【詩】 シロツメクサ
見渡す限りの 群生だ
雨の中 蹴散らすように
強引に車を乗り入れる
いいのだ 今日は 自分のやりたいようにやると決めたのだから
荒くれた気分のわたし
白い綿帽子のヘルメットをかぶった連中は
やけにうるさく囃し立てる
やれよやれよ もっとやれと やり返してくる
踏め踏め 踏みつぶすがいい どんどん踏め
俺たちはまた生えるからな
いくらでも よみがえるんだ
お前に真似ができるかな
ふと見回せば ひとり 大軍に囲まれていた
その数 幾千 幾万……?
シロツメクサの軍勢は 四方八方全方位から
白い視線で見つめてくる