卒業のクライマックスは制服のボタンでした。
在校生が並ぶ道を校門まで歩いていきます。
桜?咲いていたでしょうか。
部活の後輩や仲の良い後輩に冷やかされながら。
校門を出たところで呼び止められました。
振り返るとまさかの元カノでした。2年生の時に付き合っていた。
彼女と一緒にオートタイマーで写真を撮り、ボタンが欲しいというので渡しました。
彼女はそれを両手で大事そうに受け取ると、「ありがとう」とひと言言って、背中を向けました。
私はその時、何を思っていたのでしょう。はっきり覚えていないのです。
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小牧部長さま
よろしくお願いいたします。