見出し画像

若者たちは旅に出なくなったのか?

桜は散ってしまったけれど、春たけなわの4月19日、リーナ★リーナ元町教室水曜クラスの有志と楽しいひとときを持ちました。

神戸・舞子にある「天空のカフェ・カントコロ」で、オカリナの“ミニ発表会”(第2回オカリナ&美味しい時間を楽しむ会)が催されたのです。

マンション最上階(6階)にある「カントコロ」は、テラスもあり、眼前に明石海峡大橋が見える眺望がバツグン。夜になるとイルミネーションに輝く姿が見えます。

白を基調にした店内にはグランドピアノもあり、日が暮れかけた18時30分からスタートした集いは約3時間、まさに「春宵一刻値千金」でした。

★天空のカフェ・カントコロのホームページはコチラ

参加者は20人(ボランティアのカメラマン含む)。さくらいりょうこ、いわさきかおり、おがわはるこさんら講師の方々も含めてひとり1曲を披露するのが基本です。

きっかけは、生徒さんのひとりが2月にあった発表会に、職場でコロナ感染者が出たことを受けて辞退。他の生徒さんがその残念会(リベンジ)をみんなでやりませんか? とグループラインで呼びかけたら続々と参加者が集まり実現したのです。

みなさんの優しさが心に沁みます。発表の順番はくじ引きで決め、主役の生徒さんは発表会で披露するはずだった「あずさ2号」を吹きました。

ひとりずつ前に出て楽曲を披露し、時には手拍子も。みんなでオカリナを楽しむ幸せな時間はあっというまに過ぎ、記念写真を撮って散会しました。

多くの歌手がカバーしている「若者たち」

今回、私は「若者たち」を吹きました。

1966年に放映されたテレビドラマの主題歌です。ドラマはみていませんが、60年代の若者の青春を描いています。後に3部作で映画化された際も同曲が主題歌として使用されました。

多くの歌手がカバーしており、2014年に放映されたフジテレビのリメイク版『若者たち2014』では森山直太朗さんが歌っています。

日本のフォークソングの黎明期を代表する楽曲のひとつです。

君の行く道は はてしなく遠い
だのに なぜ 歯をくいしばり
君は行くのか そんなにしてまで♪

フォークソングらしいゆったりとしたメロディーで、若者の自立をめざす葛藤と覚悟を謳い上げています。

はっきりと歌詞にはありませんが、曲中の「若者」は旅に出るのです。

私の楽譜ファイルにある「旅人よ」(加山雄三)や「昴」(谷村新治)も旅に出た青年の心情を歌っています。

歌謡の世界では青年は旅に出るものらしく、それは「人生は旅である」という前提があるからでしょう。

昔から「かわいい子には旅をさせよ」と言われてきたように、「旅=学び」であり、旅の経験は若者の成長をうながすとわかっていたのです。

高校の漢詩の授業で習った「人間到る処青山あり(じんかん、いたるところせいざんあり)」。世の中は広くて骨を埋める場所はどこにでもある、だから、志を立てて故郷を出て活躍すべきである──という意味です。

オカリナの定番曲のひとつ「川の流れのように」(美空ひばり)にも、

生きることは 旅すること
終わりのない この道♪

とあります。さらに、

振り返れば 遥か遠く
故郷が見える♪

と、遠く離れた故郷を偲んでいます。
「ふるさとは遠きにありて思ふもの」(室生犀星)であるように、「青春」も時空を超えて思うものなのかもしれません。

旅に出る若者たちは減っている

とまあ、いろいろ書いてきましたが、昨今、旅に出る若者たちは減ってきているようです。コロナ禍の影響というよりそれ以前から続いており、旅行業界・観光業界では需要喚起にやっきになっているそうな。

ちなみに、私は仕事の関係で20代のころからずっと旅を続けてきました。

海外は8カ国だけですが、国内は47都道府県すべてを回り、気持ちとしてはいまも「リュックひとつ背負って全国を放浪したい」という“万年青年”です。

このブログを書いている最中、「若者たち」で佐藤家の3男三郎を演じた山本圭さんが3月31日に亡くなっていたことを知りました。田中邦衛、橋本功に続いて兄弟3人が鬼籍に入られたわけです。ご冥福をお祈りします。

最後に、私が「若者たち」の参考にした演奏動画を紹介して終わります。

「もも笛」というのがあるのですね。軽部りつこさんは、岡山市を拠点にオカリナの制作・演奏家として活躍されており、オカリナ「フルーツ笛」を制作・発表して話題を呼んでいます。

いいなと思ったら応援しよう!