「あの」クリームソーダと祖母の特別なお出かけ
きっと誰しも、ひとつやふたつは「思い出の食べもの」ってあるんだと思う。
そして、味覚と胃と感情は記憶とリンクしているとわたしは信じている。
しばらく前に森下典子さんの「こいしいたべもの」というエッセイを読んで、わたしもエッセイ本になるくらいは食べ物の思い出をいくらでも書けそうだなどと思いながら、ひとつ最近懐かしいなと思っているもののことについて書きたい。
わたしは仙台で生まれているのだが住んだことはなく、転勤族の親とともに家族であちらこちらに暮らしたので「地元」という地元がない。
それでも、自分が生を受けた場所ということで、仙台には少しの思い入れはある。
仙台は母の実家がある街で、わたしたち家族は夏休みなどにたまに訪れる場所だった。
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