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バレンタインの時期になると思い出す、元恋人の奇行

こんにちは、まるです。

過去のnoteを見ていただければわかりますが、口調がバラバラで統一感なく申し訳ありません。気にしないでください。


さて、今日は毎年この時期になると思い出す、元恋人の奇行について書こうと思います。以前に書いたことがある男性とはまた異なる人の話です。


たしかその年のバレンタインは、付き合い始めて一年になろうとしている頃。大きな喧嘩はなかったけれど、なんとなく気持ちが冷め始めていた頃でもありました。加えて私は就活中。微妙な田舎から毎日都内に通うのが厳しくなり、アパートを借りて初めての一人暮らし。今思い出しても相当忙しかったなあと。

バタバタとしながらも、私は付き合っている人にバレンタインを渡したことがなかったので、そのイベントを遂行しようとしていました。本人に何を作ってほしいか聞いて、返ってきた答えが思いもよらぬ簡単な内容だったので、それだけではと思いちょっとしたプレゼントもつけました。

彼が運転する車で出かけていたので、その場で渡すと喜んでくれました。すぐに食べておいしいと言ってくれたので(ごめんなさい、正直この辺は記憶が曖昧なので適当です)苦手ながらも作って良かった、と安心しました。が、しかし。

「これ返すね」と言われました。

なんのことを言っているのか、理解するまでに時間を要しました。彼が差し出した手には私が100円ショップで買ってきたラッピングの袋と箱が。もう既に中身は食べ終わっていました。

『え?』

「え?」

今思えば、彼はバレンタインというイベントを経験したことがなかったのかもしれません。それにしても。人があげたものを返すってどういうことなのか。ほら、プリンとか、ティラミスとか、そういうスイーツに関しては、お洒落でちゃんとしたティースプーンをつけるみたいなの、あるじゃないですか。それを返してくるならまだ話はわかる。でも、食べ終わった箱と袋を返してくるって、何?

彼は「え、だってこれ捨てて良いの?」と言いました。別にいらないし、家に帰って自分で捨てるのも嫌だからと。衝撃でした。

結局説明をして?持って帰らせましたが、これは女性にしかわからない話なのでしょうか。中身を食べ終わったら包装紙は返すものだと?

う〜ん。このnoteを書きながら、今思い出すとそんなに大したことじゃないような気もしてきましたが。でもあの時は本当に驚きました。


そして、まだこの話には続きがあります。

1ヶ月後、ホワイトデー。その二週間くらい前に彼に会ったとき、私はそれとなく「〇〇っていうお店が好きだったのになくなっちゃうんだよね〜」と話しました。彼が私の好みを把握しているとは到底思えなかったので、ホワイトデーはこのお店のものならなんでも良いからね、というフラグをしっかりと立てたつもりでした。まあ、もっとはっきり言えばこの後の惨劇にはつながらなかったので、私も悪いですが。

結論から言うと、彼が私に「バレンタインのお返し」と言って新大久保のチーズダッカルビ屋の前で渡してきたのはハンドタオル一枚とサクサクぱんだでした。私は心の狭い女だったので、後でハンカチの値段を調べたら、ワンコインでした。呆れるというか、ただただ驚きました。ああ、こんなにも人の考え方は違うものなのかと。

私は精一杯の笑顔で「ありがとう、就活で使うね」と言いました。けれど、私の頭の中ははてなマークでいっぱいでした。


後に、共通の知り合いであるカップルと食事に行った時、ホワイトデーの話になりました。その彼は「ずっと欲しいと行っていた靴を買ってあげた」と話した後、私に「何をもらったの?」と本人の目の前で聞きました。焦って『内緒です!』と答えました。まさか、ハンカチ一枚だったなんて口が裂けても言えなかった。恥ずかしかった。

その出来事があり、耐えきれなくなった私は、彼にその気持ちを打ち明けてしまいました。果たしてそれが良かったのか、悪かったのか。今となってはわからないけれど。後悔はしていません。

『私は高いものが欲しかったわけじゃない』『ただ、あなたがなぜそのハンドタオルを選んだのかわからない』と。真意を聞きたかった。

「俺だってよく考えて選んだよ」と言われました。中学生でも選べるような物のセンス。これが考えた結果なのかと。彼は就活に使えるハンドタオル、もしくは当時一人暮らしをしていた私にバスタオルをあげようと考えたそうです。なぜタオル縛り?だったら布の面積広い方が良かったな?と、心の中で突っ込みました。

私がもし彼のことを本当に好きだったら、何をもらってもうれしかったのかもしれない。こんなことで怒る自分も嫌だったけれど、それでもこのまま彼といる限り、何かをしてもらった時に想像以上に喜べることはきっとない。その気持ちが確信に変わりました。


ただ、恋人が自分の想像通りのものをくれる、言わなくてもわかってくれている、そんなことはない。そう勉強する良い機会ではありました。それからは恋人に対して、プレゼントの要望をしっかりと伝えるようになりました。サプライズはいらない、プレゼントは欲しいものを貰う。そう割り切る良いきっかけになったと感じています。


もちろん、賛否両論あると思っていて。せっかく選んでくれたものを粗末に扱うのは良くないし、自分がふんわりとアピールしたものを選んでくれなくたって、当然だろうと。

ただ私は、彼が私の好きなもの、喜ぶものに対して興味を持っていないことに腹を立てていたのだと思います。私は彼が好きなブランドや、好きな歌手をよく知っているつもりだった。けれど、彼にそれを問うた時に何も出てこないことが悲しかった。普段からどんなものが好きか、知る努力をして欲しかった。

これは傲慢な考え方なのか。人の脳内はそれぞれ違うし、考え方も違う。それはわかっている。けれど、彼との話し合いはいつも平行線だった。謝ることもせず、ひたすらぶつかられた。悲しかった。


この出来事があったのは数年前の話なのですが、友人に話しすぎてもはや鉄板エピソードになってしまいました。当時は辛かったけれど、元を取れたと思っているので全然OKです。

バレンタインの時期になると、私は毎年このエピソードトークを披露したくなってしまいます。決して楽しい話ではないけれど、様々なことを考えるには良い経験だったなと思っています。本当に。


今年もバレンタインがやってきますね。そもそも、こんなイベント何の意味があるのだろうか、と思います。でも男の子はきっと嬉しいんだろうな。

頑張る女の子たち、お返しにはあまり期待せず、欲しいものがあれば素直に伝えた方が良いかもしれません。私の経験上の話ですが。

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