ゲイの友達と語り合ってきた
私は友達が少ない。でも、全員付き合いが長く、なんでも話せて親友といえるほどの関係。
華金の仕事終わり、男友達と飲みに行った。さすがにプライベートで男性と1対1で飲みには行かないけど、彼はゲイなので全く気を遣う必要がない。
よっぴにもきちんと説明して理解してもらった。
2年半ぶりに会うのだけど、一瞬にして時が戻る。
なんでだろ?と考えてみたら、私たち知り合って30年近く経ってた!と2人でびっくり。高1からの付き合いだからそうなるか。人生の2/3友達なのか。
そんなに頻繁に会うわけでも連絡を取るわけでもないのに、ノリが変わらないから、めちゃくちゃ楽で楽しいんだよね。
話したことといえば…
・仕事の愚痴
・同棲の愚痴
・過去のやらかし
・下世話な下ネタ
・化粧品や美容医療
私が、よっぴとの同棲生活との悩み「私がお母さんみたいになっちゃって女として見られなくなってきてる。美容とかファッションとか気を遣っても当たり前になってる」を相談すると、「勝手に期待して勝手に裏切られたって思ったらダメ」「自分のためにって思わないと」「でもなかなかそう思えへんよねぇ」とのこと。そうだ、彼は若くして自己愛のからくりに気づいていたんだった。
「自分、同棲してまだ1年やろ?ひよっこじゃない!」という彼は、もうパートナーと10年くらい一緒にいるんだったかな。
彼はパートナーに眉間の深いシワが福島みずほみたいと言われ、ボトックスを薦められると嘆いていた。そういう話をしていると、もうオバちゃん同士のおしゃべりそのもの。
彼が「もうババアよ!」と言うので、私が「不惑だよね。生きるの楽になったよね」と返すと、「そうよ!ババア最強!」と叫んでいた。
ゲイであるがゆえの悩みや葛藤も当然あるとのこと。
・百貨店のコスメカウンターで試供品をお願いしても、男性だからという理由でくれないところもあること
・ゲイの権利を主張したいとは思わないので、パートナーシップ制度を使う予定は今のところないこと
・高校の同窓会があったら参加するかという話になり、彼は「みんなとは違う人生を歩んでいる理由も説明できないし、みんなの話を聞いたり思い出話をしたりして、そのとき限りで盛り上がるのも時間がもったいないから行かない」と言っていた。ただし、みんながどのように変わったのかは見たい、と。
「あの超真面目そうなAさんがヤリ○ンになってたらどうする??」的なことらしい。超下世話。
(ちなみに私のことも、はっきり元ヤリ○ン呼ばわり)
まぁ確かに、私も誰とも話が合わなそうだから行ってもあまり楽しくないだろうなぁ、と思う。
地元が田舎ということもあり、みんなが思う正しい人生のレールって、結婚して子ども産んで、マイカーマイホーム、親孝行みたいな感じが根強い。それから外れるのは何某かの理由があると思われて、内容によっては落伍者扱いされかねない。
「女の言う『Bちゃん(の人生)ってすごいね』には、私はそうはなりたくないけどなんかすごいね、という意味合いがある」と説明したら、総評して「ま○こ脳」って言われたのは涙出るほど笑った。
ゲイの友達がいると誰かに言うと、よく羨ましがられる。男女両方の気持ちがわかるから相談に乗ってほしいとか、マツコみたいにバッサリ斬っておもしろいこと言ってくれそうとか。まぁ実際そうなんだけど。
でもそれって失礼だよね。私は彼がゲイだから仲良くしているわけでは断じてない。
彼の広い視野や頭の回転が早いところ、博識なところ、彼の個性が好きで友達でいる。
おいしい焼肉を食べながら、他愛もない会話をする。
仕事の責任も重くなってきたし、悩みも老いもある。だけどこういう友がいてくれるなら、また頑張ろうと思える。