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落ちる陽の向こう
不安を抱かないか?
この陽が沈んだあとの世界。
陽はいつでもどこかを照らしている。確かにそうだ。しかし陽の姿を見て、その向こうを想像するのと同時に、その赤い色は僕達の影を貫き、その夜人の中で何に化けるかわからない足あとを残していった。
明日は来るのか。
今日までの自分を投影した連続体として慣れ親しんだ人と向き合えるのか。
目を瞑り、眠りをむかえる今も時間は流れ続けている。明日らしきものが現れると、安心することすらせずに。
そして明日をむかえた自分が誰であったか、疑問にすら思わせないカラクリがこの世に存在するとしても。