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ローマの蚤の市で宝探し (古代ローマの遺跡とプーリア州を巡る旅③)
2024年11月3日日曜日(二日目)
ポルタ・ポルテーゼ蚤の市で宝探し
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ヨーロッパ旅行における日曜の朝の過ごし方といえば、蚤の市である。
各都市ごとに個性豊かな蚤の市がたつが、ローマでも開かれていることを聞きつけた私たちは早速向かうことに決めた。
ポルタ・ポルテーゼ蚤の市は、Porta porteseからトラステヴェレ駅(Stazione Roma Trastevere)にかけて、日曜の午前中にのみ開かれているらしい。
ローマテルミニ駅からPorta portese方面へと向かう、H路線トラステヴェレ行きのバスに乗り込む。
ところがバスはなかなか発車しない。
警察と思われる髪を結んだ男がカップルを捕まえて何かを言っている。きっと無賃乗車を見つけたのだ。
レシートを渡された男性は不機嫌そうな表情をして去っていく。
こうした無賃乗車の摘発は話には聞いていたが、実際に行われているのを見たのは初めてだった。
私たちは、事前にTabacchi(イタリアのコンビニのような存在)でチケットを購入していたので問題はない。
バスの中はひどく混んでいた。
心配事は無賃乗車よりスリだった。
いざ蚤の市へ
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既に眩しくなった朝日に向かって歩く。
石畳が光を跳ね返す。クラクションが鳴る。誰かが怒鳴り声をあげている。
外国にきたなという感じがする。
川の直前で角を曲がると、蚤の市の入り口がみえた。
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山のような衣類、雑貨、お土産品。
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それが果てしなく続く。
本当に果てしない。心が折れそうになった。
日用品や大量生産のおもちゃ、着古した服、靴が多い割にはアンティークは少ないように思った。prego、prego、prego...と繰り返す店主。
活気に溢れている。
旅の相棒は、色々試したあとで日除のサングラスを買う。5€。
(かなり手頃だと思ったが、蚤の市の中程で全く同じようなサングラスが3€で売られていた)
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骨董や古い雑誌の切り抜きの置いてある店をのぞく。
宗教的なものが多い。おもちゃ関係もあるにはあるが、ポップカルチャー的なものが少ないように思う。それもイタリアならではか。
しばらく歩いて、本当にキリがないので引き返すことにする。
通ってきた通りの隣の通り(via ippolito nievo)を引き返したが、そちらの方が売っているものの質が高いと感じた。
尖った鯨の歯を買おうか迷ったが諦めた。
古びることで価値を増すもの
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高い壁沿いに北に向かう。
崩れた煉瓦や繁過ぎた蔦がとても良い。
古びることで価値が増すものと、そうでないものがある。
ローマはその両方のもので溢れている。
圧倒的な歴史の地盤の上にたつ街だからどちらも受け入れる度量があるということなのだと思う。
事前に調べていたパニーニのお店は閉まっていたので、近くのバール(caffè trastevere)に入り、パニーニとエスプレッソを頂く。
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地元の人々に倣い、カウンターで立ったままでかぶりついた。
モッツァレラとプロシュート。香ばしく焼かれたバケット。エスプレッソの濃厚さがパンとよく合う。
繁盛店だった。
ポルケッタのパニーニもおいてあったが次回は試してみたい。
続く