渋谷や新宿でスナップをしていると、「なんかSFっぽい写真撮れたな」というときがある。
SFと言っても、都市夜景をバチバチに加工したいわゆる「サイバー系」の写真とは少し違う。
どちらかといえば日常的だがちょっと不思議で、都会の風景にささやかな面白みやシュールさを加えた写真たちだ。
SFの種類でいうと、「サイバー系」の写真が『スターウォーズ』や『ブレードランナー』、『攻殻機動隊』だとしたら、この写真たちは『未知との遭遇』、『ストレンジャーシングス』、あるいは『GANTZ』みたいな感じだろうか。
わかりやすいザ・未来感というより、現実世界の延長に超常的なものが出てくる作品が浮かぶのは、僕が普段から日常における小さな違和感に反応して写真を撮っているからかもしれない。
いつもそれでうまくいくというのでもないし、当たり前の日常を丁寧に切り取った写真もわりと好きで、よく撮っている。
ただ傾向としていえば、僕は当たり前のなかに潜む歪み、当たり前を当たり前で完結させないなにかみたいなものを探していることが多い気がする。それがなぜなのかは、まだよくわからないけど。