39.恐怖症と恋
※嘔吐の話なので、苦手な方は読まないでください
実は嘔吐恐怖がある私。発症したのは小学生の頃だった。人が吐いているのを見るのが怖くて仕方がないので、酔客の多い夜の電車に乗ることができない。また自分が吐くことはもっと怖い。
でも、今はその恐怖症がおさまっている気がする。「恋をしているときに症状がおさまる」ということに最近気づいたので、そのことについて。
これまでも、恐怖症が治ったかもしれないと思った時期はあった。私が通っていた大学は飲み会が多いと有名な大学で、新歓コンパで飲み方を知らない未成年が酔い潰れるのが当たり前、(当時はまだ未成年飲酒に対して規制が緩かった)学園祭は酔っ払ってその辺で倒れてる人が続出する状態だった。なので、最初は飲み会がイヤで仕方なかったが、段々慣れてきて吐いている人がいてもドキドキして逃げ出したりすることはなくなっていた。
学生当時付き合っていた彼氏(今の夫)もよく酒の席で自分のキャパを超えて飲みすぎる傾向があり、2人でデートの約束をしてる前日に飲みすぎて次の日二日酔い状態で現れ、気持ち悪すぎて無理…と途中で帰ったこともあった。
でもそのとき不思議だったのは、彼氏が吐いてるところは見ても全然大丈夫だろうな、と思ってたこと。むしろ見たいかも?くらいなら思っててびっくりする。もし遭遇したら優しく背中をさすってあげられるだろうなと思った。結局私の前で吐いたことはなかったけど。
そして、結婚して一緒に住むようになると、酔っ払って帰ってきて風呂場で吐いたり、外の駐車場で吐いたり、終電を逃して私が車で旦那をお迎えに行った帰りの車から降りて吐いたり、とにかく夫が吐く場面によく遭遇した。そのあたりからまた嘔吐恐怖が復活したように思う。今から考えると夫への恋心が消えていくタイミングと嘔吐恐怖が復活したタイミングが一致している。
夫が酔っ払って帰ってくることがイヤでイヤで仕方なくなった。「吐いたらどうしよう」って怖くて。飲んだ日はもう帰ってきて欲しくないと思うほどに。だからコロナ禍で飲み会がなくなったことが本当に心の平穏になっていたけど、最近はまた飲み会が復活しストレスを感じる。
そして最近のこと。不倫相手も結構お酒を飲むので、この間、お酒を飲んで吐いた話になった。みんなと一緒にいるときは大丈夫だけど、1人になった途端に酔いが回り、気持ち悪くなることが多いとか。「最後に吐いたのはいつだったかなー?」なんてあっけらかんと話し始め、
「○○さんと飲んで別れた後に陸橋で吐きましたねー」とか話していた。靴に飛び散り、家に帰ってウェットティッシュで拭いて虚しい?気持ちになったとか、かなり具体的に話していたけど、その姿を想像しても全くイヤな気持ちにならなかったし、むしろその場に遭遇したらかいがいしく介抱できたと思う。
やっぱり、そういうことだよ。好きな人なら吐いてても嫌悪感はないし、最近また嘔吐自体へのが恐怖心が薄らいできているのを感じる。ただ、自分が吐くことへの恐怖は消えないままではあるけど。それもこのままいくと良くなってくるかもしれない。
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