「Oさんの牛乳プリン」辻家の人々 第24話/文:辻ヤスシ
レジェンドプロ野球選手、その息子から見た家族の肖像。辻発彦の子として育った筆者・辻ヤスシが描く自伝的小説!第24話!
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---では、本編をお楽しみください---
辻家の人々 第24話
「Oさんの牛乳プリン」
指定強化選手に選ばれたことで、一軍の選手の気迫と技術力に圧倒された日の翌朝、僕は始発の電車で学校へと向かっていた。
目的は早朝からの個人練習。いわゆる朝練というヤツだ。眠い目をこすりながら電車に揺られ、約1時間後には校門をくぐる。とにかく練習を重ね、レベルアップを図る――その一心だった。
それから毎日、朝5時の始発に乗り、早朝から個人練習。授業を受け15時半から21時前後まで全体練習。さらに終電まで個人練習……家に帰るとご飯を食べて風呂に入って即就寝。
通学時間・授業中・就寝中…以外のほとんどの時間で体を酷使する、まさに高校野球中心の生活を過ごした。一軍で足を引っ張らないように……その気持ちがモチベーションだった。
しかし、そんな日々が1ヶ月以上続くと、慣れもあったのだろうか、脆くも初心は薄れはじめ、モチベーションの低下が見え隠れするようになった。
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