第22話:初期脱毛で抜け毛が増える
フィナステリドとミノキシジルを飲み始めてから2週間ほど経った頃、予想通りの変化が現れた。鏡を覗くと、以前にも増して髪が薄くなったように見えたのだ。枕元やシャワーの排水口に溜まる抜け毛の量も、明らかに増えていた。
初期脱毛の訪れ
「これが…初期脱毛か」
医師から事前に説明を受けていたとはいえ、目の当たりにするとやはり動揺する。
初期脱毛は、古い髪が抜け落ちて新しい髪に生え変わるための過程で必ず発生するものだと聞いていた。それが薬の効果が出ている証拠であり、むしろポジティブなサインだとも教えられていた。
とはいえ、目の前で抜け毛が増えているのを見ると、不安が全くないと言えば嘘になる。「本当にこれで大丈夫なのか?」そんな思いが一瞬頭をよぎる。
期待が高まる
けれど、抜け毛の量を冷静に見つめ直すと、不思議と安心感が湧いてきた。
「予定通りに初期脱毛が出ているということは、薬が効いている証拠なんだ」
これまで何度もリアップの中断と再開を繰り返し、その度に髪が抜けていく自分を見てきた僕にとって、薬の効果があるかどうかは最大の不安だった。それだけに、初期脱毛という明確な反応が出たことは、期待を抱かせる要素になった。
「これは必要な過程なんだ」と自分に言い聞かせながら、抜け毛を見るたびに、「これで新しい髪が生えてくる」と信じるようにした。
再スタートの重み
これまで、薄毛との闘いの中で失敗も経験してきた。リアップを止めるたびに抜け毛が増え、髪を失う恐怖に何度も襲われた。だからこそ、今回の治療で薬が効いているかどうかは僕にとって切実な問題だった。
初期脱毛が始まったことに、期待と不安が交錯する。これが成功への第一歩なのか、それともまた遠回りをしてしまうのか。未来の答えはまだ見えない。
ただ、この瞬間、僕は一つの希望を手にした気がした。「ここから本当に変われるかもしれない」そう思える何かが確かにあった。
初期脱毛という試練の先に、発毛の喜びを見られる日が来るのか。今はただ、その日を信じて薬を飲み続ける日々が続く。
■つづく → 第23話:AGA治療開始から1ヵ月経過
■はじめから → 第1話「頭頂部の危機、気づきの瞬間」
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