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月刊プレイリストボーイ2023年2月号
【今月のプレイリスト】
1.Mother /ロジャー・ウォーターズ
ロックダウン中に自宅録音した音源から、ピンク・フロイドの超重要な曲。この翌年くらいにあの軍事侵攻が起きることをどこまで予見していたかわからないけど「ヤツらは爆弾を落とすと思う?」とお母さんに問いかける歌い出しは尚更ズシリと来る。あれから1年。早く戦争が終わりますように。
2.The court(bright side mix)/
ピーター・ガブリエル
満月の日ごとに曲をリリースするというこだわりが既にピーガブイズム全開だが、この曲は3つのmixちがいが発表されていて、それぞれ「dark side」「bright side」「in side」とmix名が付けられている。この人のやることをいちいち読み解いてたらアタマからケムリが出るだけなので、黙ってニューアルバムを待ちます。
3. Cold Irons Bound(2022remix)/
ボブ・ディラン
「Time out of mind」のブートレッグ集から。全部で60曲もあるんだから聴くだけで大変さ。ダニエル・ラノワ信者の自分からすると、このドライなremixには些か戸惑う。あのボワーンとしたエコーありきのアレンジだったんじゃないのかなぁ。しかしこの季節感を除外したラテン風のリズムはどんなmixでもかっこいい。
4. Rockin' Pneumonia and the Boogie Woogie Flu /
ヒューイ“ピアノ”スミス&ザ・クラウンズ
御名がレジェンド過ぎて、失礼ながらついこないだまでご存命だったことが意外だった。プロフェッサー・ロングヘアよりは一世代下の人なんだ。個人的印象はニューオリンズ・ピアノとロックンロールピアノの橋渡し的な存在。R.I.P
5. Rough Neck Blues /シーナ&ロケッツ
鮎川さんのギタープレイでフェイバリットはこの荒々しいスライド。こういうプレイでもレス・ポールってわかるのがいいね。R.I.P
6.Rat Race(Live)/スペシャルズ
2トーンやスカにもそれなりに歴史があるだろうけど、テリー・ホールのあのビジュアルと声じゃなきゃ「ルードボーイ」って感じがしない。R.I.P
7. Marquee Moon /テレヴィジョン
マーク・リボーとかネルス・クラインとか、最近だったらクルアンビン。ああいうアヴァンギャルド×エキゾチックなギタースタイルのルーツはみんなトム・ヴァーレーンって気がする。この人は何に影響を受けてこんなギター弾くようになったんだろ。R.I.P
8.都合/君島大空
スゴいのはわかる。でもまだいろいろ着いて行けてない。性別不詳なのもそうだけど音楽的なバックボーンもつかみづらい。そんなん別に知る必要ないやんと言われたらそれまでだが。ま、もうちょっと聴き込んでみます。
9.Don't Go please Stay /
アーロン・ネヴィル
これもたしかバート・バカラックの曲だったはず。先月に続いて今月もたくさんの音楽家があちらへ旅立ちました。「Don't Go please Stay」というわけにはいかないけど、せめてアーロンの神聖な声で送れたらと。安らかに。