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もっと伝わる編集の基本~03.情け容赦なく仲間分け

皆さまこんにちは。今日もご来店(?)ありがとうございます!
今回は、「構成の整理」について説明いたします。

…といいつつ、しょっぱなから別の話ですが、タイトルを修正しました。トップ画像の字が小さくて見えないとか、表示されるタイトル部分だけではパッと見て何のページなのかわからないとか、今更いろいろ気づいてしまいまして……すみません。

それでは、気を取り直して、本題に入っていきたいと思います。


構成とは、伝わりやすい文の並び順を考えたもの

皆さま「構成」って何のことかわかりますでしょうか。
構成とは、その文章の結論や主張など、「読者に伝えたいことを述べる」というゴールに向かって、伝わりやすい・納得しやすい順番で、話題を並べたものです。その順番を考えるのが「構成を考える」という工程です。

そのため、基本的には文章を書き始める前に、構成を考えます。
一方、編集では、逆のことを行います。文章というアウトプットが、読者にわかりやすい並び順(構成)どおりに書かれているかをチェックしていくわけです。

構成どおりに書かれているかをチェック…具体的には何をする?

さて、「構成」とは何かを確認したうえで、前々回で説明した、編集として初めて読むつもりで読む際に、何をするかを復習・追加していきましょう。
前回は、読み返したり、読むのが止まったりした部分をチェックしていってね、という話しをしました。
そして同時にやっていきたいのが、文章が構成どおりに書かれているかのチェックです。

はい、ここで大事な注意があります。
「文章が構成どおりに書かれているかチェックする」とは、具体的に何をすることでしょうか?
多くの方は、見出しに書かれていること、たとえばこの文章の最初の見出し「構成とは、伝わりやすい文の並び順を考えたもの」なら、その項目の中で「伝わりやすい文の並び順」について触れられていればOKとしてしまいます。

しかし、それでは足りません。
そこで必要になってくるのが、今回のテーマである「文の仲間分け」です。

文の仲間分けとは、ある話題について話している、触れている文は、集めてひとまとまりにすることです。
逆に言えば、仲間外れの文が混じっていたら、その項目から外します。ここは情け容赦なく、冷徹に、仲間外れの文は外すのがポイントです。

あなたは、情け容赦なく仲間分けができてる?

具体的に、仲間分けについて見てみましょう。
たとえば、冒頭の項目です。

現在冒頭は以下のようになっています。
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皆さま「構成」って何のことかわかりますでしょうか。
構成とは、その文章の結論や主張など、「読者に伝えたいことを述べる」というゴールに向かって、伝わりやすい・納得しやすい順番で、話題を並べたものです。その順番を考えるのが「構成を考える」という工程です。

そのため、基本的には文章を書き始める前に、構成を考えます。
一方、編集では、逆のことを行います。文章というアウトプットが、読者にわかりやすい並び順(構成)どおりに書かれているかをチェックしていくわけです。
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仮に、ここにいくつかの話題を混ぜ込み、整理されていない文章にしてみましょう。
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皆さま「構成」って何のことかわかりますでしょうか。具体的には、「目次」や「見出し」だと考えてもらってOKです。

構成を読者に向けて整形したものが、目次や見出しになると考えるとピッタリくると思います。

つまり構成とは、その文章の結論や主張など、「読者に伝えたいことを述べる」というゴールに向かって、伝わりやすい・納得しやすい順番で、話題を並べたものです。

基本的には文章を書き始める前に、構成を考えるわけですが、そのため、目次や見出しの順番を考えるのが、「構成を考える」ことといえます。
初めて文章を読むつもりで読む編集を行う際には、逆のことを行います。文章というアウトプットが、読者にわかりやすい並び順(構成)どおりに書かれているかをチェックしていくわけです。
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あとの文章も、一見、違和感なく読めてしまったと思います。
この程度に整理されていない文章は、普通に見られます。これでもよいのですが、言いたいことをより伝わりやすくするために、整理していきましょう。

事前に決めた構成に従って、外せない要素を確認する

この項目の目的(結論)は、構成と編集作業の関係性(文章というアウトプットが、読者にわかりやすい並び順(構成)どおりに書かれているかをチェックしていく)を示すことでした。
そのためには、「構成とは何か」を説明する必要があります。
つまりここでは、構成とは何かの定義と、構成と編集作業の関係性については外せないことになります。

これを前提に文を見直すと、まず「目次」や「見出し」に関することは、「仲間外れ」と認定して外せそうだと見当がつきます。
さらに、「編集」の説明として挿入されている「初めて文章を読むつもりで読む」についても、構成とは別の話題です。

整理しよう

仲間外れ文を削除してみましょう。この項目の目的(構成と編集作業の関係性を示す)が、より目立ってきたと思いませんか。

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皆さま「構成」って何のことかわかりますでしょうか。
つまり構成とは、その文章の結論や主張など、「読者に伝えたいことを述べる」というゴールに向かって、伝わりやすい・納得しやすい順番で、話題を並べたものです。
基本的には文章を書き始める前に、構成を考えるわけですが、そのため、の順番を考えるのが、「構成を考える」ことといえます。
編集を行う際には、逆のことを行います。文章というアウトプットが、読者にわかりやすい並び順(構成)どおりに書かれているかをチェックしていくわけです。

(仲間外れ)
具体的には、「目次」や「見出し」だと考えてもらってOKです。
構成を読者に向けて整形したものが、目次や見出しになると考えるとピッタリくると思います。
目次や見出し
初めて文章を読むつもりで読む
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このようにして仲間外れの文は、まとめておき、どう処理するか後から考えます。いったんこの文については、仲間分け作業はここで終了です。
通常は前後に文があるので、目次や見出しの話が別の場所にあれば、そこに移動します。

まとめと次回の予告

うー、気付けばかなり長くなってしまいました。
次回、この文章についての解説を少しだけ付け足し、章やセクションなどの仲間分けについて説明したいと思います。

ちなみに、今回「ダメ文」の中に入れた、「構成を読者に向けて整形したものが、目次や見出しになる」という話は、この回の最後に入れて説明する予定でした。ただ字数が多くなったので、また別の機会にきちんと説明したいと思います……うん、こういうのが「構成が悪い」っていうのでしょうね!……ではではまた次回、よろしくお願いいたします。



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