37歳のインハウスデザイナーが転職活動した記録
なぜ転職を決めたのか
気づけばもう37歳になっていて、現職も5年目。
プレイングマネージャーとしてデザイン部の組織づくりを実施しながら、自らも手を動かしてサービスサイトのUIデザイン、ブランディング、Webデザインなど制作。チームメンバーと共に事業部を横断して、各プロダクトのディレクションを行ってきました。
アプリのUIデザイン改善やデザイン思考を用いたUX戦略など、デザインセミナーでも頻繁に見聞きするようになり、業務でもようやく実践し結果を生み出しつつあった頃が昨年末くらい。
メンバーも増え、部も雰囲気良く流れができ始めたこときっかけに、自らは新しいチャレンジに身を投じることを決断。
今後は、昨年末に取得した人間中心設計プロフェッショナルの資格を活用しつつ、UI/UXデザインを軸とし、PMとタッグを組みながら、プロダクト・企業および産業の活性化を実現できるフィールドを探し始めました。
まずはじめたこと
最初に取り組んだことがポートフォリオ。
前職の制作会社時代では手がけた案件をポートフォリオサイトにとりまとめたので、今回もウェブサイトに展開する予定でしたが、転職活動を進めていくにつれ、グラフィックでのポートフォリオPDFの提出を求められるケースが多く、Webのポートフォリオは個人サイトへ簡易的にとりまとめるにとどめ、グラフィックポートフォリオに注力することに。
その時、コンセプトやトンマナを考える際、灰色ハイジさんのnote記事を参考にさせていただきました。
“ポートフォリオはプロセスが大事”というお言葉がガツンと響く。
自分自身もなんども面接をさせてもらっていたのに、どうやら表面的な部分しか見えていなかったよう。。反省。
ポートフォリオ自体の「目的」と「ねらい」を自ら定め、プロジェクトとして制作をスタート。
ポートフォリオ制作をひとつのプロジェクトと捉えることで客観的に進行することを目指しました。
・目的
・ねらい
・種類
・業務
・区分
下記の項目で、これまで手がけた案件カテゴリをスプレッドシートにひとつつずつ取りまとました。
・プロジェクト名
・日時
・担当
・概要
・経緯と結果
また「担当」の種類はこちらの項目に振り分けた。
・グラフィックデザイン
・Webデザイン
・UIデザイン
・CI/VI設計
・ディレクション
・UX戦略
・その他
ポートフォリオ制作で苦労したこと
Aiあるあるなのかもしれませんが、多くの画像リンクにアートボードを30枚とかで作っちゃうともう重くて重くて。
自宅PCの貧弱スペックではとても苦労しました。
また過去の制作データやイベントでの利用写真など、すぐに取り出せないものも多くあり、過去の資料を探し出のが地味に大変でした。
特にリニューアル案件などは、リニューアルしたことでPVが上がったとかKPI改善したとか数値の結果を導き出すことは時間がかかりました。
会社にもよりますが具体的な数値は別事業部のマーケ担当が管理していましたので、それとなく協力してもらったことはとても助かりました。
デザイン制作としてプロジェクトに関わると、ブランディングの一貫でアイコンだけ作るとか、メインビジュアルの要素だけデザインするとかも多いですよね。
プロジェクト全体では関わりが薄いものは、プロモーションとか広報という枠組みにして、他案件と組み合わせたり、制作物ができるまでの過程、全体の役割などをひとつのポートフォリオとしてもまとめました。
Dribbbleに登録した
以前からアカウントだけ作れていたdribbbleに、このタイミングでinvitationもらえたことは大きかったです。
地味にちょくちょくとDribbble Draftに作品をアップしていたら、見知らぬドイツ人クリエーターに招待をもらえました。UIよりグラフィック制作の経験があったため、イラストやアイコンなどこれまでの細かい作品は、ポートフォリオとしてまとめられたので助かりました。
エージェント登録
次に行ったのは、職務経歴の作成とエージェント登録でした。
プロジェクトのリストアップし、成果や実績まで具体的なKPIも捻出。
職務経歴もまとまったこのタイミングでwantedlyを刷新。
ほぼ同時期に、DODAとenジャパン(ミドルの転職)パーソルキャリア、
その後送れてビズリーチのプレミアムユーザーを1ヶ月だけ登録しました。
自分がもっとも力を入れたことは、
「希望する職種の応募を持った企業がどんな会社か知ること」でした。
とてもシンプルですが、企業そのものは人が作り出すものであり、魅力的なサービスも作り手や運営者によって変わってくると感じていたからです。
その中でもVorkersは非常に重宝したサービスでした。
以前から活用はしていましたが、実際に勤めていた方のコメントが良くも悪くも企業の体裁を示していると感じたからです。
退職者がポジティブなコメントを残しずらいことはわかりましたが、それでも向上するための意見や、組織の改善方法はやはり勤めていた方が一番よくわかっていたと思っています。
また、Wantedlyは採用担当者と直接メッセージができる上、面談オファーの確率が非常に高い価値あるサービスでした。
Wantedly経由でコミュニケーション取らせていただいた企業は17社。そのうちカジュアルな面談をさせてもらった企業は7社でした。
このマッチング率は非常に高いと感じています。
続いてDODA「ミドルの転職」は大手企業、シークレット案件が多い印象です。私の場合、エージェント経由のコミュニケーションが意外と手間だったことが難点でした。
直接オファー企業とやりとりができているのに、エージェントがおうむ返しで同じ質問を電話で頻繁に確認してくることはストレスでした。
ビズリーチは直接企業の採用担当者とのやりとりができる、信用度が高いサービスでした。またエージェントは経歴をよく見てくれている印象で、細かいこともメールで都度連絡をいただき、建設的に物事を進めやすいと感じました。
大手企業の採用募集も少なくなく、どこまで可能性があるか挑戦できる場にもなると思いました。
情報取集&コミュニケーション
https://www.vorkers.com/
(なぜかVorkersのURLだけエラーになって非表示に…)
登録エージェント
活動結果
転職活動期間:約2ヶ月(2018年1月と7月。間は異動でペンディング)
応募企業数:26社(内エージェント経由が14社)
書類通過数:12社
カジュアル面談数:7社
1次面接通過数:4社
ポートフォリオ:13ページ、17案件
最終的な活動結果はこのようになりました。
1次面接を通過した企業の1つに最終面接を行っていただき、内定した結果となります。
今回応募した職種は、UIデザイナー、UXデザイナー、デザインマネージャーに絞っていました。全くの肌感ですが、UIデザイナーの募集ではもっと若く、アプリデザインやUIデザインの経験がある人が好まれていたように思います。
最終的には30社近くの企業とコミュニケーションを取らせてもらいましたが、この転職活動で得たものは非常に大きかったと感じています。
面談も数を重ねることで、私自身の強みや弱み、また曖昧に思い描いていたキャリアイメージなど、人事担当の方とざっくばらんに腹を割って話をさせてもらうことでクリアになっていきました。
受託制作のデザイン会社では、面談させてもらった方がほとんど同年代の方で、現場では若手を育て、デザインの全体像に視点を置ける人材を求めていることも一致していました。
また個人的な悩みやキャリアへの想いもぶっちゃげ話でき、非常に励みになったのを覚えています。
事業会社での採用では、スピード感重視の印象で、日々のアウトプットをすばやく共有&目的化させ、エンジニア、デザイナー、マーケと伝えプロダクトへの改善に繋げていく役割を求めていると感じました。
事業会社、受託会社、共に感じたことは、実際に面談を行ってくれた方が、採用後に共に働くチームメンバーであったり、人事担当だけでなくデザイナーやエンジニアを紹介してくれた企業とは、マッチング率も高かったし、なにより好印象でした。採用活動中は、常にここで働いたらどうなる?と妄想をしているので、そのイメージを出会った方々と想像できることはメリットでした。
この場を借りて、というのは非常に恐縮ではありますが、私のために貴重なお時間を割いていただいた各企業の皆様には感謝しかありません。
本当にありがとうございました。
次の会社でも更なる活躍ができるよう精進いたします。
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