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アフリカにおける携帯電話の普及率は高い?

事実
アフリカ地域全体では、人口の63%が携帯電話を所有しているとされています。

アフリカの人々の中で、携帯電話を所持している人はごくわずかだと思っていませんか?

その認識、実は間違いなのです。

ということで今回はアフリカにおける携帯電話の普及率についてご紹介します。


アフリカにおいての携帯電話の普及率

アフリカ全体では、人口の63%が携帯電話を所有しています。

サハラ以南のアフリカでは、携帯電話の利用者は約4億8900万人で、普及率は43%です。SIM接続率に関しては、2023年のサハラ以南アフリカでは、SIM接続数は約7億4700万に達し、人口の75%を表しています。

アフリカでは携帯電話の普及が進んでいるものの、特にサハラ以南のアフリカにおいては未だに多くの人々が所有していないのも事実です。また、携帯電話の所有率が高くても、インターネットを利用しているのは37%に留まるなど、利用においての格差も見られます​​。

しかし、10年前と比べるとサハラ以南のアフリカにおける携帯電話の普及率は劇的に増加しました。GSMAの最新のレポートによると、前述したとおり、サハラ以南アフリカでは7億4700万のSIM接続があり、人口の75%を占めています。

例として、ケニアでは、1990年代後半に通信関連の自由化法が導入されて以来、携帯電話の普及率が大幅に上昇しました。2002年にはわずか1%だった携帯電話の普及率が、2014年には39%に増加し、2019年には100.1%に達しました​​。17年の間に100%の増加をしたことになります。また、ケニアではモバイルマネーサービスの「M-Pesa」が広く利用されており、デジタル経済への転換も発達しています。

MEMO
携帯電話の普及率が100%を超える場合、これは人口1人あたりの携帯電話接続数が1を超えることを意味し、一人の人が複数のSIMカードや携帯電話を所有している状況を反映しています。

これらの情報から、特にサハラ以南アフリカにおいて、過去10年間で携帯電話の普及率が顕著に上昇したことが分かります。この増加は、地域経済やデジタルアクセスの拡大に大きく寄与していると考えられます。

ちなみに、世界規模で見ると、2023年の時点で、世界の携帯電話の普及率は、10歳以上の人口の78%に達しています。この数字はインターネットを利用する個人の割合より11%高いものです。しかし、過去3年間において、インターネット利用の成長が携帯電話所有の増加を大きく上回っていることも指摘されています。

認識を変えたほうがいいことは?

メディアの報道によって、アフリカの貧困や後進性に関するニュースが強調され、技術的な進歩や社会的発展が過小評価されがちです。しかし現実はもっと発展しており、進歩しているということを理解する必要があります。

アフリカでの携帯電話の普及とその初期の歴史に関して

アフリカの携帯電話普及の歴史は、固定電話網の不足という特殊な状況から始まりました。

サハラ以南アフリカでは2000年の時点で固定電話線が極端に少なく、特に農村地域ではほとんど普及していませんでした。
この背景には、固定電話市場が少数の事業者による独占、特に国家独占に基づいていたことがあり、これらの事業者は都市圏を越えてネットワークを拡大することにほとんど投資していませんでした。

この状況を背景に、携帯電話事業者はアフリカで積極的な普及戦略を展開しました。固定電話網が届かない農村地域を含め、広範囲にネットワークを拡大することで、これまで電話サービスを利用できなかった多くの人々にアクセスしました。例えば、2006年にはアフリカの農村地域の45%がGSMネットワークのカバー範囲内に入り、その後の年々でさらに拡大しました。

また携帯電話の普及は、アフリカにおける社会経済的発展に大きな影響を及ぼしました。携帯電話が普及することで、情報へのアクセスが向上し、ビジネスの機会が広がり、人々の日常生活が大きく変化しました。例えば、携帯電話を通じてマイクロファイナンスやヘルスケアサービスへのアクセスが可能になり、遠隔地でも金融取引や健康管理が行えるようになりました。また、文化的にも国境を越えたコミュニティ間の強い結びつきを支える手段として、携帯電話は重要な役割を果たしています。

こうして、アフリカでは携帯電話が急速に普及し、現代のインフラストラクチャーとしての地位を確立しました。この普及は、アフリカの多くの国々で社会的、経済的な発展を促進し、人々の生活様式に革命をもたらす要因となっています。

日本は?

日本では、近年小学生以下の子供であったり、高齢者がスマートフォンを所持している光景もよく目にするようになり、このことからも普及率の高さが実感できます。

実際に2023年の日本における携帯電話の普及率は約93.1%で、2028年までに約95%に増加すると予測されています​​。

世界全体としても2023年現在、世界のスマートフォンユーザー数は約69.2億人で、これは世界人口の85.74%がスマートフォンを所有していることを意味します。また、スマートフォンとフィーチャーフォンを所有している人の総数は約73.3億人で、これは世界人口の90.93%に相当します​​。

このことから、世界的にも日本国内においても携帯電話の普及が非常に高い水準に達していることがわかります。特に日本ではモバイルインターネットの接続率が高く、世界平均の普及率を上回っています。

日本の携帯電話の高い普及率に、いくつかのデメリットを挙げるとするなら以下の点があります。

  • プライバシーの侵害:携帯電話の普及により、プライバシーの問題が生じやすくなります。特に、アプリやサービスを通じて個人データが収集されることがあります。

  • 社会的孤立:携帯電話の多用によって対面でのコミュニケーションが減少し、社会的孤立が進む可能性があります。

  • 健康問題:長時間の携帯電話の使用は、目の疲れ、睡眠障害、首や肩の痛みなどの健康問題を引き起こすことがあります。

  • 情報過多:情報が簡単に手に入るため、情報過多に陥りやすく、ストレスや集中力の低下を招くことがあります。

これらのデメリットは、携帯電話の使用に関する意識や行動の調整によって、ある程度軽減することが可能です。



主要なソーシャルメディアプラットフォーム利用率ランキング

アフリカ 

  1. Facebook: 72.39%

  2. YouTube: 8.34%

  3. Instagram: 7.95%

  4. Twitter: 7.16%

  5. Pinterest: 3.53%

  6. LinkedIn: 0.4%

日本

  1. Twitter: 53.59

  2. Facebook: 17.05%

  3. Pinterest: 10.47%

  4. YouTube: 8.54%

  5. Instagram: 8.28%

  6. Reddit: 0.75%


まとめ

正しい情報を身に着け、自らの固定概念をアップデートさせることで、世界を前向きに見ていきましょう。

今日の事実:

アフリカ全体では、人口の63%が携帯電話を所有しており、国によっては「M-Pesa」などのモバイルマネーサービスも普及していることから、技術的な進歩や社会的発展が見られる。

日本においての携帯電話の普及率は約93.1%で、2028年までに約95%に増加すると予測されている。

いかがでしたしょうか?アフリカについてより多く知りたいと思った人はぜひ、他の記事も読んでみてください。

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