1人で開業独立を目指すあなたへ
閉店するお店のほとんどは独立・開業・経営に対する知識不足です。
そんなことでちょっとでも参考になればと思います。
自分が一人での開業に向いているのか?
気になった方。
次の項目に当てはまっていますか?
数名の相談者との話の中で気になることをまとめました。
1、責任感を持って継続できる人
1人で開業すると、すべてが自分の思い通りになります。
いつ仕事をするか、どんな仕事をするかも、すべて自分の自由です。
でも、その分の責任もすべて自分。
もし、仕事をしなければ収入は減り、失敗すればその責任は自分に返ってきます。
だからこそ、開業には強い責任感が求められます。
目標を持って前に進み続ける人には、この道がピッタリです。
途中で諦めたり、問題が起きたときに自分で解決しようとしない人には、この道は厳しいかもしれません。
2、成長意欲・チャレンジ精神がある人
成長意欲があり、チャレンジ精神を持っている人は、1人での開業に向いています。
会社に勤めていれば、決められた仕事をこなすことで安定した収入が得られますが、1人で開業する場合、立ち止まっていると収入は増えず、安定した生活を維持するのが難しくなります。
そのため、常に「どうすれば自分が成長できるか」を考える人にとっては、一人での開業が適しています。
たとえば、「収益を増やすにはどうしたらいいか」や「作業効率を高めて、より多くの仕事をこなせないか」といったことを模索する必要があります。
また、1人での開業では、高いスキルが求められることが多くあります。
幅広い業務を1人でこなす必要があり、日々変化する市場に対応するための勉強や、経理など、仕事とは関係ないスキルも必要になります。
常に成長し続けることが求められ、プレッシャーを感じる場面もあるかもしれませんが、自分が目指す目標のために、チャレンジ精神を大切にする人に向いている道です。
3、1人で開業する際の注意点
一人で開業する際に、注意しておくべきことは何でしょうか?
まず、開業に向けた準備をしっかり整えることが大切です。
勢いだけで開業しようとしても、準備が不十分だと後から慌てることになります。
ですから、必要な手続きや資格の取得、そして事業計画については、事前にしっかりと把握しておくことが必要です。
特に、事業に必要な資格については十分に調べておきましょう。
さらに、自分の事業に対するニーズが本当にあるのかを事前にリサーチしておくことも重要です。
市場の中で自分の事業が収益を上げられるかどうかを、自ら分析することが求められます。
4、市場リサーチ
市場リサーチは、事業を効率的に展開するために欠かせないステップです。
開業準備の中でも特に重要な部分であり、リサーチを怠って仕事を始めるのは避けたほうが良いでしょう。
例えば、始めようとしている事業の市場動向や、近隣の競合が提供している商品やサービスの質、価格などをしっかりと調べておくことが大切です。
そして、競合にはない自分の強みを明確にすることが、成功へのカギとなります。
また、フランチャイズ契約を検討している場合、必要な資金や事業展開の方法をよく精査することが重要です。
同業他社の中でどの企業を選ぶべきか、資料や説明会で知識を得てから決断するのが賢明です。
5、必要書類や資料
一人で開業する際には、仕事上のやり取りもすべて自分で行わなければなりません。
トラブルを防ぐためにも、以下の書類をしっかりと用意しておくことが重要です。
・領収書
・請求書
・秘密保持契約
・業務委託契約書など
これらの書類は市販されているものを使うか、ネット上で無料でダウンロードできるファイルを活用することができます。
しかし、書類作成に不安がある場合は、記載漏れがないように弁護士などの専門家に相談すると安心です。
また、フランチャイズで開業を考えている場合は、まず資料請求を行いましょう。
実際に店舗を見学したり、担当者と話をして納得した上で契約を進めることが大切です。
6、お金にまつわる知識を覚えておく
1人で開業する仕事は自由度が高い反面、すべての金銭に関する業務も自分で行う必要があります。
資金繰りや税金といった、これまであまり関わらなかった経理業務に関しては、法律に基づく細かい規定があるため、しっかりと知識を身につけることが重要です。
特に煩雑なのが税金の計算です。
所得税を納めるためには確定申告が必要であり、そのためには帳簿づけや書類の保管など、さまざまなルールを守らなければなりません。
税金に関する手続きはもちろん、資金繰りにも大きく影響するため、適切な知識を身につけ、資金繰りの計画を立てておくことが大切です。
7、開業にかかる手続きを済ませる
一人で開業して個人事業主になる場合、いくつかの必要な手続きがあります。
以下のような手続きをしっかりと行いましょう。
税務署に開業届を提出する
これは個人事業を始める際に最も基本的な手続きです。
税務署に青色申告承認申請書を提出する
これにより、税制上の優遇を受けることができます。青色申告を選ぶことで、控除額が増えたり、損失の繰り越しができるなどのメリットがあります。
また、サラリーマンから個人事業主へと転身する場合、健康保険や年金の手続きも忘れずに行いましょう。
国民健康保険と国民年金へ新たに加入し直す
これが一般的ですが、国民健康保険については、前職の健康保険組合に任意で継続して加入する方法や、業種ごとに設置された健康保険組合に加入する方法もあります。
自分に合った選択肢を考慮して、適切な手続きを進めることが大切です。
8、事業に必要な法律を把握する
事業によっては、無資格で始められるとしても、さまざまな法律に従って運営しなければならない場合があります。
以下の法律に特に注意が必要です。
特定商取引法
特定商取引法は、特定の方法で商品やサービスを提供する際、トラブルを防ぐために一定の規制を課す法律です。
たとえば、ネットショップで商品を販売する場合や、エステのような継続的かつ高額な取引が行われる場合に適用されます。
この法律に従うことで、消費者とのトラブルを未然に防ぐことができます。
電子契約法
インターネットを介した取引を行う場合、電子契約法にも注意が必要です。
この法律では、ウェブページやボタンに適切な表示を行うことが求められており、ワンクリック請求被害などのトラブルを防止するために設けられています。
特に、利用者が申し込み内容を確認し、購入が完了した旨を明記することが義務付けられています。
著作権法
著作権法は、ほぼすべてのビジネスに関連する重要な法律です。
たとえば、ホームページやチラシに他者の音楽、写真、イラストを使用する際には、著作権に関するルールを遵守しなければなりません。
著作物の引用や、フリーで利用できるもの、有償で利用するものなど、各種規定についてしっかりと理解しておくことが重要です。
薬機法(旧 薬事法)
美容系の化粧品や健康食品を取り扱う場合には、薬機法に従う必要があります。
この法律では、効果効能について「必ず効果が出る」と断言したり、医薬品と同等の効果があると誤解させるような表現を厳しく規制しています。
事業を行う際には、この法律をよく理解し、法に抵触しないよう注意を払いましょう。
これらの法律をしっかりと理解し、順守することで、安心して事業を運営することができます。
1人開業を成功させるためのコツ
成功のポイントを確認しておくことで、1人での開業に対する不安を軽減することができます。
何から行動すべきかわからない場合は、
以下のポイントを参考にして行動に移してみましょう。
経験やスキル・特技を活かす
まずは、自分が何を得意とし、何ができるのかを洗い出してみましょう。
得意分野がはっきりしない場合は、何をやりたいのかを考えてみるのも一つの方法です。
そのうえで、どの分野に取り組み、どんな商品やサービスを提供していくのかを決めてください。
1人での開業において、得意分野や好きなことを選ぶ理由は、経営には継続力が必要だからです。
好きなことや得意なことに取り組むことで、やる気を維持しやすく、途中で挫折する可能性を減らすことができます。
さらに、得意分野であれば自信を持って取り組むことができ、困難に直面しても粘り強く続けられるでしょう。
3つのポイントからアイデアを創出する
起業のアイデアを考える際には、以下の3つのポイントを考慮しましょう。
・できること
・やりたいこと
・求められていること
「できること」や「やりたいこと」は、起業の際によく考える要素ですが、意外と見落とされがちなのが「求められていること」です。
どれだけ情熱を持って仕事に取り組んでも、市場からのニーズがなければ経営は安定しません。
売上がなければ事業は成り立たないため、興味のある分野や得意分野だけでなく、世間から求められている仕事を選ぶことが大切です。
これらのポイントを意識して、成功に向けた行動を始めてみてください。
経営者マインドを身につける
経営マインドとは、事業に対する責任感を持つことです。
1人で起業するとすべての責任を自分で負わなければなりません。
うまくいかないことがあっても誰かのせいにはできないため、行動力や決断力が求められます。
また、起業マインドで大切なのは、利益よりお客様を大切にする精神です。
自分の信念をもって商品やサービスを提供し、それが誰かに喜んでもらえれば、結果は後からついてくるでしょう。
少しでも成功に近づくといいですね。