管理者はしっかりとチームのマイルストンやミッションの管理を合わせて実施する必要があります。
この記事が少しでも未来の営業育成DXチームの作成の参考になれば幸いです。
=====================
株式会社ブレーンバディでは、「一人でも多く、パフォーマンスが発揮できる機会を提供する。」をミッションに、様々な営業組織におけるノウハウを発信中です。
ぜひ下記メディアもご参照ください!