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「欠かせない仕事!」が欠かしても平気な仕事だったりする


『仕事ごっこ 〜その“あたりまえ"、いまどき必要ですか?』


おもしろい本を見つけた。



たとえば第1話が『白ヤギさんと黒ヤギさん~紙の書類の無駄、印刷~押印~郵送のムダ』というように、今の職場での無駄な慣習を昔話のパロディを絡めて巧みに説明している。これが吟遊好みでいい。

ただ本当はパロディさえいらないかもしれない。本当は要らないものを大切に守りつづけてしまう話は「守株」という故事成語ひとつで表せてしまう、古くからのテーマなのだ。


必要であるか否かを問うには、それをなくしてみるとどうなるかを調べるとよい。実験である。実験をしない限り検証はできない。

だが多くの慣習は、検証されない。デジタル化を進めようとしても

「ああ、念のため印刷もしておいて」

と上司に言われることになる。デジタルでも処理する分、新たないらないものがむしろ増えている。

押印しかり、ビジネスマナーしかりである。本当の意味では検証されていないから、「こんなものはムダだ!」「いや無駄でもないよ」という議論がいつまでも続く。



私もさっそくこの本に書かれたことを踏まえ、営業の方たちに年末年始のご挨拶をお断りした。立場から考えても、こちらから断らないと向こうは続けるだろう。



『ブルシット・ジョブ――クソどうでもいい仕事の理論』


こちらは有名どころであろう。


だが本が売れているはずの割には、「ブルシットジョブ」という言葉を周りで聞かない。いや、聞く。妻がブルシットジョブとばかり言う。だが妻を一般人と考えてはいけない。

「ブルシットジョブ」と、必要のないどうでもいい仕事に名前が与えられたのは大変いいことだ。名前のあるものは捉えやすくなる。あんなところにもこんなところにもブルシットジョブが見つかる。

逆に単なるシットなジョブもある。どんな仕事だって無理をすれば大変になる。

例えば私が気になるのは、工事中の駅でちょっとした段差に対してメガホンを持って「段差にお気をつけください」というだけのあの仕事である。死にたくなりそうだ。

いや、法かなにかで決まっているのであれば、厳密には無用とも言えない。その人がやらなければだれかがやらなければならない。

いっぽうで道路工事の現場では最近、自動で赤い棒を振る人形を見かける。あれで充分じゃないか。




無駄な仕事については言い出すときりがない。人は、必要でないものを必要だと信じてしまい、必要なものを必要ない、と思ってしまうようだ。



「それっていらなくないっすか?」はアベマTVで何度かひろゆきさんが議論にしているテーマである。あれのオリジナルって、『巨泉のこんなモノいらない!?』が元ではないか。あの頃から「NHK」や「オリンピック」といったものの要不要が議論され、それらのものはいまだになくなっていない。


あの番組のオリジナルは朝日ジャーナルの連載、『こんなものいらない』である。いや、ほんといらんうんちくを言った。




Ver 1.0 202/12/30 (一説には本日こそが大掃除の日であり、この原稿を書いた)

#こんなモノいらない #こんなものいらない #それっていらなくないっすか #予測 #ブルシットジョブ #会社ごっこ


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