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治療を始めて1ヵ月半が経ち、ようやく変化の兆しが現れた。これまで悩まされていた初期脱毛が、ここにきて徐々に落ち着いてきたのだ。


初期脱毛の終息

シャンプーをしても、以前ほど抜け毛が手に付かないことに気がついた。治療を始めたばかりの頃は、手に絡みつく大量の抜け毛を見て胸が締め付けられる思いだった。けれど、今はその量が明らかに減っている。

「やっと、抜け毛が収まったのかもしれない」

枕元やシャワーの排水口も以前よりずっと清潔な状態だ。日々の小さな変化が、僕の中で希望を膨らませていく。「もしかしたら、本当にこの治療が効いてくるのかもしれない」


期待が膨らむ

抜け毛が減ったことだけでも大きな進歩だが、これからは新しい髪が生えてくるかどうかが本当の勝負だ。鏡の前で頭皮をじっくりと観察し、少しでも産毛が増えていないか確認する毎日。

「もしここで髪が増えたら、どれだけ自信が取り戻せるだろう」

そんな期待が胸を満たし始めた。治療を始めた頃の不安に比べれば、今は少し前向きに進めている気がする。


予想外の出来事

だが、そんな希望の中、思いもよらない変化が起きた。

ある日、鏡を見ていてふと気づいた。頭頂部の毛に大きな変化はまだ感じられないが、予想外の箇所――腕や顔に産毛のような毛が増えている。

「なんだこれ…?」

思わず顔を近づけて確認する。治療の影響なのか、これまでなかった場所に毛が生えてきた。期待していた髪の変化ではないが、これも薬の作用の一つなのだろうか。


新しい毛がどこにでも生えるわけではない――そんな単純な話ではないのだろう。けれど、この予想外の変化が意味することは何なのか。それを確かめるためには、もう少し治療を続けてみる必要がありそうだ。

■つづく → 近日公開
■はじめから → 第1話「頭頂部の危機、気づきの瞬間」

※僕の髪の毛の最新状態はXで公開中です。

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