【読書感想】月の影 影の海 下巻 十二国記【ネタバレなし】
「月の影 影の海 下巻 十二国記」読了。
読み終わったときに、理解した。
これから始まる壮大な物語の序章である!って説得力を持って明示されたね。
安易なエンタメ的な快楽ではなく、世界への理解を促し紐解くことで、謎解きの答え合わせをしているようなピースがハマるよう爽快感を与えて加速していく。
そして、最後にゆったりとどっしりと構えた世界観に挨拶されたような感覚で終わってった。
なんだが、「指輪物語」の最初を読んだときのような何か楽しそうで広大なナニカが眼の前に広がったんですけどぉ!?ってかんじ
あらすじ等
本作は小野不由美の書いた小説。
上巻で、世界に放り出されて、なんやかんや絶望からのスタート!
張り切って下巻どうぞ!
そんな感じ(違う
感想
さて、上巻が読み終わりましたので早速の下巻。
非常に読みやすい。
上巻で、放り投げられ世界観をインプットするお時間だったので、だいぶ主人公は下巻で上手(?)にアウトプットできるようになっています。
そして、このアウトプットに歪みが多いので、暖かさや関わりを持って非常に上手く整えるフェーズになります。
サヴァイヴしたおかげで、脳みそが筋肉寄りになったので、非常にキャラクターとして好ましく読みやすくなりました。
また、前半が出題編で、今作が解答編にあたります。
なので、世界もそうですが、そもそもの騒動などの根幹が、紐解かれるので、その納得感がいちいち気持ちがいいです。
個人的に、意外だったのは富士見ファンタジア文庫で育ってるので、戦闘でスッキリ!爽やか!かっこいい!をエンタメで昇華するものがおおかったんです。
今作のように腑に落ちるということがエンタメになりえるんだなと思えたのは新鮮!
正直、終盤・・・どうやっておわるのかが全く想像つかんかった・・・。
結果、終わったが、本当に始まった。
あと面白かったのが、キャラ名や地名、事象をカタカナから漢字になるだけで理解しやすく愛着が湧くのが不思議だよね。
それが主人公ともリンクしてるのが驚きだったなぁ。
そんなわけで、面白い作品でしたし、丁寧な作品でした。
特に、ここまで丁寧な世界観説明が終わってると、次巻から跳ねそうだし、羽ばたきそう。
もっと豊かに世界観の上に物語を描けるじゃない?絶対。
映画で続編の2が名作になりがちみたいな。
世界観説明終わって本当にやりたいことができるようになる作品が化けるみたいな。
現在、色んな人のおすすめを抱えてる&電子じゃないので遠のきますが隙をみて続きを読みたいなと思いました。