no.17 検問:カメルーンでうっとうしかったこと①

なかなかストレスの多い途上国の生活だが、その中でもかなり鬱陶しいなーと思っていたことが、検問です。

日本で検問と聞いたら、飲酒運転やスピード違反のネズミ捕りのような、一定の場所で警察官が検問しているのを想像すると思います。

もちろんこれも相当うっとうしいと思うと思います。

しかし、カメルーンで検問と聞くと、まちとまちの境界線付近に、軍隊が通行者の検査をしていることを示します。

しかも、面倒なのはその検査個所の数の多さ賄賂欲しさからのいちゃもんです。

バス移動などで、主要道路を1時間も移動していたら大抵1回は必ず検問があります。
その際には、運転手は免許証や車検証、乗客は身分証をチェックされます。日本でいえば、マイナンバーカードみたいなものです。僕ら青年海外協力隊は2年間海外で過ごすので、カメルーンではナショナルカードを発行してもらえるので、それを見せます。
それに加え、パスポートの提示を求められたりもあります。

表上の目的は不法滞在者やテロリストをその町に入れないといったところかと思いますが、そういった身分証を持っていなかった場合は、親指と人差し指と中指でお札を擦るしぐさをして賄賂を要求してきます。
身分証がない人はほんとは通れないのですが、賄賂で通してもらえます。なので、先ほどの不法滞在者のチェックはほとんど機能していません。

身分証不携帯の人も、賄賂を払えば通してもらえるので、そういった関係が当たり前となっています。

もしかしたら、これは途上国に入国する際の空港で賄賂を要求される行為に近いです。

賄賂の額も普通の人でもが払える額に設定されていることが多く、事件が起こらないようにもなっています。
しかし、外国人には多額を要求することがあるようですが。

しかも僕ら東洋人はフランス語ができないこと良いことに、やれ、有効期限が過ぎてるだ、やれ、必要な予防接種を受けていないとか、有る事無い事、適当に理由をつけ、賄賂と取ろうとしてきます。当初はほんとに困りました。

ただ、ここで大事なのは、自分には何の問題もないということを強く主張する、堂々とした態度です。ちょっと弱さを見せると、すぐに付け込んでくるので、絶対に非がないと態度に表すことです。まあ、当然一度も不携帯は無かったので、非はないのですが。

そして、検問で一番面倒と思っていたことは、そのゲートの前で乗客全員降ろされ所持品をチェックし、ゲートを歩いて通行し、またバスに乗り込まないといけない検問もあり、そんな検問が3連続で続く道もあったりします。

もう、車内でチェックしてよー

って思っていました。

とまあ、カメルーンでは、都市間を移動する際に、そういった検問が多く、うんざりすることが多かったです。

一方で、他の国、僕が行ったアフリカの国のモロッコやガボンではどうかと申しますと、

モロッコはほぼ検問はありませんでした。8時間くらい車に乗って、一か所くらいかな?いや遭遇しなかったかもしれません。

カメルーンのお隣ガボンでは、カメルーンの4分の1くらい、しかもバスから降ろされることはなかったと思います。

それだけカメルーンの検問は多かったと思います。
僕が首都に上がる2時間の間には最低4か所ありました。これらは降ろされることはない検問なのでまだ気が楽でしたが。

検問の多いカメルーン、それだけ賄賂が社会に浸透している背景もあるかもしれません。
そして、旅がしづらいと言われているゆえんも賄賂にあるかもしれません。

ただ、日本はこんな検問はほぼありませんが、海外では検問は一般的にある国も多く存在します。
あまりこの検問に面食らわず、間違ったことをしていなかったら、毅然として態度で、検問官に対応するのをオススメします。


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