新章 神様のカルテ

人の運命って残酷だな。

大学病院編、思っていたよりも自分に医学研究の知識がついてきたお陰か、栗原先生の心傷が生々しく想像できた。

私もこの数年で感じてきた、実際の医療現場に対する絶望と希望、研究者・医療者の苦悩と多忙、全てが詰め込まれていた。

医者ではないけど、医療を少し学んだことで、医療の難しさと残酷さが少しだけ理解できた。

ああ。栗原先生のような、患者のための診療を突き詰める先生の存在が、私のような凡人に希望を与えてくれる。

何があっても、生きていくしか無いのだ。こんなにも苦しい一生の中で、生きることを放棄しないことで、生きる意味を見つけていくしか無いんだろう。

医者でも医者じゃなくても、患者でも患者じゃなくても、生きていくしかないんだ。栗原先生のように、真面目に、真剣勝負で。


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