「なんやこの温度差は?」と4月30日の昼過ぎから感じ始めてるんやけど。新しい時代?めでたいやん、とは思う。 でもね。日常はそんなに変わらんよ。 やけに平成を懐古したり令和に過剰な期待感を持ってるのって、よう見たら平成生まれの子らやん。 あ、でもそうかそうかそうなんか。 改元初体験やったんやな。 わたし昭和生まれやけど、生きてきたのは平成。でも改元は知ってる。平成から令和になるのって、庶民のわたしには誕生日が来た翌日、そんな感じかなぁ。気分は変わるけどね。 だからやっぱ
店にいた喫煙者は 彼だけだったから 一晩を経て残っている この煙香は彼のもの 昨夜着ていた群青色の シャツを抱きしめながら 彼のタバコの箱も こんな色だったと ふと思い出し 動けずにいる コインランドリーの前 #詩人の本懐「群青」 #詩 #現代詩 #自由詩 #poem
結局のところ 周囲の人より 少し我儘な人が 世の中を 動かして いるんだな #詩人の本懐『我儘』 #詩 #自由詩 #現代詩 #poem
都会に紛れる 迷彩服が欲しい 誰にも見つからずに 生きていたい #アトリエ部展覧会『彩』#詩 #現代詩 #自由詩 #poem
眠っているのか 起きているのか 曖昧なままぼんやりと 午後が過ぎていた 最近やたらと 厭世的になる 明け方に何となく 塗ったネイルが 思っていたより銀色で 西陽に照らすと 黄金色に見えた #詩人の本懐「曖昧」 #詩 #自由詩 #現代詩 #poem
秋桜が咲くころ 空は急に高くなって 人々が爽やかだと言う 哀しい風に変わるから 冬が苦手な私は この花を見ると辛くなる #優しい言の葉「秋桜」 #アトリエ部 #詩 #自由詩 #現代詩 #poem
電車で目立っていた 真っ赤なワンピースも 地下へ降りる階段で 躓きそうになった 12cmのハイヒールも ステージのあなたに 見つけて貰うための 精いっぱいの武装 いけないもう開演2分前 手鏡で口紅を確認したら 開けよう重くて厚い このライヴハウスの扉を #優しい言の葉「扉」 #アトリエ部 #詩 #現代詩 #自由詩 #poem
始発の窓から見える景色 工場地帯の空が白くなり 逆光に映えるプラントが 摩天楼に見える錯覚の朝 #優しい言の葉「夜明け」 #詩 #自由詩 #現代詩 #poem
秋の祭りが終わり 町の空気すべてが 二日酔いのような 静かな晴れた日に 樟脳の香りが漂う 年に二日だけ着る 濃い藍色の法被は 物干し竿に揺れて 洗った後も香りが そのまま抜けない うしろ姿の祖母と 衣擦れ音が蘇った #アトリエ部 #仄かに色づく言の葉 #詩 #現代詩 #自由詩 #poem
いま生きていると 思っていることでさえ 錯覚ではないかと 感じるくらいに 風景が灰色で眠たい #詩人の本懐「錯覚」#詩 #自由詩 #現代詩 #poem
高層マンションから 遠くを見ると ビルが延々と 続いている筈なのに ずっとずっと端が 海のように感じて 水平線に見えるときがある #詩人の本懐『幻影』#詩 #現代詩 #自由詩 #poem
昔話の絵本には 宝箱の中に必ず 赤い珊瑚があった あれを思い浮かべると ノスタルジックというより 憂鬱な気持ちになるのは 何故だろう #詩人の本懐「宝物」 #詩 #自由詩 #現代詩 #poem
柱に残る刀傷を見て 歴史のロマンだとか 言った同じ人たちが 交通事故の血の痕を 見て吐きそうと言う 二枚の襖に今も残る 赤黒い血のしぶきは 憎しみに満ちたもの 柱を削いでしまう程 強く刀を振った傷跡 #詩人の本懐「傷跡」 #詩 #現代詩 #自由詩 #poem
アイラインを引くとき 半開きになる唇 長方形の鏡の中の 君を見ながら コーヒーを飲む朝 鏡越しに目が合い 君が笑ったときは アイラインが 上手く引けた合図 僕も微笑む #詩書きさんと繋がりたい #アトリエ部 #twpoem #詩 #自由詩 #現代詩
あのデパートが 近い訳でもないのに 私鉄に乗って時どき 思い立ったように 買い物に行くのは あの緑ベースの チェックの紙袋を下げて 私鉄に乗って帰る 自分が好きだから なのかも知れません #詩書きさんへのお題『チェック』 #アトリエ部 #詩 #現代詩 #自由詩 #poem
何でも簡単に 満足してしまう僕を見て 向上心が無いとか 小さいやつだとか 言う人がいますが 何をしても満足が出来ず もがき続けている あなたよりよほど 穏やかな日々が 送れていると思います #詩書きさんへのお題『満足』 #アトリエ部 #詩 #現代詩 #自由詩 #poem