風雷 うたすと2
作詞:八神夜宵さん
作曲、歌唱:大橋ちよさん
歌詞の意図からは逸脱しています
毎度のこと?
まぁそう言わずに、しばしおつきあいください
聴いてね♫
The Book is the Bible 【347字】
わたしは叫んだ。
「だいすき」
「だいすき」
くる日もくる日も。
しかし、大きな窓に阻まれて、それは届かなかった。
やがて大きな風がやってきて、わたしは声を失った。
わたしは文を認めた。
「好きです」
「好きです」
くる日も来る日も。
しかし文字は雨に流されて、それは届かなかった。
やがて荒む雷神が轟き、稲妻で光を失った。
わたしは這って会いにいくことにした。荊棘の山を越え、龍ののたうつ川を渡った。
わたしのことばを届けるために。
「大好きです」
しかし雷神はわたしの足を止めた。全身に光を纏ったその大きなからだで、その強いかいなでわたしを抱きしめた。
わたしは一塊の炭化物となり、魂だけが残った。
わたしはついにあなたにことばを届けた。
「あいしています」
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