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小さなはじまり

この記事は小さなはじまりマガジンのテーマに沿って作成しています。

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3月20日から23日の4日間。
浅草にて、グループ展「小さなはじまり」に参加することになりました。

文章を展示します。
私にとって、初めての試みになります。
今だに形になっていない文章を前に、不安も募りますが、なによりも楽しみです。ほかの人と作り上げて行く展示会。そんな試み自体を、楽しもうと思っています。

お時間が合う方はぜひ、のぞきに来てくださると嬉しいです。場所はaida さんという、素敵なお店。小さな一歩を踏みだす瞬間。
もうずっと、ドキドキ。

さて、宣伝はここらへんで。
このnoteでは展示会のテーマ、「小さなはじまり」に合わせて、私にとっての考えをつらつらと、いつものように書いていきます。おりゃ。


noteにも綴ってきたけれど、この1年を振り返ると、何かを始めるよりも何かを手放すことの方が多かったのではないかと思う。

物心ついたころから勉強ばかりをしてきた。
毎日何かに追われているような気持ちで、文字通りの息切れをしながら生きていた。

その頃の私と、今の私。
大きく変わった、と言いたいけれど、根っこの部分はきっとまだまだ変わっていない。
それでも、昔からの友達に久しぶりに会うと「丸くなったね」と言われるようになった。
それくらい当時は、自分にも他人にも厳しかった。
自覚があるんだから、よっぽどだと思う。

きっと頑張ることが義務だったから、頑張っていない人を許せなかったんだね。今思えば、とっても窮屈な考えだった。

なにが私を変えたのだろう。

会社を辞めた。
お金がぐんとなくなった。
長い時間をかけて積み上げたものを無くした。
実家を離れた。
離婚した両親がそれぞれ再婚した。
帰る場所は、今ではもう、別の誰かのものだ。
noteを始めた。
長年付き合っていた彼と結婚をした。
2人で暮らしはじめた。
Instagramをやめた。

身の回りの変化をあげればキリがない。
でもそれは、私の外側の、事象としての、属性としての、変化だった。

私の内側ではどんな変化があったのだろう。
そんなことを私は表現したくて、なによりも自分が理解をしたくて、言葉にしようとした。

こうして自分の内側を見つめるようになった瞬間を、
私は「小さなはじまり」と名付けたい。

ずっとずっと目を逸らしてきた内側の自分。
外の変化を求め続けた自分。

外側で大きな変化が起これば、そんな変化を私が起こせば。
きっと人生は劇的に良くなるものだと思っていた。
そんなふうに、私の人生を丸ごと変えてしまうような大きな変化を、私はずっと欲しがった。

それでも、どんな場所にたどりついたって、どれだけ走り続けたって、自分は、自分の内側は、いつまでも私のままだった。

いつしか、そんな自分の内側のせいにして、「私にはできない」と思うことがクセになり、外側の変化を起こそうとすることをやめた。
自ら入った鳥籠の中から、出る方法を見失い、そのまま籠の中で暮らしていく鳥のように。
私は自分の内側にこもって、外に出ることをやめたのだ。

この冬。
社会の激流のなかから離れて、次第に身体の調子がもどってきた。
つぎに心の調子が戻ってきた。

立ち止まったままの自分と、どんどん歩いていく人たち。
スクランブル交差点のなか、歩道橋の上、友達との会話のなかで。
あっという間に自分を通りこしていく流れを感じて、
悔しい、と思うようになった。
負けたくない、と思うようになった。

それは、誰かにせかされたわけではない、自分の中から生まれた感情だ。

芽生えだ。私にとってのはじまりだと思った。

もうがんばりたくない、がんばれない。
そう思ったあの日から。
がんばりたい、と思えるようになった日のことを。

自分のなかでの葛藤を。
私の内側の変化を。

言葉にしてみたいと思う。
外側に出してみたいと思う。

今ではもう、情けない人も、頑張っていない人も、丸ごと肯定できるんだ。立ち止まること、休むこと、それが「がんばりたい」を生むのだから。

そうして動き出した私の「小さなはじまり」。

きっと情けないそんな姿を、見届けてくれる人がいるのなら、私は張り切って、もう少しだけ、大きく足を踏み出してみようと思う。


\ たのしみ👟 /

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深瀬みなみ
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