40手前デザイナー資格試験奮闘記①
いわゆるBtoBのSlerに転職して2年弱。同じ事業部にはデザイナーはおらず、携わっているプロダクトのクリエイティブはその都度契約してきたパートナーさんと一緒に制作してきた。もちろん自らも手を動かし、タスク管理を行い、平たく言えばマネジメントに近しいことをデザインチームとしてやってきた。
ゴリゴリのシステム開発は初めてに加え、扱うプロダクトの業種に関してもバックオフィス系は未経験。UX戦略から具体的なUIデザインまで行いながら、常に壁のような重圧を感じていた。
そんな折、いくつか資格試験を受け、見事粉砕玉砕した話を書き記す。
全て自分のため。この挫折を受けて屍を超えてゆくため。
JSTQBって?
昨年末、上司から部内通知で届いた資格試験の案内。今のプロダクトに関わる者なら取得していて当然というもので、中途で入った社員には進んで受験するように促された。受験料も会社負担ということで、挑戦するには丁度いいのではと2ヶ月ほど時間を費やし受験したのが「JSTQB」
日本ソフトウェアテスト資格認定委員会が定めた【業界全体でソフトウェアの信頼性を守る「テスト技術の向上」のために、テストを行うエンジニアの技術力を計る】ための資格となっている。詳細はこちら。
また国際基準に基づいているISTQBに加盟した資格なので、海外にも通じるメリットも大きいもの。。。だが、しかし。
まず結果から伝えると不合格。
正直歯が立たなかった。なぜダメだったのか。改めて分析してみた。
まずシステム開発を知るべし
JSTQBに落ちて理解したこと。システム開発のためのテストの資格であるから、基本的なシステム開発の流れや仕組みを理解できていることが大前提だった。
システムエンジニアのスキルアップに繋がるというこの試験は、デザイナー(様々な定義はあるがグラフィックあがりのUI/UXデザイナーとする)には前提条件があまりにも揃っていなかった。
けれど、今まさに従事している仕事では、完全にリンクした領域で、先輩がいつも口にしているワードがシラバスには頻繁に登場していた。勉強自体は発見や気付きも多く、決して苦しいものではなかった。覚えることは多くはあれ、日々交わされる言葉の意味がわかってくるし、控えているテストフェーズに何をやるべきなのか学べることはありがたかった。
正直、試験当日はやる気も自信あったし、結果出すことを信じていた。
どんな勉強方法だったのか
結局不合格になっているので、この勉強方法は参考にならない。そして単純に記憶力がないんじゃね?って話でもある。けれど40手前のシステム開発未経験のおっさんにできることはシンプルだった。
1. 書いて覚える
2. 図解して全容を理解する
3. 模擬テストを繰り返す
とにかく似たような語句が頻繁にでてくる。
テストレベル、テストタイプ、テストツール、これらはそれぞれ異なった意味を持っていて利用シーンも違う。それらをただ暗記するのはどうしてもできなかったため、センター試験を思い出しながらひたすらノートに書きながら覚えていった。
テストの流れ、機能性、利用するコンポーネント、役割、登場人物などなど、わかる範囲で図案化し、全容を把握することでひとつずつの意味を理解していった。
いま思うと、典型的なノートはキレイだけどテストの成績は悪い生徒ってやつだったのかもしれない。けれどぱっと頭に浮かぶのはビジュアルであり、図形と図形の組み合わせだった。
いざ本番を迎える
2020年2月。試験会場はTOC有明。
すでにコロナの影響が始まっていて、人気の少ない電車に乗り、試験会場では全員がマスクをしている状態だった。忘れもしない、あの日食べたタンメンは全然美味しくなかった。
試験そのものはマークシートで試験の形式はこちら。
試験形式 :選択式 出題数40問/試験時間60分
試験頻度 :年2回
受験資格 :なし
試験料 :21,600円(税込み)
平均合格率:55%(過去21回の合格者数/受験者数から)
そして、今回不合格となった試験の結果。
第28回FL試験
(2020/2/08)
受験者数:1516名
合格者数:789名
合格率:52.0%
会場は若手が多く仲間内でワイガヤやってる感じもありつつ、自分よりも明らかに年配の人、スーツケース持参で遠方から来られて方など様々。そんな中で半分は合格。私はそのもう半分のほう。
有明からの帰り道、「難しかったー!」という声を頻繁に聞いた。その時はマジでそう!って心の中で叫びながら完全に意気消沈していた。ちなみに一緒に受けていた半年先輩の中途社員はみごと合格してた。
結果を受けて次どうするか
正直に半月くらい完全にやる気を失った。個人的にはやるだけやったと思っていたし、自分には全然違う領域で性に合ってなかったんだと言い訳してた。
けど自分が夜な夜な帰宅してから机にしがみついて勉強してきた結果が残るノートを見て、ただただ悔しいし己の不甲斐なさに腹が立った。
本当なら8月に29回目が行われるはずだったが、コロナで中止。いまだに次の試験は未定だが、再戦をして結果を出す。それしか頭にない。
そして資格試験が全てではないのは重々承知した上で、自分に足りない要素や技術が、長年蓄積され集約された試験という形態で実施されているということに気づいた。
ここから私の資格試験奮闘記が始まった。
今まさに現在進行形。やるからには絶対結果だす。まだゼロだけど絶対出す!そんな自分を奮い立たせるための一曲で次回に続く。からの!?