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やらない意思決定を重視するタスクマネジメント方法「1人スクラム」で、月稼働320hの人が定時に帰れるようになった話

どーも。afroscriptです。


昔から僕と付き合いのある人からすると、タイトルだけで、

「え?定時帰りだと?本当にこれafroscriptが書いた記事?」

と思うかもしれない。


なぜなら、僕は前職では、自他共に認めるなかなかのワーカホリックだったからだ。(いや今でもまぁまぁそうなんだけど)

多分、ハードワーク全盛期は毎月250~320hくらいは安定して働いていたと思うし、もっと働いた月もあったかもしれない。

(細かく計算してないし、仕事とプライベートの境界線をひかずに、飲み会以外のほとんどの時間を仕事か仕事に関連することに充てていたので計算できない)


学生時代に社会にまったく興味を持っていなかった僕は、前職に新卒入社したときは完全にスキル"ゼロ"状態の自負があったので、とにかく自分を成長させたかったのと、

成長を実感しつつどんどん新しいことや難しことに挑戦していくのが楽しくてしょうがなく、

気づけば、世間一般の人の2倍は働くようになっていた。

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※前職の名誉のために断っておくが、僕は上述のように仕事が大好きすぎて自主的に働いていただけである。仕事したい人は好きなだけすればいいし、帰りたい人は定時で帰ればいいじゃんという自由がある会社だったので、全然ブラックな会社ではない。


結婚/複業起業/育児で、ライフスタイルを変えていく必要に迫られ「1人スクラム」を始めてみた

しかし、そんな僕も2年半ほど前に結婚し、さらに去年は子どもが生まれた上に、複業で会社を立ち上げたので、どうしても仕事の仕方やライフスタイルを変えていく必要に迫られた。

ひとまずは単純に強行的に定時に帰る(厳密には現在の会社はフレックスなので、1日8時間のみ働いて帰るという意味)ようにしてみたが、どうもうまく回らない。

まぁ、これまで「時間はいくらかけてもいいから納得するまで睡眠時間削ってでも仕事する」という働き方に慣れ親しんでいるのでそりゃそうだろう。


そこで、約1年ほど前から自身のタスク管理に「スクラム開発」の思想を取り入れ、「1人スクラム」をやってみることにした。

すると、現在は健全に定時に帰れて(ほぼ毎月、残業時間10h以下)、かつ仕事のパフォーマンスも(自称)おおよそ通常通りに出せている状況が作れたので、その方法を書いておく。

※ 最近の僕の仕事として個人プロジェクト(プロジェクトのメイン担当が僕1人or+1,2人程度)が多いので、このタスク管理方法がハマっているだけであり、もっとチーム内の連携が必要な仕事をやっている人は、チームとしてちゃんとスクラムを導入することをオススメしたい。とはいえ、個人のタスク管理に悩んでいる人には役立つとは思うが。

※定時に帰ると言っているが、ハードワーカーの人にも役立つ方法です。自分のハードワーク時代にもこの方法しとけばよかったなと思うので。


小さく作って、素早くリリースする「スクラム開発」とは?

IT界隈にいる人からすると「スクラム開発」は馴染みある言葉だと思うが、

ソフトウェア開発に縁遠い人からすると、「スクラム開発」って何?と思われるだろう。(思わない人はここはスキップしてください)

「スクラム開発」とは、「アジャイル開発」という柔軟性を持ったソフトウェア開発手法を実現するための1つのフレームワークである。


詳しく書くと長くなるので、すごぉぉぉ〜〜〜く手短に説明すると、

1週間(2週間でもいい)を1つの期間(="スプリント"と呼ぶ)と定めて、そのスプリント毎に、

①スプリント内で何をつくるかを決める
②つくる
③つくったものを確認する
④リリースする(世に出す)
⑤振り返りをする

を繰り返すことである。


スクラム開発の一番の特徴的なところ(だと僕が思っている点)は、④の部分。1つのスプリント内に「リリースをする」があるということである。

過去に一般的だった開発手法(ウォーターフォールと呼ぶ)では、数ヶ月や数年かけて設計をし、それをまた数ヶ月か数年かけてすべての機能を完成させた後に、ようやく世にお披露目されるというのが普通だったのだが、

「スクラム開発」ではスプリントごとに何かしら動くものを完成させ、スプリント毎に世に出していく(=つまり、毎週or隔週でシステムやサービスがアップデートされる)ことになる。

変化が激しい現代においては、とにかく世に出してユーザーに使ってみてもらって、その反応をみて軌道修正していくというやり方が、変化に柔軟に対応できるよね、という思想である。


スプリントに収まらないタスクは「やらない」or「期限を伸ばす」が原則

他にもいろいろと特徴やポイントはあるのだが、今回の記事のキーポイントは先の「①スプリント内で何をつくるかを決める」の中にある。

①の手順をもう少し詳しく書くと、

①-1. すべてのタスクを優先順位の高い順に並べる
①-2. タスクの見積もりをする
①-3. 次のスプリントでチームメンバーがそれぞれ使える時間を見積もる
①-4. その見積もり内に治るタスクを、スプリント内に開発すべきタスクと決める

となる。

そう、この過程を通して、ちゃんとスプリント内に終わると想定される量のタスクしか積まないのである。

つまり、スプリント内に終わらないタスクは、「やらない」or「期限を伸ばす」のいずれかの対応をとるのが原則なので、「時間オーバーしてでも、気合いで無理して終わらせる」という選択肢がNGとなるのだ。

このタスク調整の過程が本記事のもっとも重要なポイントである。


ちなみに、スクラム開発では、①で決めたタスクをスプリント内で終えられなくても怒られることはない。

「⑤振り返りをする」で、なぜ終わらなかったか(見積もりが下手だった、想定を越える差し込みタスクが外から入ってきた、など)を考え、次に活かすのみである。


ということで、すごぉぉぉ〜〜〜く手短に説明したが、「スクラム開発」についてもっと詳しく知りたい方は「The Scrum Guide」や、「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK」を読んでいただければと。

最近では、ソフトウェア開発以外の仕事にもスクラム開発の手法は取り入れられ始めており、非常にシンプルだが奥深い分野なので、勉強する価値は高いと思う。


「1人スクラム」の流れ

さて、実際に僕が現在やっている「1人スクラム」の流れを書いていく。

基本的には先に説明したスクラムの流れを踏襲しているが、行っているのは超シンプルに下記の2つのみである。(⓪はこの方法を初めて導入するときや、Qやプロジェクトの最初にのみ必要な手順)

(⓪前準備:スクラムボードの準備(=タスク管理ツール)とバックログ(=TODOリスト)の作成)
①月曜午前中:スプリントプランニング=やることリストの整理
②毎朝:Daily Huddle

なお、僕は1スプリント=1週間としているので、1週間単位で上記の①②を回し続けている。


スクラムボード(=カンバン方式のタスク管理ツール)の準備とバックログ(=TODOリスト)の作成

まずは、前準備。タスクを管理するツールを用意しよう。

スクラム開発の世界では、タスクを管理するツールを「スクラムボード」と呼ぶ。

スクラムボードは様々な形をとることができるが、僕は下記のようにカンバン方式を採用している。

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ちなみに使っているのは、asanaというGoogleが作ったタスク管理ツールで、基本的には無料で使える。

https://app.asana.com/

他のツールだと、Trelloなどでもよい。


スクラムボードのカラム(縦列)は基本的には7個用意している。

- そのうちやるもの(=バックログ)
- 今週やるもの
- stay
- 今日中にやるもの
- 今すぐやるもの
- 今日のdone
- done

基本的な使い方としては、こうである。

- すべてのタスクは「そのうちやる」カラムに作成する
- 週始めのスプリントプランニングでその週にやるタスクを「そのうちやる」から「今週やる」に移動させる
- 毎朝のDaily Huddleでその日にやるべきタスクを「今週やる」から「今日中にやる」に移動させる
- 業務開始したら「今日中にやる」から、目下集中すべきタスクを1~3個ほど「今すぐやるもの」に移動させて、タスクに取り組む
- 終わったタスクは「今日のdone」あるいは「done」に移動させる

ちなみに、「stay」と「今すぐやる」と「 今日のdone」のカラムはなくてもよい。

 僕個人としては、「今日中にやる」のカラムだけだと、1日分のタスク全てが目に入ってしまい、注意力散漫になるので、目下のタスクに集中すべく「今すぐやる」を使用している。

「今日のdone」については、実はたまにしか使っておらず、ほとんどdoneに直接移動させてしまう。カラムを残しているのは、パッと見て終わっていないタスク(「今すぐやる」より左)タスクとdoneタスクの間に境界線ができるようで見やすいからだ。

また、「stay」については、誰かの返事や確認を待つなどで、一時的に能動的にタスク推進できない場面でタスクを置く場所として活用している。

このあたりは、自身が使いやすいように、お好みで調整していただきたい。


スクラムボードが用意したら、「そのうちやる」のカラムに今持っている全てのタスクを書き出そう。

このように自分がやるTODOが積まれたカラムを、スクラムの世界だと(プロダクト)バックログと呼ぶ。


スプリントプランニングの心構え:「やらないことを決めること」

スプリントプランニングの詳細説明に入る前に、スプリントプランニングにおけるもっとも重要なポイントを書いておく。それは、


「やらないことを決めること」


これは、簡単そうに見えて、非常に難しい意思決定である。

日本人は特に苦手だと言われる気がするが、実際この記事を読んでくれている人の中にも同様に苦手な人は多いのではないだろうか?

かくいう僕も非常に苦手で、過去になんども痛い目をみてきた。


そんなやらない意思決定が苦手マン(過去の僕を含む)にぜひ送りたい言葉がある。

某海賊マンガで、海上レストラン「バラエティ」のオーナーのこの言葉である。

『全身に何百の武器を仕込んでも、腹にくくった"一本の槍"にゃ敵わなぇこともある』

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※尾田栄一郎「ONE PIECE」第65話より

これは実際に今でも僕のやらない意思決定を支えてくれる非常に重要な言葉である。


やりたいこと、試したいこと、やらねばならないこと、やれそうなこと、やったほうがよさそうなこと、やれと言われたこと...

全方面あらゆるところからタスクが舞い降りてくるのはこの世界で、やらないことを意思決定できなければ、無限にタスクは積まれていく。


そんな中で大事なのが、「今一番自分が結果を出さなければいけないことは何か?」を見極めることである。

もちろんできる限りいろんなことをやれるのはいいがいいだろう。

が、あとで詳しく述べるが、あなたが持っている時間は、あなたが思っているよりもはるかに少ない。


その少ない時間を何百の武器に分散させたら何者も倒せやしない。

鉄砲と弓と大砲と杖と斧と金棒と剣を全部使おうとするロロノア・ゾロを誰が見たいだろうか?誰が鷹の目を倒せると思うだろうか?


あなたのその少ない時間をどこに注力すべきか?


今の自分にとって腹に括らなきゃいけない"1本の槍"は何なのか?


そう自問自答してみてください。

2つ目、3つ目の武器は、あくまで2番手3番手。

30点の成果を4つ出すより1つの100点を。

そう考えていくと、実はやらなくていいタスクや先伸ばしできるタスクが思った以上に溢れているはずです。

(あ、ゾロは三刀流が1つ武器だからね。刀3本だから武器3つじゃんとか言っちゃだめ。ゾロが刀2本使うときは、例えるなら槍使いがいつもの槍の1/3が折れた槍で戦う状態だからね。)


スプリントプランニングの流れ

スプリントプランニングの流れは、さきほど今回の記事のキーポイントとなるスクラム開発の特徴として紹介した流れとほぼ同じである

①1週間の作業可能時間を確認する
②実質作業時間を計算する(1週間の作業可能時間を0.6倍する)
③今週終わらせたいタスクを「今週やる」カラムに移動させる
④今週終わらせたいタスクを優先順に並び替える
⑤今週終わらせたいタスクそれぞれの完了に必要な時間を見積もる
⑥②の実質作業時間内に収まるようにタスクを調整する
⑦1週間のスケジュールを整理する


【①1週間の作業可能時間を確認する】

まずは、1週間の作業可能時間を確認しよう。1週間の作業可能時間とは、今週自分が作業に使える時間のことである。

MTGや外出予定の移動時間など、作業ができない時間を除き、自分が今週使える時間の合計を出してみよう。

なお、このとき下記の2点に気をつけてほしい。

- スプリントプランニングのために確保している時間(僕の場合は月曜の10:00〜13:00)は含めない
- 連続して1時間以上作業できる時間しか含まない

後者は例えば、MTGとMTGの間30分の空き時間があるとすれば、それは作業時間にカウントしないということである。

だって、30分の空き時間なんて、ちょっと一息コーヒーでも飲んだり、お腹痛くなってトイレ行ったりしらすぐ消えるでしょう?

わずか30分で深い思考を作り出すのはほぼ不可能なので、こういう隙間時間はちょっとしたSlackの返事をするとか、簡単な差し込みタスクを終わらせるとか、プチタスクを消化する時間に使ったほうがよい。ゆえに作業時間にはカウントしないようにするとよい。

むしろそうしておくと、主婦がこっそりと貯め込むへそくりのように、いざ時間がパツってるときに役立つ貴重な時間となったりもする。


【コラム:連続作業時間を確保するコツ】

連続して1時間以上作業時間を確保するコツは、MTGを寄せることである。

例えば下記のような1日は最悪である。

10:30~11:00 MTG-a
(30分 空き)
11:30~12:00 MTG-b
12:00~13:00 昼休み
(30分 空き)
13:30~14:30 MTG-c
(30分 空き)
15:00~15:30 MTG-d
(30分 空き)
16:00~17:00 MTG-e

10-19時で働くとして、空き時間は合計4時間半もあるはずだが、連続した時間は最後の2時間しかなく、おそらくまともな仕事はできないだろう。

例えば下記のようにMTGは調整できないだろうか?これなら4時間半連続して時間を確保できる。明らかに先ほどの1日よりまともな仕事ができるはずだ。

10:00~10:30 MTG-a
10:30~11:00 MTG-b
11:00~12:00 MTG-c
12:00~13:00 昼休み
(4時間30分 空き)
17:30~18:00 MTG-d
18:00~19:00 MTG-e

たいていのMTGは、自分が思っている以上に調整可能なものなので、先輩や上司とのMTGだとしてもビビらずに(いや、もしビビるような社風だったら、それがそもそもおかしいんだけど)調整を試みたらどうだろうか?

(無論、自分だけが連続作業時間を取れればいいわけではない。調整する際は、しっかり相手のカレンダーを確認して相手も連続作業時間がとれるように考慮した調整をすべきである。)

また、僕は複業と育児両立のため1日8時間計算で上限を決めているが、

ハードワークしたい人はここを1日10時間とか12時間とかに調整すればいい。


【②実質作業時間を計算する(1週間の作業可能時間を0.6倍する)】

さて、1週間の作業可能時間は確認できただろうか?

MTGが少ない週だと20時間前後、MTGが多い週は10時間前後になるのではないだろうか。

(もし10時間前後も確保できていないなら、そもそもMTGをの取捨選択をしたほうがよさそうである。マネージャーとかなら別だけど)

では、その作業可能時間を0.6倍してみよう。

20時間だった人は12時間、10時間だった人は6時間。

それがあなたの今週の実質作業時間である。

「え?さすがに0.6倍は減らしすぎでしょ?www」と思う人もいるかもしれない。

が、あなたの理想の計画は下記のようなお邪魔虫たちに秒でぶち壊されるものなのだ。

- 差し込みタスク
- 誰かの反応を待たないと進められないもの
- 自分のタスク見積もり能力の低さ
- タスク漏れ
- そもそも見積もりが難しいタスク etc

こういった要因は、毎週、確実にあなたの時間の3~4割ほど削ってくる。下手したらそれ以上かもしれない。

あなたが持っている時間は、あなたが思っているよりもはるかに少ない。(2回目)

ここではそれをしっかり認識することが大事である。


【③今週終わらせたいタスクを「今週やる」カラムに移動させる】

これは文字通り。ざっくりでいいので、下記のようなタスクを「今週やる」カラムに移動させよう。

- 今週中に終わらせるべきタスク
- 今週中に終わらせたほうがよさそうなタスク
- 今週中に終わらせたいタスク


【④今週終わらせたいタスクを優先順に並び替える】

これも文字通り。③で「今週やる」カラムに移動させたタスクたちをきちんと優先順をつけて並び替えよう。


【⑤今週終わらせたいタスクそれぞれの完了に必要な時間を見積もる】

優先順の並び替えた「今週やる」タスクを、上から順にどらくらいの時間で完了できそうか見積もりを行なっていこう。

このときポイントは2つある。

1つ目は、10分以内に終わるタスクはその場で片付けてしまうことである。10分以内で終わるプチタスクは、その完了時間を見積もる時間すらもったいないので、その場で片付けてしまおう。

そのためにもスプリントプランニングの時間は、できれば2,3時間は確保しておくとよい。

なお、10分以下タスクが大量にあるすぎる場合は、その場で全てやらずに、さきほど触れた30分以下の空き時間などで片付けていくとよい。


2つ目のポイントは、見積り時間を正確に見積もらないことである。

僕は、見積もり時間に使っていい数字は下記の5つのみとしている。これらの5つのみの数字でざっくりの時間を見積もろう。

0.5h, 1h, 2h, 4h, 8h

これは、そもそも見積もりなんてある程度ズレるものだという前提と、見積りをする時間は決してアウトプットではないので、分単位の見積もりにこだわって時間を消費するなんてナンセンスだという理由による。


【⑥実質作業時間内に収まるようにタスクを調整する】

最後のステップは、「今週やる」カラムにあるタスクの見積り時間の合計が、②で計算した実質作業時間内に収まるように調整する作業である。

つまり、「やらない意思決定」の時間だ。

おそらく現段階では、あのタスクも終わらせたい、このタスクも終わらせたい、さらにあれもこれも...といった具合に、実質作業時間を余裕でオーバーするタスク量が「今週やる」カラムに積まれていると思われる。

さて、どうするか?

やることは2つ。

「時間を増やす」か「タスクを減らす」である。

今週やるタスクの見積もり時間の合計が、実質作業時間内に収まるよう、バックログや自分のスケジュールを見直しながら下記を自問自答し、確実に自分が今週やるべきものだけに絞っていくようにしよう。

<時間を増やす>
- 参加しなくてもいいMTGはないか?
- 来週以降に延期してもいいMTGはないか?

<タスクを減らす>
- 実はやらなくていい仕事はないか?
- 飛ばしていい工程はないか?
- 他の人がやった方がいいタスクはないか?
- 来週対応でもいいタスクはないか?


【⑦1週間のスケジュールを整理する】

⑥のタスクの取捨選択と同時に行なってよいのだが、どのタスクを何曜日に対応するかも調整しておこう。

日によってMTGの数や使える作業時間は違うはずなので、どのタスクをどの日に終わらせるのかを調整していこう。

asanaでもtrelloでもタスクの期限を入力する欄があるはずなので、そこに入力していけばよい。

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さて、これでスプリントプランニングは終了である。

なかなか時間もかかるし骨の折れる作業ではあると思うが、これを行えばきっと、平和だが真に大事なことだけに集中できるクリエイティブな1週間をすごせるはずだ。


あとは、ここで立てた1週間の計画を毎朝簡単にチェックするDaily Huddleのやり方をサクっと見てこの記事を終えよう。


Daily Huddle

これは単純に毎朝のタスクチェックである。下記のように行う。

- 「今週やる」カラムから、期限が今日に設定されたものを「今日やるもの」のカラムに移動させる
- 「今日やるもの」のタスク見積もり合計時間が、今日の実質作業時間内に収まっていることを確認(スプリントプランニングで確認済みではあるが、差し込みMTGなどが入っている可能性がある)
- もし今日の実質作業時間をオーバーしているようであれば、タスクの調整を行う(時間を確保する or タスクを減らす)

また、もし前日に週の計画を大きく崩すようなサイズの差し込みタスクが入ってきた場合は、今週の残りのタスクを調整するための臨時スプリントプランニングを行う。


さいごに:精神と時の部屋は存在しない 

さいごに自身の経験を元にしたタスク管理に関する小話を。

冒頭で、過去にハードワークしていた点について触れたが、ハードワークを続けてみてようやくちゃんと認識できたことがある。

それは、どれだけ働くとしても身体的限界と物理的限界があるということだ。(当たり前のことなんだけど)


現実世界を無視して、アウトプットを最高に多く出すにはどうすればいいかと妄想すると、

僕はドラゴンボールの精神と時の部屋があれば全て解決すると思う。

精神と時の部屋では通常の360倍ほどの時間が速く流れるので、人が1日働くなり勉強するなりのI/Oをしている間に、自分は1年分のI/Oができるのだから。

これはもう最強である。

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※画像引用:ドラゴンボール/集英社 作者:鳥山明

が、もちろん現実にはそんな部屋はないので、人より成果を出すにはどうしたらいいかと言うと、単純に人より長く働けばよい。

例えば、僕の新卒時代。

僕はそんなに効率がいい人間ではないので、他の人が1日に8時間働いて10のアウトプットを出しているとすると、僕はせいぜい8〜9程度かもなーと思っていた。

で、勝つためにどうしたかというと、11時間とか12時間とかかけて11以上のアウトプットが出るまで労働時間を増やしたのだ。

他の人が11時間とか12時間働くなら、僕はさらに13時間、14時間といった具合に。

そして長時間労働は別に苦ではなかったので、最終的に1日15~18時間程度(もちろん間に休憩もとってるけど)なら、全然イケるなという感じで、毎日それくらい働く日々に落ち着いた。

(もちろん飲み会などの予定がある日は早く上がっていたが)

で、それを続けてるとどうなったかと言うと、2年ほど前に体調を壊してしまった。

実はいまだにそれが原因で薬を飲んでたりする。

これは長時間労働が原因で体を壊したというよりは、その頃はいろいろなことに手を出しすぎて、それだけハードワークしても消化しきれないくらい量のタスクを抱えてしまって、それをこなせない自分へのストレスだったと思う。

まさにやらない意思決定ができていなかった。

100種類の武器を求めてしまってたんだと思う。


そんな体験から、どれだけハードワークに耐えれる人間でも、せいぜい1日15~18時間あたりが限度だと気づいた。もちろん人による誤差はあるが、これが身体的限界。

そして、仮にそれを超えられる超人がいたとしても、物理的に24時間以上になることはない。

その超人が1日24時間働いても出せないアウトプットを求めるとき、1日に働く時間をそれ以上増やすことはできないのだから。これが物理的限界である。

この身体的限界、ましてや物理的限界はどうあがいても超えられない。

当たり前すぎることなんだけど、若気の至りだったのか、永遠と働ける気がしていた当時の僕は物理法則すら無視できんじゃないかと、心のどこかで思っていたのかもしれない。


では、1日に働ける時間が、身体的限界と物理的限界があるという前提で、

人はどうやって1日あたりのアウトプットを増やせばいいのかと問うとき、

その答えのヒントは"タスク管理"にあるんじゃないかと思うんです。


そんなこんなでもがき続けた結果が、この記事でるよって言う話でした。


おしまい


おまけ1 :定時で帰るのは本当に正義なのか?

タイトルに「定時に帰る」と書いているが、自身の成長を目指すなら、定時退社をしても、空いた時間で自己研磨は怠ってはいけないことは念頭に置いておきたい。

僕も、この記事に書いたように本業は定時までしかやってないが、業務以外の時間は(育児をしつつも)複業や将来に向けたinput(読書、語学、etc),やoutput(note執筆とか登壇とか)にできる限り充てている。

定時に上がって毎日飲み明かしたい、ダラダラしたい、でも給料は上げたい、出世したい、ってのはありえない。

楽だけしたいなら、成長は諦めよう。(もちろんそういう生き方も全然ありだと思っているので否定はしないが)

めちゃくちゃ活躍してる人は、どこかでそれに見合う努力をめちゃくちゃしている。たとえ定時で帰ろうが、帰らなかろうが。

なので、この記事は、通常業務は定時内で終わらせて、さらなる挑戦をしたいって人に届けばうれしいな〜と思ったり思わなかったり。


おまけ2 :中期目線のスケジュールとの兼ね合いは、WBSを活用している

今回紹介したタスク管理方法だと、1週間ごとにタスクを調整するので、数ヶ月かけて取り組むような、長めのスケジュール管理必要とするプロジェクトには不向きなようにも思われるかもしれない。

例えば、3ヶ月後に開催するイベントがあって、それに向けたタスク管理をしなきゃいけないときとか。

これについては、僕はWBSを併用して中期レベルのスケジュールとの生合成をつけている。

メルカリは、OKRベースの目標管理を取り入れているので、僕はQ(クォーター)ごとにOKR立てたら、そのOKR達成の道筋を一旦WBSに落とし込むようにしている。(僕が普段使っているWBSの雛形は公開しているのでどうぞ)

WBSを達成するためのタスクを全て洗い出し、それらをどれくらいの時期にやるのかのスケジュールを立てるのである。(なので、いわばこれがバックログの役割を果たしている。ちなみにこのWBS作成には丸1~2日かけている)

で、毎週そのWBSから、その週にやるべきタスクを「今週やる」カラムに落とし込み、スプリントプランニングを行なっている。

また、毎月最初のスプリントプランニングはいつもより1時間ほど多く確保し、WBS全体を見直す時間として、ズレを修正するようにしている。


おまけ3 : ハードワークから定時移行する際には、給料下がる覚悟も必要

これまでは、どれだけ時間をかけてでもなんとか成果を出すスタイルだったので、定時に帰るモードに移行する際に一番不安だったのは、

「この変化で成果が出せずに給与が下がったらどうしよう?」

であった。

これはもう、あきらめることにした。

もし下がったとしたら、それは1日8時間働いた場合の自分の実力がその程度だったってだけなのでしょうがないや、認めるしかないや、と。

下がってもいいからまずは1日8時間働いた場合の自分をしっかり評価してもらって、そこから上げていけばいいや、と。

そんな覚悟をしたことを覚えている。

(まぁ実際はなんとか評価は上がらずとも下がらずに維持できたので、こっそりとすごく安心したことを覚えている笑)

追記

@entaku0818さん、実践記事ありがとうございます!\(^o^)/



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afroscript
最後まで読んでいただきありがとうございます。頂いたお布施は、嫁と子どもにおいしいものを食べさせてあげるか、僕がアフロにするための資金にさせていただきます。