自分目線に振り回される
見えたもので世界を創りあげ、その中でこんがらがり、解いたり、もがいたりする ―結局は自分次第―
知人が姉妹で旅行すると聞き、『へえ～、良いですね、素敵、羨ましい！』と反応する
そう、反応
バシッと見えた真っ直ぐ地点だけを捕らえて反応してしまう
上げ下げしたり調節をすること無しに
私は常々、何を話してもあまり深刻に他人の鬱々を取り込まない性質のこの人に、しょうもなく下らない不安や心配事を話してしまう
なので、少しあとになって『今朝、思わず素敵だとか羨ましいと口にしたけれど、いつも旅行は好きではないと言っているのにおかしいと思いましたか？自分がしたいとかでなく、姉妹で旅行って素敵だなと本当に思ったし心から羨ましいなと思ったんです』と思いを述べる
『自分は旅行するつもりはないけど、人が旅行すると言う計画に対してそう思ったんならそれで別に良いんじゃない？』と笑い飛ばされる
私にはこういうふうに、何となく考え無しに反射的に聞いた言葉に反応としてふわっと口にしてしまってからその事に対して考え込んでしまうという悪癖がある
先日は思いと言葉が近付いた感覚を嬉々として書いたけれど、この場合は逆ほどではないけれど少し距離がある
自分の目線で感じたそのまま口をついて出る
嘘は言ってない
考え込んでしまうなんて言う割に簡単に口にして、それを間なしに繰り返す
ハチャメチャだ
私の目線で見ていることを話したり伝える事が可能な間柄であれば、何に対して『素敵で』『羨ましい』と言ったか釈明しわかってもらえるかもしれないけれど、そうでない場合弁解したり説明したり出来ない事に不安を感じる
必要ないし、どうでも良いことはわかっている
でも出てきた言葉と思いがズレた事に気が付いたらソワソワする
単純に語彙が備わっていないだけなのかもしれない
昨日の投稿でも書いたけれど、わかってもらいたくて、あれこれ考えている事を伝えたいけれど、誰も気にしていないであろう事を伝えたところで負担に思われたりストレスを与えるのは忍びない
面倒くさそうにされたりウザがられたりするのを見てがっかりするのも嫌なんだ
こういう事を考えるとき、人の考えを聞くのは好きだし知りたいと思っているので気にしなくて良いと頭の隅ではわかっている
けれども、幾度となく耳にしたり目にしてヒヤッとした“わかってもらえないかもしれないという考えの奥底に『あなたには理解できないでしょう』的な気持ちが潜んでいるのではないか”という説（説？考え？）も少し頭の隅から顔を出す
そしてもれなく思い出す
『そんな事したら笑われる』『そんなん言ったら嫌われる』『おかしな事言って仲間はずれにされるよ』と言う親
『それはそういう時に笑っても良いっていうこと？』『そういう事言った人は嫌われて良いっていうこと？』『おかしな事言ったら仲間はずれにして良いっていうこと？』とか言い返す私
そういう『変わった』『理屈っぽい』考え方をしていたら社会ではやっていけなくなるからもう少し“普通”に“素直”になりなさい
怒鳴られたり、時には諦めたように諭された
正解不正解ではなく、単なる、子を思う親なりの導きだ
投げ手の思いと受け手の思いがチグハグだった
親子だとか、血のつながりがあるが故にわかり合えないことが余計苦しい
教育とか育てられ方とかからはもう離れて然るべきだし、物事の考え方、捉え方と言うのは経験や体験を経て変化していって当然だとは思う
思うけれども、ちゃんと周りとうまくやれるように誘いがあったのに、どうして私はうまくやれないのだろう、なんてごくたまに思ってしまう
いつからこうなった？
何でこうなった？
時折、自分で創りあげたはずの目線にこんがらがり困惑し、振り回される
いや、周りも、ですよ
今から考え方やなんかをまるっと変えたりする事は難しいけれど、他者に及ぶ前に自分でコントロール出来るようにはなりたいよね
昨日書いた、ひとりで動く事を選んだり、空白の時間を安定剤にするのは、思いのままに楽な方に逃げているだけなんだな、と読み返して思ったりする
そしてまた、こんな自分だから出会えた・見つけたものも沢山あるのだという思いもやはり捨てられず、行きつ戻りつ、グラグラグラグラ
好き勝手思いつくまま書いたところで一旦閉じようとして、“今日のあなたに”にあがっていた記事を軽い気持ちで読みかけて、心がザワザワした
色んな事、あるよね
何かを書いた人や読んだ人の数、それらが重なり合って広がっていった数だけ、色んな事が起こり得る
書いて、考えて、思い知る
書いて、考え直して、落ち着く
書いて、吐き出して、スッキリする
たとえ自分目線に自信がなかったり、混ぜっ返されたり、振り回されたりしようとも、思いを外へ出していく
そんな思いで、とりとめもなく、不安定な気持ちを心の動きのままに書いて、終わる
色々考えすぎて、取り繕って、ため込んでばかりいたら、また逃げ出したくなるもんね