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俺のパズドラ
パズドラすらやる気が起きねえよ。パズドラをしたことはないけれど。なんでパズドラをやったことがないか。パズルが苦手でコンボが作れないからだったりする。
まあ、パズドラだとしても、できている麦くんのことが羨ましい。あんなブラック企業に勤めてるわけじゃないのに、毎日定時だというのに、何もやる気が起きない。「花束みたいな恋をした」は好きだけど、パズドラしかできないってやつと、ガクテンソクのチケット無駄にした所はよくわからない。あと、「じゃあ、結婚しようよ!!!!!!」も。繰り返すけど、「花束みたいな恋をした」は好きだ。
というわけで、何かに疲弊しているわけでもないのに、何をする気も起きないと言う状態です。仕事に行って帰って、寝て仕事に行く。それだけを繰り返しています。
平日はマシなほうで、休日なんて、仕事の代わりにYouTubeのショート動画を永遠に回している。疲弊していないことに疲弊した結果がこれなのかもしれない。
せめて、ハマれるゲームでもあればと思っている。「俺のパズドラ」があれば、きっと生活にメリハリが起きるはずだ。麦くんだって、パズドラしかやる気が起きないとか言いながら、前田裕二の自己啓発本にお熱になれてたじゃないか。なので、ゲームを探すことにした。
まずは、自分がどんなゲームにハマれるのか顧みることにした。孫氏だって、「自分のこと知らなきゃ、ヴィクトリーできなくねぇ?」みたいなことを兵法書のなかで書いてたし、前田裕二も「強み知らなきゃだめだっぴ!!」って言ってた気がする。前田裕二に関しては完全に憶測だけど。大体、自己啓発本にはそんなようなこと書いてあるはずだから、間違いないです。
記憶を辿ると、太閤立志伝シリーズにハマっていたことを思い出した。このゲーム、戦国時代が舞台で、浪人から太閤の立場まで成り上がれるというシミュレーションゲームだ。どこが面白いかと言われれば、商人にも武士にも、海賊にもなれる自由っぷりが楽しいのだ。そして重要なのが、ガンガン能力が成長して、敵勢力をこれでもかと言うまで壊滅させられるし、ちょっと小金を稼ごうとすると、フィリピンの刑務所から電話かけるタイプの闇バイトレベルで簡単にお金が稼げてしまうのだ。詰まるところ、シミュレーション版無双シリーズなわけです。ストレス発散にもってこいすぎるのです。
じゃあ、そのゲームやればいいじゃないか。って思うかもしれないけど、いいところばかりじゃなくて、唯一のウイークポイントがでかすぎる。この太閤立志伝、スマホアプリでリリースされていないのだ。やろうと思うと、パソコンか、プレ2か、PSPか、Switchになるわけだ。ゲーム機でやるゲームが悪いわけじゃないけれど、僕は、スマホを取り出して片手間でプレイをしたいのだ。今更、PSPをカバンに持ち歩けるかよ。アドホック通信モードとかみんなで持ち寄ってた時代は良かった。スマホがないから、ゲーム機を持ち歩くことに面倒くささがなかった。世の中が便利になると、不便を覚えてしまう。「全部スティーブ・ジョブズのせいだ」と恨んでみる。Androidユーザーなのは、内緒。
仕方なく、アプリでハマれるものを探すことにした。グーグルプレイを巡回しているとそれはすぐ見つかった。「KAIROSOFT」。
出しているアプリのうち評判の良い一本を購入してみた。まじでやばい。始めは地味なシミュレーションゲームだと思っていたけど、ずんずん金は貯まるし、キャラは強くなるしで、爽快感が半端じゃない。そのくせ、ゲーム内でやることが多くて、飽きない。もう言うことないです。しかも、買い切り。パズドラだったら、きっと10分で課金していた金額で、10倍、いやそれ以上遊べてしまうのだ。
ゲームで創り出された僕の村は、快適にカスタマイズし過ぎて、エデンの園と化している。楽しいっす。
ただ、問題が一つだけあった。日が暮れていたのだ。そのゲームをインストールしたのは、午前9時。気づいたときには午後10時。見事に休日を潰しきった。
充実してていいじゃないかと思われるかもしれない。でも、よく考えたら、ショート動画が、カイロゲーに入れ替わっただけなのだ。
僕のウェルビーイングな生活は実現できていない。と、分かっていながらカイロゲーをポチポチ弄る2、3時間がどこかに挟まる毎日を過ごしています。
シンクと洗濯機には、それぞれ食器と脱いだ服が、溜まりきっている。丁寧な生活をしなきゃと思いながら、手元の村を発展させている現実。
カイロゲーが悪いわけじゃないけれど、用途容量を遵守しないとヤバいって、ヤバくなってから気づいた。俺、カイロ中毒になっちまうよ。
ゲームを探すときの条件が一つ追加されることになった。
「10分で満足できること」
果たして、ハマらせることが目的のゲームに、そんな条件が当てはまるものがあるのだろうか。
グーグルプレイを巡回する時間は増えるばかりです。