企画参加 #春はミラクル起こります
(写真は、「タイヤ痕が桜の花びらのようだ」と娘に言われ写真を撮らされた)
こちらの企画に参加する。子育てに関することを書けばよいらしいので、以前書いたお受験の話をまとめる。
まあ難しい試験ではなかったようだが、落ちる人はいる。とにかくやるだけのことはやったと思う。
何をしたかというと、『SPYファミリー』である。アーニャのお受験のシーンはいっしょに何度も見たのだ。
「お父さんのお仕事は?」
「スパ・・スパらしいこころのおいしゃさんです」
これは言えるようにした。
妻には牛が襲ってきたら秘孔をついてもらうべく、キックボクシングに通ってもらった。
いざ試験会場に行ったら、まずは初代校長の銅像に敬礼!…と思ったが、銅像はなかった。
さて、右と左はわかっておいたほうがいいだろうな、という予感がした。娘はその区別が苦手で、いまだに靴もよく履きまちがえる。「お箸を持つほうが右」というのはよくある教えかただが、あれはとっさのときには役に立たない。どちらでお箸を持つかわからなくなるからだ。
視覚に訴えたほうがよかろうと、「運転席のある側が右」として覚えてもらおうとしたが、うまくいかなかった。
こうなったら最後の手段である。
アナ雪の絆創膏を右腕に貼った。問題はあるまい。とにかく貼ったほうが「右」とだけはわかるようにした。
当日親子で学校の体育館に集まり、いよいよ受験生が会場に行くとなったときである。
「それでは試験を受けるお子さんたちは椅子の左側に立ってください」
そうアナウンスがあった。
受験する子たちが一斉に立つ。だがうちの子だけ立たない。
まさかの左ぃぃぃ!
娘は「こっちに立って」とダディーに耳打ちされてやっと立ち、列を作って試験会場へと消えてゆくのであった。
追加合格を待つでもなく、おかげさまで普通に合格できた。
しばらくたってから娘が教えてくれたが、試験の最後に「では鉛筆と消しゴムを机の右においてください」という指示があったらしい。だから娘は絆創膏のあるほうにおいたという。
あ、やっぱり役に立っていた。ふぅ。
世界の平和は守られた、とほっとひと息をついたのであった。