賃貸需要調査〜何をどう聞いたらいいの?ヒアリングの流れ・聞く項目のまとめ〜
TEL指し系大家あご(@ago_ooya)です。
私は今まで不動産会社への電話をたくさんしてきました。実際、電話をかけ続けたことで、内覧前の電話で指値交渉を成立させ、その後内覧するという方法で物件を手に入れてきました。
そのような経験もあり、今では電話をかけることに抵抗はなく得意得意分野の一つです。
今回このnoteでは物件購入前の賃貸需要調査で、「何をどう聞けばいいかわからない」という方に向けて書いています。
といった不動産投資をする上で知っておかなければいけない賃貸需要調査に関することを書きます。
など、実際に私が普段聞いているやり方を紹介していきます。ぜひ読んでみてください。
ちなみに私は現地に行き賃貸需要を聞くことはしません。理由は、私の所有している物件が遠方なことや、専業大家ではないので仲介業者様の都合の良い日時や時間帯に伺うことが難しいからです。それに、候補物件があるたびに現地にヒアリングをしに行っていては時間も労力もすごくかかってしまいます。なので私は電話でヒアリングをするようにしています。
私がやってしまった失敗例
こんな私も最初からうまく聞けたわけではありません。たくさんの失敗をしてきました。以下に例を挙げておきます。
このような聞き方をしてしまうと、担当者様に不快な思いをさせたり手間をかけさせることにつながるので控えたほうがいいと思います。上記に挙げた失敗がないように、ヒアリングする曜日や時間帯に注意したり、相手にはっきり伝わるように修繕箇所やリフォーム箇所を具体的・端的に伝える必要があります。
聞くタイミング
私が賃貸会社に聞くタイミングは、物件の内見前です。不動産会社にヒアリングをし、「お!いい物件だ!希望金額で買える!」となった時に賃貸業者様に聞くようにしています。
私の物件の仕入れの流れは下記の通りです。
なので私が物件の内見に行く前には、下記の条件が揃っています。
このような手順を踏むことで、効率的に内見することができますし、物件を購入してから「賃貸需要がまったくなかった…」というようなリスクを防ぐことができます。
このnoteは少し言い方を変えれば内見した後でも、購入後でも使えるので参考にしてみてください。
※上記の手順はあくまで私の方法なので、慣れないうちは賃貸需要をヒアリングしてから物件のヒアリングをしたほうがいいと思います。
賃貸会社にヒアリングすることが鉄則
物件を購入する前に必ず賃貸需要をヒアリングしておかなければなりません。
その理由は以下の通りです。
このように電話をしなければわからない情報が多く聞き出せます。
また、検討している物件が井戸物件で自分の中で「井戸がネックだ」と思っていても、ヒアリングしてみると「このエリアでは井戸が普通だよ」と教えてくれる場合もあります。
さらに、ヒアリングすることで下記のような情報(※)も得られることがあります。
このように賃貸経営をする上ですごく重要な情報を教えていただける場合があるので、私は物件の購入前には必ずヒアリングをするようにしています。
(※)は、指値交渉をする前に賃貸業社様にヒアリングする場合のメリットです。指値交渉してから賃貸需要をヒアリングをして、「賃貸需要ないからやめる」「問題が多いからやめる」は信用を失いますし、やってはいけない行為です。
私はネットで物件周辺の状況を調べ、家賃相場も最低価格で見積もり、それでも大丈夫な価格で物件を購入するようにしているので、ヒアリングしたときにマイナスイメージの地域だとわかっても問題ありません。
なので、自分でもあらかじめネットなどで得られる情報はしっかり調べておくことをおすすめします。
こういった対策ができていない場合、上記でも述べたように事前に賃貸需要をヒアリングをしてから買付を出すなどすることが大切です。
3社以上にヒアリングすることが鉄則!
実際にヒアリングしてみると、業者様ごとに言っていることが少し変わったりするので、そこからどの情報が信憑性が高いのか?適正賃料はいくらなのか?を探るようにしています。こうすることで、修繕にいくらまでかけることができるのか?家賃はいくら取れそうか?など把握することができるからです。
私は同じエリアの賃貸業者様4社に聞いて以下のように言われました。聞き出した情報の一部を掲載します。
このように同じエリアの業者様に問い合わせても想定する家賃に大きな開きがあります。なので適正賃料を知るためにも複数の業者様にヒアリングしなければいけません。
注意点ですが、賃料が他の店舗と違っても「他では6万と言われたのですが5万しかとれないんですか?」のようなことは言いません。
なぜなら、その人が新人でもベテランでも関係なく、その人なりに真剣に考えた適正家賃を答えてくださっているからです。もし相手が裏で手取りが欲しいなどの思惑があったとしても同じです。なので、「今かけた業者さんは6.5万と言ってくださったんですけど…」なんて言い方は失礼になるのでやめましょう。
信憑性は?
複数社にヒアリングしてみて、どの会社からも同じことを言われたり、しっかり的を得たことを言っているならば、担当者様のアドバイスを聞き入れた方がいいと思います。
しかし、「家賃は3万しか取れないからやめたほうがいいよ」などを言われた際でも、買値と修繕費を抑えることができ、利回りを確保することができるのであれば、十分検討する価値はあると思います。
自分の状態が下記のような場合なら、担当者様のアドバイスを聞いて冷静に判断することをお勧めします。
このような場合には、冷静にリスクを分析できていない可能性が高いため、担当者様のアドバイスに従って一度リスクを洗い出してから判断する必要があると思います。
その理由は、最初の1戸目は特に重要で、すぐに入居者様がつく物件を購入することができれば、今後の事業拡大に大きく貢献してくれます。しかし、リスクを把握せずに焦って購入すれば、投資資金の回収が遅れたり、入居者様がつかない、修繕費がかさみ想定利回りを大きく下回るなど…多くのデメリットがあるので注意が必要です。
ヒアリングする会社をリストアップ
私は下記のような流れで聞く業者様をリストアップしてからヒアリングを行っています
私が賃貸業者様にヒアリングしている理由は、ネット上にある情報だけを頼りに賃料設定したり、投資地域を決めたりしていると大きな失敗につながりかねないからです。
実際私は1軒目の物件を購入するときに重大なミスを犯してしまいました。それは賃貸会社1社にしか問い合わせなかったことです。そこで賃料7〜8万と言われたことを鵜呑みにし、それに沿って修繕計画を立て、物件の購入金額を決めてしまいました。そのため、物件の仕入れ価格を割高で購入してしまい、修繕しなくてもいい場所まで修繕するといったミスを犯してしまったのです。
そして、実際に決まった賃料は6万円…最初に提示された価格よりもかなり低い金額となってしまったのです。
しかし、このようなリスクは物件の購入前に対策することができます。3〜4社にヒアリングして適正な家賃・適正な修繕箇所などをお聞きすればいいのです。
ネットに掲載されている情報の落とし穴
面倒だからといって賃貸会社様にヒアリングせずにネットに掲載されている情報をもとに戦略を立てると失敗しかねません。
その理由は下記の通りです。
実際私は前述したように1社からしか相場を聞かなかったことに加え、ネットから得られるまだ決まっていない賃料をもとに家賃設定をしてしまったのです…そのため当初想定していた賃料も得られず、大きく利回りを落としてしまうという失敗につながりました。
そもそもポータルサイトに掲載されている賃料はまだ決まっていない希望金額なので、本当の賃料ではありません。そのため実際にヒアリングすることで、その地域の本当の適正賃料や求める修繕の程度、修繕箇所、ターゲット層がわかるのです。
このような情報を手に入れておけば、過剰なリフォームを防ぐことができたり、いくらで物件を仕入れたらいいのかを適切に判断することができるのです。
地域の特徴や賃貸需要の把握に役立つサイト
このようなサイトを活用することで大雑把な相場や災害リスクを把握することができます。
しかし、賃貸業者様にヒアリングすることで、ネット上にはない情報を得ることができます。
近隣の賃貸需要調査
例えば、ポータルサイトを検索すると、3LDKが何件、2LDKが何件というふうにでてきます。
戸建ての場合は、戸建てで条件を絞って検索することでこのエリアに何件物件がでていて、○○万ぐらいだと決まっていないという情報がわかります。
もしそのエリアに戸建てが20件以上でているのなら供給過剰で価格競争になってしまい、賃料を取ることが難しくなるかもしれません。
しかし、ほとんどがテラスハウス、駐車場のない物件、修繕せずにそのまま貸し出しているなど訳あり物件だった場合はリフォームをすることで差別化ができ、家賃を想定以上に取ることができるかもしれません。
需要と供給のバランスなので、しっかりと現地の賃貸業者様にヒアリングをして決めていく必要があります。
賃貸業者様は忙しい!
とはいえ、賃貸業者様は多忙です。
毎日お客様の内覧のご案内、色々な大家さんから送られてくる大量の物件資料をネットに掲載、入居者様からのクレーム対応、物件の管理業務など…様々な業務に追われており、毎日本当に大忙しです。
そのため、電話でしどろもどろしていたり、準備をせずに話してしまう、何度も同じことを聞くなどをしていると相手の時間を奪うことにつながります。その結果良い印象を持ってもらえず、「めんどくさい大家だな」と嫌がられて積極的に客付けを行ってくれなくなる可能性もあります。
そのため極力無駄な会話を省き、相手にもメリットがあるということを示しつつ話さなければいけないのです。
今回このnoteでは、そんな豊富で重要な情報を得るために私が普段どんなふうにヒアリングをしているのかを実際の会話例をもとに具体的に書いていきます。
このnoteを読んで一度、全体の流れを把握してから電話をかけるなど、活用していただけたら嬉しいです😊
サポートしてくれると画面の向こう側で飛び跳ねて喜びます😆✨