【弁理士試験】#001 弁理士になろうよ!
はじめまして!
今日から弁理士試験に関する個人的な攻略法をまとめていこうと思っています!
タイトルに番号を付けているので、番号順に追っていただければ、あなたの何かが完成するかもしれません…
なぜnoteに書くの?
僕は弁理士試験に合格していることもあり、歳の離れた兄弟から、「弁理士試験を受験したいんだけど、まず何からはじめればいい?」と質問を受けたことからはじまります。
僕自身、弁理士試験の合格は、パッとできたものではなく、試行錯誤の連続でした。人生で1番キツイ勉強期間だったかもしれません。なので「これをやったから受かった!」や、「この本を読めば受かる!」といった成功体験がなく、残念ながら、何も有益なおすすめができませんでした。
そこで、改めて、書籍や予備校を探してみました。
僕は弁理士試験のゼミ(ゼミ形式をとる塾)に通っていましたが、コロナ期間を経て、なかなか良さそうなゼミが見当たりませんでした。また書籍についても、….微妙!。
わかりやすい簡単な本は、弁理士試験で問われていることに対して圧倒的に浅く、足りないような印象です。他方、難しい基本書は、弁理士試験の問題との関係で、何が問題となって、何が大事か、受験生には理解しにくい内容になっている気がしました。
このような事情から、僕自身で、弁理士試験に向けて思うところをまとめてみようと思うに至りました。
僕は弁理士試験のあと、司法試験も受けていますので、法律の勉強がどうあるべきか、今となっては考えがあります。
しかし、これを全てお伝えすることは弁理士試験には過剰であると思うので、あくまでも弁理士試験限りで重要な点をお伝えしたいです。
短答を制するものは弁理士試験を制する
弁理士試験の「コツ」を伝えるノートにしたい
このノートは、僕の主観に基づき、あくまでもカジュアルに、とっつきやすさを重視してまとめたいと思います。書籍であれば、どうしても厳格な内容にせざるを得ないところ、noteというフォーマットを活かして、つまるところ何が大事なのかを記載できたらいいなと考えています。
弁理士試験は、合格者の統計をみると、非常に難しい試験のように思えるかもしれません。
しかし僕はそうは思っておりません。
主に理工系の人をターゲットにした仕事であるにもかかわらず、試験は法律がメインということで、今まで勉強してきた学問とはスタイルの異なる分野を勉強するという点で、勉強のコツをつかむのが難しいとは思います。しかし、コツをつかんでしまえば大したことはありません。
問題は、マーケット規模が小さいので、そのコツが落ちているところを探すことが大変ということに尽きると思います。
このノートをみつけたあなたはラッキーですね!1番の山場を超えました。
弁理士試験で最も重要なのは論文ではなく短答
ご存知、弁理士試験には大きくは分けて、短答式試験、論文式試験、口述試験の関門があるわけですが、最も重要なのは間違えなく短答式試験です。
これが本当に難しい。細かすぎる!
最近の問題を確認しましたが、昔より更に細かくなっているような気もします。
司法試験にも短答式試験はありますが、過去問を何周か回せば落とすことはないというような、いわゆる素直な問題です。しかし、弁理士試験の短答式試験は、条文を慎重かつ正確に把握してくらいつかなければ合格できないでしょう。対して、司法試験の論文式試験は、求められる質も量も本当に大変ですが、弁理士試験の論文式試験は大したことはありません。
ということで、僕は、弁理士試験の合格の要は短答式試験にあると考えています。
しかし「短答式試験の勉強」だけでは短答には受からない
ここでの落とし穴は、「短答式試験の勉強」だけをやっていも短答には永遠に受からないということです。(「短答式試験の勉強」とは、短答の過去問を解いたり、闇雲に条文を読んだり、予備校のテキストを読んだりを意味しています。)
先に述べたとおり、短答式試験では、条文を慎重かつ正確に把握する必要があります。これはその条文の①趣旨、②文言の解釈、③要件、④例外、⑤論点、を正確に理解し、かつ、即座にアウトプットできることを意味します。(これについての詳細は、別の投稿でしっかり触れる予定です。)
この能力を身に着けるにはどうしたらよいでしょうか?
いまは思うと、これこそが「論文式試験の勉強」です。
つまり、短答式試験に合格するためには、「論文式試験の勉強」をすることが最大の近道です。ここは自信をもって断言できます。
僕が受験生のとき、最初は「短答式試験の勉強」にばかり注力していましたが、最初の2年は、ボーダーに数点届きませんでした。ところが、「論文式試験の勉強」の勉強に切り替えた3年目は、合格のためには不必要なくらいな高得点をたたき出せました。
「論文式試験の勉強」を通じて、各条文の真の構造を理解することができるようになり、論文では触れていない条文であっても、法律的な視点で読み解くことができるようになったと振り返ってみて思います。
「論文式試験の勉強」を通して短答を勉強する
以上から、これから弁理士試験を受験する方には、まずは「論文式試験の勉強」をすることを強くおすすめしたいです。
勘違いしないでほしいのでは、「論文式試験の勉強」さえすれば短答に合格するということではありません。「論文式試験の勉強」のあと、最後、1・2か月は、「短答式試験の勉強」に全力を注ぐ必要があります。
ただ言えるのは、「論文式試験の勉強」をした人にとって、「短答式試験の勉強」は遥かに楽になっているはずです。
具体的な勉強方法
ステップ1
まずは、予備校が出している分かりやすくまとまった書籍を一読し、特許法の各条文が何を言っているのが、ざっくりと把握するところからはじめましょう。いわゆるインプットです。
これはどの書籍でも良いです(ここで得た知識は試験には全く役立ちませんから…)。
例えば、TAC弁理士講座の弁理士試験 エレメンツシリーズとかがあります。僕みたいに、本を読むのが苦手という人は、TACなどの講座をとってみるのも良いかもしれません。
簡単に書きましたが、初学者にとっては、量も多いし、見慣れない法律の専門用語の連続で、このステップが意外と時間がかかります。しかし、ここはグッと覚悟を決めて耐えるしかありません…
しかし重要なことはインプットにどっぷりとつからないことです。これは本当に本当に本当に重要なことです。
「何となくわかったかもしれない。」くらいが丁度よいのです。
できるだけ簡単に、サラッと終わらせることが合格はもちろん、真の理解への近道ならぬ王道です。この真意は追ってお伝えします。
ステップ2
さて、ステップ1をクリアすれば、弁理士試験を受ける(解く)ことができるはずです。ということで、論文式試験をひたすら解きましょう。
新しい年の過去問から、古い過去問に遡って、同じ問題を何周も何周もすることが重要です。なぜ重要かは追々お伝えします。
しかし、過去問をアウトプットする練習を中々1人でやれと言われても、そう簡単にできるものではありません。
そこで、このノートでは、次回以降、このステップをお手伝いしようと考えています。
試験合意者が、問題をみたとき、どのような思考で、問題となる条文をどのように理解し、それをどのような表現をするか、各プロセスを言語化したいと考えています。
ステップ3
ここが非常に重要と考えています。
まずは、各法の条文を印刷します。ポケットサイズの知的財産権法文集を使っている方は、拡大コピーしてください。
そして、1条から最後の条まで、1日で音読します。
1日でというところが非常に重要です。
特許法等は、ある一つの手続きが問題となる際、関係する条文が複数の条文にまたがって記載されています。そこで、短い期間で、全条文を読むことで、関係する全条文の相互関係がみえてきます。この点は、非常に重要なので、追ってまとめたいと思います。
(ある一つの手続きに関係する条文が複数の条文にまたがって記載されていることは、法律の構成上意図的にそのようになっています。これはパンデクテン方式といい、各手続きに共通する事項は総論として前半の条文にまとめられ、そのあとに各論が続きます。例えば、出願審査請求の際に願書の発明者の氏名を補正する場合、出願書類の補正に係る条文は、出願について規定がある「第2章 特許及び特許出願」にはありません。補正は、特許法のあらゆる手続きにおいて認められる共通する手続であるため、「第1章 総則」に規定があります。したがって、出願手続の条文の構造を網羅的に把握しようとしても、「第2章 特許及び特許出願」だけを読んでも足りないのです。)
それでは、以後、よろしくおねがいします!
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