【読書感想】これが生活なのかしらん【ネタバレなし】
総括
「これが生活なのかしらん」読んだ!
ゆったりとしながらも素晴らしいユーモアとワードセンスと細やかな表現。
ピントをしぼりきった生活描写が自分の過ごしてきた生活にもリンクしたり、観たこともないけど微笑ましいゆったりと温かな感覚をくれた作品でした。
あらすじ等
今作は小原晩がかいたエッセイ。
実家の話、一人暮らしの話、シェアハウスの話、仕事の話など
ままならない生活にころがる「ほのおかしさ」をキャッチして留めてる作品
そんなかんじ。
感想
ダウ90000の蓮見さんがYoutubeの番組でこちらを紹介していて気になって購入。
生活の一部をユーモラスに切り出す作家が悔しくなる作品ってなに!?ってなったのよ。
とにかく読みやすい。
細かい改行が多いのもあってスキップをしてるかのように感じる読み心地。
好きなところでいうと3人のシェアハウスの話が結構すき。
全体的には暖かなエピソードが多めではあるんだけど、その中にはちゃんと葛藤などもある。
けれど、どんな嫌なことも全てが黒くどんよりしたものではなく、ふと振り返ったときクスクスと笑ってしまうようなおかしさがあるのだと気づかせてくれるような表現と視点が素晴らしかったです。
あと個人的には食の描写が本当によい。
簡素なメニューであっても美味しそうに描画しながらも、めんどくさいけどこれが私には一番なんだよなぁという気分が伝わってきたり、食というものが人のメンタルにやんわりと与える影響を感じさせてくれるのもすごい素敵だった。
すぐには読まないかもだけど「ここで唐揚げ弁当を食べないでください」は読みたいなと感じました。