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電話恐怖症との闘い

「もしもし…」



たった一言を発するだけで、

心臓がバクバクと高鳴り、

手汗が止まらなくなる。

相手の声が聞こえるたびに、

頭の中は真っ白になり、

何を話せばいいのか分からなくなる。



電話恐怖症。



それは、私にとって

長年の悩みであり、

克服できない壁だった。



社会人になってから、

その恐怖はさらに増していった。



静まり返ったオフィスで、

突然鳴り響く電話のベル。



周りの視線を感じながら、

受話器を取る手が震える。

「もしもし、〇〇会社です…」



そう言ったものの、

相手の声が聞こえた途端、

頭の中が真っ白になる。



取引先からの電話、

顧客からの問い合わせ、

上司からの指示…



どんな電話であっても、

私は恐怖に打ち勝つことができなかった。



「あの…えっと…」



言葉に詰まり、

沈黙が流れる。

焦れば焦るほど、

言葉が出てこない。



受話器の向こうから聞こえる、

相手の声。



その声は、まるで

私を責めるかのように、

冷たく響く。



「もしもし?聞こえますか?」



その一言が、

私の心をさらに追い詰める。



「すみません…ちょっと…あの…」



言い訳すらできないまま、

電話を切ってしまうこともあった。

電話恐怖症は、

私の仕事にも

大きな影響を与えていた。



重要な顧客との商談を逃したり、

上司からの信頼を失ったり、

同僚に迷惑をかけたり…



電話恐怖症のせいで、

私は多くのチャンスを逃してきた。



「このままではいけない…」



そう思いながらも、

電話恐怖症を克服する勇気は

なかなか出なかった。

しかし、ある日、

私は決意した。



「もう、電話恐怖症に振り回されるのは終わりにしよう」と。



そこから、

私の長い闘いが始まった・・・・・

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