見出し画像

冷たいご飯が食べられない

 私の友人は、暖かいご飯は食べられるのだが、冷たいご飯が食べられない。

 恥ずかしいが、初めて聞いた時は、思わず耳を疑ってしまった。他にも苦手なものがたくさんあるので、喫茶店での待ち合わせもできないし、レストランも駄目、お昼を挟んで会うときにはお腹がすくから、これなら食べられるだろうと、「おにぎり作っていきましょうか?」と尋ねたら、とても言いにくそうに

「ご飯、暖かいのじゃないと食べられないんです。」

と友人は言った。それは言いにくいだろう。皆に、その時の私と同じように「ポカーン」とした顔をされるだろうし、疑いの目で見られるだろう。なんと、「頭おかしいんじゃない?」と言われたこともあるそうだ。

冷たいご飯を食べると、お腹を壊すのだ。私はその時は、「じゃあ次は炊飯器持ってきましょう」と言ったのだが。(その場所は貸しスペースで電源もあった。)

それで、冷たいご飯、お腹を壊す、とかで調べてみると、なんと、「冷ご飯ダイエット」というのがあるらしい。

温度で、でんぷんの種類がかわるらしい。ごはんは冷えると難消化性のでんぷんになると。それなら、人一倍敏感な友人の腸が、消化不良を起こしてもおかしくない。

それにしても、

どれだけ言いにくいことだろう

なんだか、友人が生活していく上での困難の果てしなさ、理解の得られなさを思って、呆然としてしまう…。

ツレに話したら、「アメリカとかヨーロッパの人、冷えたお弁当食べないよ。」と言っていた。とりあえず、冷たいご飯は絶対手を着けないのだとか。
ググると、中国の人も、食べないのかな?
これは文化の違いの話なんだけど、なんか、私、あたりまえと思っていることが多すぎるな…
自分の世界の狭さを感じた…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?