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【学会誌】住宅用セラミックスの防汚・抗菌技術

こんにちは。
表面技術協会の学会誌である『表面技術』2022年10月号は表面技術と水に関する特集が掲載されています。記事毎にマインドマップとポイントだと思う点を書いておきたいと思います。

今回の記事のタイトルは『住宅用セラミックス表面の防汚・抗菌技術』で、著者はLIXILの井須さんという方です。

マインドマップ

ポイント

  • 防汚・抗菌技術によってメンテナンスに必要なエネルギー(水、洗剤など)を減らすことで環境負荷低減に貢献

  • 外壁タイル等のセラミックス表面に球状ケイ酸化合物ナノ粒子コーティングを施すことで親水性をあげ、汚れの付着抑制、雨水による洗浄効果を改善

  • トイレのセラミックス材料では釉薬を工夫して防汚・抗菌を実現

    • 水アカ対策:釉薬表面の水酸基をキャッピング(無効果?)して汚れ付着を抑制

    • 細菌汚れ(ヌメリなど)対策:Ag含有の抗菌釉薬コーティングで細菌の増殖を抑制。メカニズムについてはXAFSや第一原理計算を使って分析

感想

住宅用材料は素材そのものの性質と表面のコーティングの性質をうまく組み合わせて設計する必要があるようです。
特に表面コーティングは比較的短期の防汚抗菌技術で有効そうです。

防汚抗菌技術が上手く機能していると、環境面はもちろん、ユーザー側もメンテフリーに近い形で使えるので、とても重要な技術だと思いました。

このような機能の発現は、どちらかといえば素材の効果が大きいイメージでした。例えば、Ag原子が存在していれば、その状態は何でもいいと思っていました。

今回の記事を読むとそれだけではなく、さらに深く、Agがどのような状態にいるのかをしっかり押さえようとしており、メカニズムによってはAgがいても効果が小さい場合もありそうです。

今日は以上です。

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